2016年10月29日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #31「7月15日(木) その1」


コミックス 42巻09章・43巻01章〜03章の半分、
43巻07章少し、44巻05章の冒頭少し に相当。

今回のサブタイトルは「7月15日(木) その1」。
該当するエピソードが何なのか、まったく予測がつかない。

スーパーフライ、エニグマ、チープ・トリックの三つのエピソードが
どうやら、同じ日に同時進行されているかららしい。

これまでも、第三部のマライヤ編とアレッシー編など、
同時進行していたエピソードはあったが、
アニメ化に際してそのように改変されたというのは、これまで例がない。

やれやれ・・・こいつはレビューが書きにくいぞ・・・

しかし反面、面白い試みであることは間違いない。
いったい何のためにそのように改変したのか、
どのような効果を狙ってのことなのか、じっくりと見ていきたいものだ。


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通学中の仗助・億泰の目の前に落ちていた双眼鏡から
突然人の姿に変形して現れた未起隆。

億泰は作中で未起隆が変身するところを見るのは初めてだ。

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それがこの程度の驚き方で済んでいるのは、事前に予備知識があったからなのだろう。

仗助と億泰は毎日一緒に登校するほど仲がいいし、
未起隆と出逢ったのも二人一緒のときだった。
「ミステリーサークルで寝ていたあの変なやつのおかげでこんな事件があった」
と仗助から事後報告があるのは当然。
スタンド使いの可能性があるなら、承太郎にだって報告は上がっているだろう。

ただ・・・
「君のために何でもする」という未起隆を利用してセコいこと企んだ結果、
露伴の家が火事になったことなど、都合の悪いことは言っていないのだろうけど…。


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未起隆が「宇宙人」というのがホントかウソか。

読者(視聴者)にとっても、未起隆の正体は気になるハズだが
未起隆の正体は、荒木先生にとっても謎。
そこをハッキリさせる訳にはいかないが、何の疑問も抱かずに受け入れるのも不自然。

と、いうことで、読者(視聴者)の代弁を、億泰にさせているのだ。
結局、真相はわからないままなのだが、未起隆は、
仗助・億泰でも理解できない「何か」であるという認識を持つことはできた。

それでいいのだろう。


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未起隆が見つけた、廃棄された「送電鉄塔」。

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そこでは謎の男が、塔から出ることなく自給自足の生活を営んでいた。

しかしその鉄塔は、スタンド「スーパーフライ」の支配空間。
うっかり踏み込んでしまった仗助は、外へ出られなくなってしまった。

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強引に出ようとすると、身体が鉄塔の一部と化してしまう。

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しかも「鉄塔への攻撃は回り回ってそのまま自分にダメージが帰ってくる」という
謎設定のため、破壊することもできない。

加えて、
スーパーフライはひとり歩きしていて、本体の手に負えない。
本体の男ですら自分の意志では塔を出ることができず、閉じ込められているらしい。

だが、杜王町のスタンド騒動はこの4月から、
吉良親父が新たなスタンド使いを増やして回っているのは6月から。
スーパーフライに囚われるまでは、この男は自分の意志で3年
鉄塔での生活を好んで営んできたはずなので、

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原作の「実は仕方なく生活してた」というセリフをカットしたのは正しい判断。

ここへきて急に誰かを生贄にして、外に出ようとするのは
明らかに本人の発想ではない。真相はおそらく、次回明らかになるはずだ。


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未起隆の機転で、電線を伝って逃げようとする男を、
ふたたび鉄塔に連れ戻すことができ、おかげで仗助は鉄塔の外に出ることができた。

しかし鉄塔を知り尽くした男は、未起隆が鉄塔を出ることを許さない。
「鉄塔への攻撃は自分へ帰る」という特性を利用して

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未起隆を傷つけ、ボルトで塔の柱に打ち付けた。


次回:7月15日(木) その2

スーパーフライ、エニグマ、チープ・トリックを同時進行した理由とは、いったい…
日付を印象づけるってのは、ラストバトルへの布石のような気がするなぁ・・・。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年10月22日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #30「猫は吉良吉影が好き」


コミックス 42巻03章〜08章に相当。

川尻浩作の妻:しのぶが目撃した不気味な猫。

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いつからか、開いた窓から川尻邸の地下室に入り込み、居座っていた。
警戒心が異常に強く、天井に張り付き、喉に開いた「穴」から鳴き声を出した。

怯える妻に促され、川尻浩作が様子を見に行ったのは
「喉に穴が開いていた」ということが気になったからだ。

しかし、その猫はガラスの破片で喉をざっくりと切り、すでに死んでいたため
猫がスタンド使いだったのかどうかは、結局わからなかった。
そしてその亡骸は、川尻邸の裏庭に埋められたのだが・・・

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翌朝そこには、植物とも動物ともつかない「謎の生物」が存在した。

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どうやら敵ではなさそうだが、妻しのぶに異常な恨みをつのらせている。
騒ぎが大きくなれば、やがて承太郎たちの知るところとなるやもしれない。

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仕方がないからキラークイーンで始末する!


なぜそれを昨日、猫の亡骸に対して実行しなかったのか、
それは、僕にとってなかなか大きな疑問だ。

人知れず川尻浩作として静かに暮らしたい吉良吉影としては
スタンド使い「だったのかもしれない」というだけでも警戒するべきだった。
「まさか生き返るとは思っていなかった」かどうかは問題ではない。
誰かが送り込んだのかもしれないし、すでに何らかの役目を終えた後かもしれない。
この猫がここに居たという証拠すら残すべきではないのだ。

さらに言うなら、
川尻家に安全に潜伏し続けるために、妻を安心させる必要があったとはいえ、
「猫を弔ってやる」という発想が、実に吉良吉影らしくない。

妻と一緒に埋葬したならともかく、一人で埋めたのだし
妻を安心させるためと自身の安全のため、
そのことに二度と触れさせないためにも、跡形もなく消滅させるべきだったのだ。

第22話で吉良吉影は

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もう興味がなくなった「彼女(の手首)」をキラークイーンで消し去っている。
鞄に入れたままの状態で、派手に爆発させることも
鞄やその他の荷物を焦がすこともなく、静かに手首だけを消滅させている。

この描写は、原作では別の場面で使われているのだが、
22話のアレができるという前提であれば、
吉良吉影なら絶対猫の亡骸を土に埋めたりはしない。

むしろキラークイーンでふっ飛ばして
「荼毘に付してやったぞ。成仏するがいい」とでも呟きそうなくらいだ。


閑話休題


二種類のサイズあるパパの靴、最近になって急に仲が良くなったパパとママ、
嫌いだった椎茸を平気で食べていたし、
自分の名前を何度も書き取り練習しているのは何のためか。

川尻早人は自分の父親の行動に不信感を抱いていた。

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さらに、屋根裏部屋で発見した謎の生き物と
それをひた隠しにするパパ。

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パパの顔しているけどパパじゃあない・・・誰なんだ!?…あいつは!?


次回:7月15日(木) その1

え!? 何それ?
そんなサブタイトルでは、原作のどの話に該当するのか予想できない。

早人がらみのエピソードだろうか… しかし「その1」ってなってるな。
早人がらみでそんなに長い話は、
もうクライマックスに突入する頃まで無いと思うんだが…



余談だが:

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これ以上彼女を攻撃させるわけにはいかない。
何だこの気持ちは・・・

猫草の攻撃にしのぶが必要以上に傷つかずホッとしたというのが
吉良吉影に「少しずつ人間らしい感情が芽生えはじめている」ことの現れだとしたら
上で語った、猫を埋葬してやったことも理解できなくはない。
しかし吉良吉影が自分の罪を悔い改めたり、後悔する展開が今後訪れることはない。

これは、最終的に吉良吉影が改心するかもしれない、そういう決着もあり。
と、荒木先生が用意した布石、もしくは読者にそう錯覚させるための仕掛けだ。
だが残念なことに、ジョジョシリーズのラスボスに
「善の心」など芽生えた試しがないことを僕は知っているんだなぁ。



おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年10月15日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #29「ハイウェイ・スター その2」


コミックス 41巻08章〜10章、41巻01章〜03章冒頭少し に相当。

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オレの「臭い」を覚えただと!?
どこまでも追ってきて、触れられた途端オレの「養分」を吸うだと〜!?


そう。今回の敵ハイウェイ・スターはそういうスタンド。
「触れられたら養分を吸われる」ってのは聞いてないはずだけど
回を跨いだし、理解しやすいからまあいいか。

無い知恵を絞って、
ハイウェイ・スターの限界速度60キロを引き離したアドバンテージで
康一に電話しようと思ったら

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突如すぐそばに現れた。

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まぁ実際には時速80キロで8分走った距離を、
時速60キロで走破するには10分40秒ほどかかるので
仗助が考えるほどに単純ではないものの、大まかには間違っていないのだが

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まぁ、向こうは道なりに走ってるわけでもないしな・・・。

敵はスタンドなので出したり消したりは自在。
仗助がいると思われる大まかな位置に出現させてから臭いで追跡…
と、仗助は推論付けた。


とにかく仗助は、
時速60キロ以上をキープしてひたすら走り続けなければならない。

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そこで通りがかりのビジネスマンから携帯電話をちっと拝借。

以前も少し触れたことがあるが、ジャンプにこの話が掲載された1994年頃は、
まだ世のほとんどの大人が当たり前にケータイ持ってる時代じゃなかった。
とはいえ、作中の時代設定である1999年には、まあまあ普及していたので
こういう描写が活きてくる。

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走り抜けざまに携帯をキャッチする手が左手に変更されているのもGOOD。
今は、アクセルから手ェ離せないハズだからな。

ただ、1999年ってDocomoの「iモード」が始まったばかりの頃なので
こういうタイプの二つ折り携帯は、まだ無かったんじゃないかなぁ・・・。


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「二ツ杜トンネル」に因縁があって「養分」を吸い取るスタンド。
康一の推理は、二日前にトンネル入口で事故を起こした少年A。
重体の少年Aがスタンド使いになり、
自分のケガを治すために他人の「養分」を必要としている。

まず罠に取り込んで「臭い」を覚えないと何もできないところや
バイクの通り道を先回りしたりすることなく、
対象が近すぎると遮蔽物があることにも気付かないあたり、
プログラムされた自動的な攻撃と考えられる。

トンネルで網を張っていたのは、「そこで能力を発現したから」のようだが
しかしあれではスタンド使いしか罠にかかることはないのだし、
スタンド使いの絶対数を考えれば、何とも効率の悪い話だ。

仮に一般人相手ではろくな回復を見込めないのだとしても、
いつ罠にかかるか分からない、数少ないスタンド使いを待つよりも
病院を訪れる無数の一般人を相手にした方が安全確実だと思うんだが。

重症で意識朦朧の少年Aに
「偽善的なスタンド使いどもが網にかかるから、奴らから養分を吸い取ってやれ」
とでも吉良親父が言ったのかなぁ・・・。

親父、息子が罠にかかったらどうするつもりだったんだろうか・・・。

仗助が「臭い」を覚えられるところまでは見ていたようだから
息子を探すついでに、罠にかかりそうになったら教えてやるつもりだとしても、
あんた、今の息子の顔知らないだろう・・・。


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少年Aの名は、噴上裕也。
病院に到着した仗助は、噴上の病室へ向かうも

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直前でハイウェイ・スターに触れられ、力尽きた。


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病室にあった点滴を飲んでほんの少しだけ回復した仗助、
点滴の栄養ってのは飲んでもほとんどカロリーにはならないそうだが


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ミイラになったルフィが水の塊ふたつで完全復活できるジャンプ漫画の世界だから
深くは追求しなくてもいいだろう。


けが人をぶちのめすのは、男らしくないし心苦しいからと
仗助は噴上のケガをすべて治してから

jojo-04DU_29m.jpg 改めて決着。
噴上裕也、入院続行。

次回:猫は吉良吉影が好き


余談だが:

前回の杜王町RADIOでは、
少年Aの事故原因が飲酒運転であることに触れてなかったから
本編中でもスルーかと思ったら、しっかり飲酒運転だと言っていた。
「少年A」と報道されるということは、噴上裕也は当然未成年だ。

未成年の飲酒喫煙への(ある種行き過ぎた)配慮が、
度々僕をげんなりさせてくれるジョジョアニメだが、
実際そのシーンを描写さえしなければセーフらしい。

たとえば三部では、承太郎の喫煙はしっかり描写されていたな。
テレビ放送ではそれを黒く塗りつぶして見えなくしていただけだ。
ってことは、「未成年が飲酒(喫煙)したという明確な事実」があっても
その決定的な「ブツ」さえ見せなければOKということだ。

・・・なんだかなぁ・・・。


だが今回、実はもっと問題なことがあって・・・

1983年生まれで双子座の仗助は、
作中の1999年6月現在16歳になったばかりか、もしくはまだ15歳。
4月以降あわただしい毎日の仗助が、バイク免許持ってるとはとても思えない。

無免許運転だね。
まぁ16歳になって速攻で、一発試験で取得という可能性もないわけではないが…

ついでに言うと、億泰はてんびん座なので実はまだ15歳。
運転するシーンこそ描写されていないが、チリ・ペッパー戦において、
自分のバイクに乗って来てたし、「おれのバイク」と言ってた。

しかし億泰のこれは不良少年のすることだし、実際そのシーンを
描写したわけでもないから、前述の理屈に照らせばセーフということになる。


だが、仮に仗助が免許を持っていたとしても、

ヘルメット着用義務違反、制限速度違反、信号無視、横断歩行者等妨害等違反、
窃盗(携帯電話×2、ガソリン)、河川法違反(バイクによる用水路走行)、
バイクによる建造物侵入・・・と

軽く思いついただけで、これだけの犯罪を今回の仗助は犯している。
(間違ってたり、まだあったらゴメン
主人公様が、これら犯罪を犯す様を延々見せつけられたわけだが、
アニメスタッフは、それをどう考えているんだろうな。

まぁ、何度も書いてきたが、僕はこれらを規制しろと言っているのではなく、
逆に、飲酒喫煙への異常な規制をやめるべきと言いたいだけなので、
三部と比較してそういうシーンが極めて少ない四部のスタッフに言うのは
お門違いかもしれないが・・・。

愚痴でした。お目汚しスンマセン。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年10月10日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #28「ハイウェイ・スター その1」


コミックス 41巻05章〜08章冒頭までと、40巻第08章をちょびっとに相当。

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きさまは何か「イカサマ」をしている。
きさまは今この露伴をコケにしようとしている。

露伴の苛立ちもわからないではない。
察しの通り、仗助が虫の好かない露伴をカモりに来たのは明白だからだ。

だが、まさかそれに「今」気づいたとは言わせない。

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いったい何を企んでるのか知らないが、それ相応の覚悟を持って勝負するんだぜ
そんな風に前置きした以上、それは露伴にとっても同じことだ。

仗助が持参したサイコロを使わず、ルールをことさら明らかにし、
サイコロのルーツや、イカサマに纏わる薀蓄をあらかじめ語ったことも
すべてゲームの常識的な公平性を、大前提として仗助に問うため。

その前提で行われる、しかしスタンド使い同士の「チンチロリン」。
露伴は、このゲームが公正に行われるなどとはじめから考えていないはずだ。

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だが、コケにされたまま勝ち逃げされては、露伴のプライドが許さない。
その「勝ち逃げ」をさせないために、実に露伴らしい「賭け」に出た。

あと1回ずつの勝負で「イカサマ」を見破れなかったら
200万円で仗助に小指の治療を依頼してやる。しかし、
もし見破ったならば、仗助の小指を貰う。

さらに露伴が呼んだ小林玉美の「錠前」が
最後の勝負でだけ仗助がイカサマをしないという「逆ズル」を封じ
敗者からは玉美が負債を「錠前」で取り立てる。

玉美の「錠前」の能力が以前と異なっているが
この際、能力が進化したとでも考えておくので、それはどうでもいい。


ゲームのルールが一方的に大きく変わった。
仗助としてはこの変更に従ねばならない道理はないのだが
ダマしている負い目から、バックレることができないし
露伴の順番が終わっていないため、ここで終了にすることもできない。

もう、あと二回の勝負をバレずにイカサマをやり通して勝つしかない。

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しかし、最後の一振りのそのとき、消防車のサイレンが聞こえてきた。
サイレンは宇宙人にとって発狂するほど嫌いな音。
このままでは変身を保っていられない。

最後に仗助が出した目は、666のオーメン。
勝負はもはやイカサマを見破るかどうかに変更されているので
オーメンが出ようがピンゾロが出ようが、大した問題ではないが
確率的にめったに出ないオーメンが出たことが、
仗助がイカサマをしていることを物語っている。玉美の錠前も反応しない。

このまま露伴が見破れなければ仗助の勝ちだが、

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露伴邸が火事になったため勝負はウヤムヤに。
仗助は露伴の指を治療してそそくさと逃げた。


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翌朝、仗助はくだんの宇宙人と再会したが
支倉未起隆 はぜくらみきたか と名乗ったその少年が、本当に宇宙人だったのか、
それとも頭のイカれたスタンド使いだったのか、謎はさらに深まるばかりだった。

実は、荒木先生自身が、未起隆の正体は謎のままのほうが面白い、として
「公表していない」のではなく「決めていない」のだという。



仗助は、間が悪いことに露伴と同じバスに乗り合わせてしまった。

二つ杜トンネルの中、露伴が見た景色は

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トンネルの中に部屋があり、そこで男が女の手首を切断する現場。
露伴は単身その現場へ戻る。

バスから見た異常な光景。それを仗助に伝えたが、
昨日のことでどうにもバツが悪い仗助は、露伴にあまり関わりたくない。

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原作では、結構な憎まれ口を叩いており、事前にそのやりとりがあるから
それでも現場に戻ってくる仗助の「へそ曲がり」や
「悪者になりきれない」部分が際立つのだが、ちとイメージ悪すぎるかもな。
アニメでは短くカットされた。


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トンネル内に突如現れた扉。この部屋はマズイ、罠だ。
時速60キロで追ってくる謎の足跡。

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追いつかれると、養分を吸い取られてしまう。

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スタンド名:ハイウェイ・スター

あの部屋は、相手の興味を引きそうな幻覚を見せおびき出す罠。
そして部屋に入った者の臭いをどこまでも追跡し、養分を吸い取る。


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命がけで仗助を逃した露伴。
「本体」を探すしか助かる道はない!「本体」を探せ!

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露伴のためにも、本体を捜してブチのめす!

次回:ハイウェイ・スター その2


余談だが:

一人でも多くの養分を吸い取りたいハイウェイ・スターは
露伴に、仗助に助けを求めて、部屋へ入らせろと言う。

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だが断る。

www絵柄が変わってるwww
アニメの露伴と顔がぜんぜん違うよwww

この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは
自分で強いと思ってるやつに「NO」と断ってやる事だ…


我が身を犠牲にしてでも、敵に利を与えない事を選ぶカッコ良さと絶大なインパクト。
確かに「ひねくれ者の美学」としては、超絶カッコいい。
しかし、今回のアニメでの使い方は、少し原作に「寄せすぎ」ではないだろうか。

2chでネタに使われたことから始まり、
今では、ジョジョを読んだことがない人でも知ってる
ネットで知らない人は居ない程の名セリフとなっている「だが断る」。

なんで原作に寄せちゃったかな・・・
独り歩きしたセリフの知名度に負けている気がして、僕は少し残念だ。

まぁ・・・賛否あるだろうけどな・・・・


エンディングに、「だが断る」原画:滝れーき とかクレジットされてたら
それはそれで面白かったかも。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。


2016年10月02日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #27「ぼくは宇宙人」


コミックス 40巻08章〜41巻04章までに相当。

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「矢」の意志の赴くままに、息子吉影を追う承太郎たちの邪魔を
してくれる(であろう)スタンド使いを増やし続けて6人目。

親父は「これでもう十分」と言ってはいるが、
それらのスタンド使いがことごとく敗れれば、気持ちは変わるだろうし
「6人」という数字には深い意味はないと思っていた。
とりわけ、ジャンプ漫画ではこの手の敵の強さや人数の宣言は当てにならないからだ。

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だがこれから先、新たに登場するスタンド使いは、この少年を含めて5人プラスα。
この少年がスタンド使いかどうかは、まだ何とも言い難いのだが、
前回のジャンケン小僧:大柳賢を入れれば6人といって相違ない。

三部とは異なり、物語に時間の制約がないため、
あまりダラダラとシリーズを長引かせることを懸念した荒木先生が
あと6人スタンド使いが登場したらシリーズを畳むぞッ!という
これは、ある種の決意表明だったのかもしれない。 


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ミステリーサークルの中央で目覚めた少年
ヌ・ミキタカゾ・ンシ 216歳の宇宙人(自称

はじめは、敵のスタンド使いではないかと疑った仗助と億泰だったが
言動のあまりのブッ飛び具合に、ただの危ないヤローと判断した矢先

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少年は、消防車のサイレンの音に苦しみ出した。


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わたしは何にでもなれる能力を持っている。
スニーカーに変身するから、この音が聞こえない所まで連れて行ってくれ。
お礼に君のためならなんでもする!

少年は本当にスニーカーに姿を変え、凄い力を発揮した。
しかし仗助のクレイジー・Dは見えていない。
スタンド使いではなく、まさか本当に宇宙人なのか・・・?


一難去った少年は仗助に礼がしたいという。
仗助は、別に「礼」が欲しくて助けた訳じゃなかったのだが、
166万円というあぶく銭を母親に差し押さえられ、
金欠でサマーシーズンに突入した懐事情を打開するべく、悪巧みを思いついた。


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少年をサイコロに化けさせ、
岸辺露伴から「小遣い」を騙し取ろうというのだ。

なんというか・・・
こういう庶民的な浅ましい感覚を持った「ジョジョ」は、後にも先にも仗助だけだ。

ジョセフもずる賢い男だったが、仗助のような「矮小さ」は感じなかった。
他人の能力を当てにして、それを悪用して私腹を肥やそうとする「ジョジョ」は
やっぱり仗助だけだよなぁ。
この独特の身近なスケール感こそ、
四部を最も愛するというファンが大勢いる理由のひとつではないかと思うね。


さて、
露伴は露伴で、大嫌いな仗助の小遣いを毟り取る気満々で
いざ、チンチロリン勝負開始。

しかしキーマンである宇宙人の少年は、空気を読むということを知らない。

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仗助の一投目で5倍役の「オーメン」


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露伴の一投目は1・2・3で振り手の2倍払い


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怪しすぎる仗助に、露伴の心中は穏やかでない。
勝負の行方は、イカサマを見破れるかできないかに移行する。


次回:ハイウェイ・スター その1

おぉ・・・続くのか・・・。
まぁ、ハイウェイ・スターの話は、引き続き露伴先生出て来るしな。
39話までで終わるように、まとめに入っている感じか。



あ! あとOPが新しくなってたね。
タイミング的に、これが最後の主題歌になるんだろう。
まったく「サスペンス・ホラー」感がなくなってしまったけど、

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ビジュアルはとても四部っぽくていいと思う。

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ストレイ・キャットだけ登場してない気がしたんだけど・・・どこかに出てた?


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年09月24日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #26「ジャンケン小僧がやって来る!」


コミックス 40巻02章〜07章までに相当。

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「この矢が欲しがる者を射抜け!」
「射抜かれた人間は、スタンド使いとして味方になってくれる」
それなら味方を増やして息子を守ろう。


すごく手前勝手な解釈だ。

「矢」が意志を持つかのように、自ら射抜く相手を選ぶというのは初耳だ。
それを知っていたら虹村形兆の計画も、もう少し違ったものになっていただろう。

しかし、ある日突然超常の力を身に付けたとしても
康一のように、身を持ち崩さないレアケースもあるわけで、
すべての者が、スタンド能力に本体の精神までが翻弄されるとは限らない。

そもそも能力を発現したとて、その人物に接触して指図したり
思想啓蒙することはできないのだから、能力者になったあとの行動は運任せだ。

杜王町に起こる「スタンド騒ぎ」には、もれなく承太郎たちが対応するので
それにより承太郎や仗助の手を煩わせたり、負傷させたりすることはあるだろうから、
たしかに息子:吉影の足取りを追う邪魔を、間接的にすることはできるが
とりもなおさずそれは、手強い「敵」を作ってしまう可能性もあるということだ。

その辺り、この親父は冷静ではない。
なにしろ、肝心の息子の行方がわからないのだ。
なりふり構わず、当面は追っ手の邪魔を画策するしか、することがないのだろう。



矢の赴くままにターゲットを物色する吉良親父。
おもむろに矢が指したのは

jojo-04DU_26b.jpg
なんだか野放図な小僧・・・
電柱に登り、木の実を取ろうとしている。

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この木・・・原作では、どうも「柿」っぽいんだが、
アニメでは「いちじく」・・・だろうか、とにかく別の木に変更されている。

何故・・・?とちょっと調べてみたら・・・
柿というのは、どの品種も秋に最盛期を迎えるらしく、
前回の話からすると、作中では今6月なので、
6月に実をつける木に変更されたと考えるのが妥当だろう。

いちじくは、5月頃から市場に出荷が始まるそうなので
6月なら特に手をかけていない原生のいちじくでも、実をつけているのだろう。
ただ、いちじくがこんな大木になるのかどうかは、僕は知らない。



杜王駅で吉良吉影の手がかりを追う岸辺露伴は
犯人の条件に合う人物を片っ端から写真に収めていた。

随分と前向きだ。
以前の露伴であれば、猟奇殺人犯が居るとすれば、
その生き様や精神を、自分の作品に活かしたいと考えてもおかしくない。

jojo-04DU_26d.gif

「正義漢ぶるわけじゃあない」と言っているのは、
社会正義や倫理を問うつもりはない。という意味だ。
これは、幼い自分を逃してくれた、杉本鈴美に対する
自分に課せられた使命、責任としての個人的な問題が大きい。
康一や仗助たちと出会ったことによる、変化もいくらかはあるのだろうが。

いずれにせよ、
本来、他人の平穏幸せな生活になど興味がないであろう露伴にしてみれば
人生における大きな転機が訪れているのだ。



そんな露伴が遭遇した受難。

jojo-04DU_26e.jpg
おにいさん、ぼくと『ジャンケン』してくれない?
めんどくさいガキに絡まれた。

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不審な小僧・・・ホッペタに穴が開いている。

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露伴のマンガを毎週読んでいると言ったこの小僧には、ヘブンズ・ドアーが効く。
この小僧がスタンド使いであることを示唆する記述はない。

しかし、ジャンケンに二度露伴が勝ったものの、三度目の勝負に際して
苛立ちに駆られた露伴は、肝心のジャンケン勝負を疎かにし、敗れてしまった。

そのため、ヘブンズドアーを部分的に奪われ

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露伴に一方的に都合の良い記述が書き換えられた。

jojo-04DU_26i.jpg
ヘブンズ・ドアーの1/3はぼくが動かせる。
あと2回勝てば、あんたの能力がすべて手に入る。



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どうやらヘブンズ・ドアーの右腕を取り戻すには
ジャンケンして勝たなきゃならないらしいな・・・

そもそも小僧の方は、最初の2敗についてペナルティを支払っていないので
この勝負はフェアじゃない。
露伴の方は1敗するたび、身体の自由を失い
精神的にも肉体的にも疲弊していくのに、小僧にはその前提がない。

これはおそらく、まだスタンド使いになる過程だった最初の2敗は
小僧のスタンド「ボーイ・II・マン」のルールが適用される前だったということ。

露伴は、2勝1敗からの有利なゲーム開始と考えたようだが、前提が間違っている。

「露伴のような若くして成功している人を超えたい」という(スカスカの)願望と、強い意志を持って臨んだ勝負に負け、さらに公衆の面前で恥をかかされたショックも相まって、急激に成長した小僧のスタンドが、ようやく開花したのが三度目の勝負のときだったのだ。

すなわち、このあとまたグーで負けた露伴は
スタンド「ボーイ・II・マン」が支配する勝負において2連敗し、
これでトータル0勝2敗なのが真実だ。


jojo-04DU_26k.jpg jojo-04DU_26l.jpg
とてもジャンケン勝負とは思えないダイナミックな構図で描かれる
シンプルで、しかし苛烈な戦い・・・勝負の行方は

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勝利を確信した直後、小僧の出した手はグーに変化していた。

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一気に取り戻される、奪われたヘブンズドアーの手足。

前述の理屈なら、これはまだ露伴の1勝目に過ぎない。
しかし露伴も、小僧も、それを知らない。
ふたりとも2勝2敗のラストゲームだと思っていた。

第三部のダービー戦がそうであったように、
スタンドのルールに則って奪った掛け金は、
心の底で敗北を確信した際にその拘束力を失う。

あるいは、この小僧が自らの負けを心底から認めないほど厚顔無恥で、
「知らないね。はじめから7回勝負と言ったよ」と言える人間だったなら
奪った手足を手放してしまうことはなかったかもしれない。

これが本当に最後の1戦だと確信し、自らの勝利を確信していたからこその敗北感だ。

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この勝利は、さっきジョセフと仗助が通りがかったときに
「透明の赤ちゃん」に指令を書き込んだための結果だった。

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小僧は自分の『強運』に有頂天になって、それだけで勝てると考えた。
露伴は運の巡りが自分にないことを悟り、自らの力で勝利を呼び寄せた。
これはスタンドバトルなのだ。露伴の行為はイカサマではない。

jojo-04DU_26q.jpg
この距離で、どうやって書き込んだのかは・・・まぁ問うまい。

jojo-04DU_26r.jpg
自ら『運』を呼び込んだ露伴を、トラックまでが避けて通った。
さすがは第四部の影の主役:露伴先生、完全勝利。

小僧=大柳賢のCVは坂本千夏。いや〜、久しぶりに声聞いた気がしたわ。

次回:ぼくは宇宙人
露伴先生・・・次回も災難なのか・・・・


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。


2016年09月18日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #25「アトム・ハート・ファーザー」


コミックス 39巻06章〜10章・40巻01章までに相当。


jojo-04DU_25a.jpg
吉良吉影の自宅捜索。

「吉良吉影」としての顔と生活を捨てて、
今や、誰だか分からない他人になりすまして姿をくらました
吉良吉影の足取りを追うには
ヤツの日常が染み付いた自宅に手がかりを求める以外に方法がなかった。

jojo-04DU_25b.jpg
アルバムに残された幼少期の写真からは、

jojo-04DU_25c.gif
原作のような、ある種「病的」な、精神がねじ曲がった「闇」を感じない。

33歳の現在ならば、自分の異常な趣味嗜好を自覚し、
それを巧みに隠蔽する術を身につけることもあるだろうが、
アニメの吉良吉影は、幼少期にすでにそれを意識していたか、
もしくは自分の「闇」の部分をまるで意識していない
たちが悪いことに、悪意がまったくない天然の犯罪者だったかのどちらかだ。

原作のように、目付きが悪いのも気味が悪いが、
まったく純朴な少年然としているのも、ゾッとするな。


jojo-04DU_25d.jpg 爪の記録。

1983年からはじまったこの記録は、吉良吉影の吉凶を占っている。
1983年は「16年前」であって、杉本鈴美が殺害された年ではないはずだが
それはひとまず置いておいて、

jojo-04DU_25e.jpg
好調な年と不調の年の差異が気にかかる。

吉良吉影が、自身の体調や運気を「絶好調」と捉える、1年の爪の伸び30センチ。
現在計測半ばの1999年を除けば、それ以外は例外なく8センチ前後。
実に3.7倍の開きがあるのがまず驚きだが、その中間の年が存在しないのだ。

通常、爪の伸びる速さは、平均して1日あたり0.1ミリと言われている。
1年間なら、約36.5ミリのところ、
絶好調の年の吉良吉影は実にその8.4倍の伸びを記録する。

絶好調ではない年ですら、平均の倍以上の数値を叩き出す吉良吉影である。
俗に、爪や髪の毛が伸びるのが早い男はスケベだ。というが
これが暗に吉良吉影の異常な性欲と性癖を表しているのだとしたら
中間がなく、これほど顕著に違いが現れる絶好調の年に、

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吉良吉影が自身の誤った見識に慢心したとて、ムリもない話かもしれない。


自分の異常な殺人衝動を、昔から高い知能で自覚していた吉良吉影は
周囲にそれを悟らせないため、長所も短所も他人に晒さず、
何が好きで何が得意なのかも周囲に印象づけない生活を送ってきた。
大学は2流、会社では仕事をそつなくこなすが飛び抜けて優秀ではない。

とにかく特徴がない・・・そう装って生きることが、
自分の周囲に波風を立てず「平穏」に暮らせることを知っているからだ。

「能ある鷹は爪を隠す」というが

その能ある吉良吉影が、唯一特徴らしい痕跡を残していたのが
「爪」を記録として残していたとは、なんという皮肉か。



jojo-04DU_25g.jpg
突然動いたインスタントカメラの映像に写り込んだ吉良の親父。

jojo-04DU_25h.jpg CV:千葉繁 イカス!

自分が写った写真の空間を閉じ込め、支配する能力。
それが吉良親父(幽霊)のスタンド「アトム・ハート・ファーザー」。

jojo-04DU_25i.jpg jojo-04DU_25j.jpg
写真に写っていない「枠」の外からは干渉できないし
写真そのものへのダメージは、写された人物に返ってくる。
そして、吉良親父は写真の中で行動を起こすので、
その様子が見えているのに、仗助たちがいる空間では、物理的に阻止できない。

jojo-04DU_25k.jpg
仗助のこのテンパリ具合がもうね・・・
無敵のスタープラチナでなんとかしてくださいよォーーーッ!!


しかし冷静な承太郎は、吉良親父の能力を逆手に取った。

jojo-04DU_25l.jpg jojo-04DU_25m.jpg
「自分の写っている写真を支配する」というのなら、
こいつだけカメラで撮って、ひとりだけにすればいい。

う〜ん・・・ふたりに増えたらどうする気だったんだろう・・・


吉良親父が、こうまで必死に守ろうとしたもの、
それは当然、息子吉影の平穏な生活なのだが、
この家には、それを今後も守り続けるために必要なアイテムが隠されていた。

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スタンド能力を引き出す「弓と矢」。


「弓と矢」は、十数年前にエンヤ婆から「手に入れた」と言っており
「譲り受けた」とか、「託された」とか、「買った」ではないため
吉良親父が、スタンド使いを増やす使命を負っていたかどうかはわからない。

息子吉影と同じく、あまり他人に興味なさそうなので
「盗んだ」とか、「騙して奪った」などの方が理解が易いが、

吉良親父が病死したのが、第三部がまさに展開されていた12年前なので、
「弓と矢」の件は、
追跡されることもなく、そのまま放置されてしまったものと考える。

jojo-04DU_25p.jpg
矢を奪って逃走した吉良親父。

今後、親父が新たに生み出したスタンド使いが、皆が皆
吉良吉影を追う承太郎たちの邪魔をするとは限らない。

しかし、未知の超能力を手に入れた者は、何らかの問題を起こすだろうから
ひっそりと特徴のない生活を営む息子のための隠れ蓑にはなるだろう。

ただ、スタンド使い同士は引き合うというし、
いずれ息子吉影も、ふたたび面倒な表舞台に立たされるときが来ることは
この親父、おそらくまったく考えていないだろうな。

次回:ジャンケン小僧がやって来る!



ところで、
姿を消した吉良吉影は、今、誰になりすまし、どこに居るのか。


退屈な夫と愛想のない息子との生活に辟易する主婦
川尻しのぶのつまらない日常にある日突然訪れたロマンティックな出来事。

それは、夫:川尻浩作の劇的な変化。

jojo-04DU_25q.jpg jojo-04DU_25r.jpg
手慣れた様子で妻の分まで食事を作り、ワインを給仕。
家賃の督促に来た口うるさい大家に、大家の鞄から盗んだ金で家賃を支払った。

jojo-04DU_25s.jpg
シゲキに飢えていたしのぶは、一気に有頂天になる。
もっとも近くでこれまでの川尻浩作を見ていた、妻:しのぶが一瞬でメロメロに。

(新生)川尻浩作は、最初で最大の難関をまずは突破した。

これも、わずか6ヶ月で20センチの爪の伸びを記録している
今年の(元)吉良吉影の、運気のなせる業といえるのだろうか。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年09月10日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #24「シアーハートアタック その2」


コミックス 39巻01章〜05章までに相当。

オープンカフェで優雅に待機していた吉良吉影は、
無敵のスタンド「シアーハートアタック」に不測の事態が起きていることを悟った。
このまま待っていてはダメだ。
「シアーハートアタック」をなんとしても回収しなければ。

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リモコン戦車をフリーズさせて仗助を待つ康一のもとに、吉良吉影が現れた。

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突然目の前に現れた凶悪犯に、やにわに表情をこわばらせる康一。
恐ろしい、おぞましい、許せない・・・様々な感情が交錯して

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言葉で確認することもなく「確信」した康一は、攻撃を開始した。

ACT.3なら、仗助を待つまでもなく自分で何とかできる、と、考えたわけではない。
もちろん、相手のスタンドは拘束して戦力を封じているという意識はあっただろうが
考えるより先に、身体が動いていたはずだ。

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この刹那の逡巡が、原作よりもかなり簡略化されているが、
言葉が多くなくても、康一の感情は十分伝わる表現が為されている。


康一は相手のスタンドに「本体」が別にいることを知らなかった。
康一が射程から出てしまったので、シアーハートアタックも復活する。

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自分以外のスタンド使いの存在を知ってから、
わずか2〜3日の間に、仗助や億泰、由花子や彩のことまで調べあげていた吉良吉影。
保身(安眠)のためなら努力を厭わぬこの勤勉さ、向学心。
この男は、こうして15年以上もしたたかに犯罪者の顔を隠してきたのだ。

・・・と、思うでしょ? じつは違うかも。

以前説明したように、エピソード順の入れ替えがあったため
重ちーの死を受けてスタンド使いたちが集合し、それに吉良吉影がニアミスした際
アニメでは、そこに辻彩が加えられている。

そのおかげで
吉良吉影が、辻彩とシンデレラの能力を、いつ、どうやって知ったのか
という疑問に、わずかばかり納得しやすくなっているのだが、

そのニアミスをきっかけに、吉良吉影が要注意人物を調査したと仮定した場合
もっとも注意すべき仗助と億泰に、より縁が深い康一の名前も把握していないのに
由花子や辻彩の存在を気にかけていた理由は、彼女らが美人だからに他ならない。

そう、由花子と辻彩のことを意識していたのは
吉良吉影の変態殺戮者としての本能であり、
危険回避のための予備調査でも何でもなかったのだ。

おそらく吉良吉影は、彼女らに「おっ!」と思うところがあったが
仗助たちと関係のある人物に深入りしてはいけない、と
保身のためのギリギリの自制心が働いたのだろう。

でなければ、見た目もっとも危険そうな承太郎について
何も調査せず放置していた理由が見当たらない。

実はもっとあらゆる事をすでに調査済みで、康一と由花子の関係も知っているからこそ、ここで由花子の名前を出したのだとしたら、それはスゴイ巧みな戦術だが
由花子や辻彩がスタンド使いであることは知らなかったようだし、

何より気になるのは「日数」だ。

原作では、重ちーの死後、すなわち
吉良吉影が自分以外のスタンド使いの存在を知ってから
「山岸由花子はシンデレラに憧れる」のエピソードがあり、
吉良吉影がボタン修理に出していた上着を受け取りにやって来るのは
それから数日後と考えることができるのだが

アニメでは、
スタンド使いが集合したのは重ちーの死からすぐ(たぶん翌日)で、
その日に新たな女性を殺した吉良吉影は、おそらくその翌日(今)
上着を引き取りに現れた、と受け取るのが一番理解しやすい時間経過となっている。

そのわずかの間に、仗助と億泰の自宅を調べ、
由花子の名前やシンデレラの存在まで把握しているのは、少し無理がある。
知っていても、表層的なことだけと考えるのが妥当だろう。


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吉良吉影の報復タイム開始

なぶり殺されながらも、吉良吉影を煽り続ける康一GJ!

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完璧と思っていた能力が敗れ、カフェでは赤っ恥をかかされた。
ちっぽけなクソガキにあっさり本名がばれ、お前はバカ丸出しだッ!!

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じっくり嬲って憂さ晴らしをするはずが
つい、うっかり怒りにまかせてひと息にとどめを刺してしまった。
この「試合に勝って、勝負に負けた」感じ。

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最後に康一の身体をふっ飛ばして証拠を隠滅すれば
ひとまず安穏な日常に戻ることができる。

学生ボタンを爆弾に変えるというのは
康一を助けに駆け寄った仗助と億泰をもまとめて始末しようという考えからだろう。

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「それどんなビジンダー!?」とか考えた僕の年齢はナイショだ。


jojo-04DU_24k.jpg jojo-04DU_24l.jpg
承太郎蘇生(死んでません
BGMが三部のときのものになってる! かっちょいヒー!


jojo-04DU_24m.jpg
吉良吉影が目覚めたとき、現場にはすでに仗助と億泰が到着していた。
そりゃそうだ。数十秒しか余裕なかったんだから・・・。

もうなりふり構っていられない。

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自らの左手を切り落とし、シアーハートアタックを発動して逃走。
これでシアーハートアタックを拘束しても、吉良吉影を拘束することはできない。
このとき、承太郎に馬鹿にされた腕時計を一緒に破壊しているのがおもしろい。

襲い来るシアーハートアタックに、しかし仗助の行動は

jojo-04DU_24o.jpg 治す!

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あの「手」の行き先が殺人鬼だッ!

しかし、「手」の行き着く先は、エステ・シンデレラ。

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吉良吉影は、自分と背格好の似た男をシンデレラに連れ込み
顔や指紋を入れ替えさせ、その男と辻彩を殺して逃げおおせたのだった。

次回:アトム・ハート・ファーザー



ここで、多くの読者が抱いた疑問。

シンデレラの能力には、それを維持する制限があるはずではなかったか。
いや、それ以前にスタンド能力で入れ替えた顔が、
能力者が死んだ後でも、そのまま定着するものだろうか。

その疑問は、由花子の例で理解できないことはない。

辻彩はビジネスとしてシンデレラの能力を提供していた。
時間や美しさに制限をつけることでリピーターを確保していた。
(私見だが、コンプレックスにつけ込む商売ってのは、得てしてそういうものだ。

しかし、最終的に由花子の顔を戻してやったように、
例外的なこともできる能力なのだ。
それは「なんとしても美しくありたい」という強い意志に対し
ある種の覚悟を提示させることで、望む「美」を手に入れる満足感と
それに寄与する充足感、WIN-WINの関係を得るという
彼女の「美の魔法使い」としての矜持がそれを許さなかっただけなのだ。

よって、完璧に施術した顔や指紋は、辻彩が死んでもそのままと考えていい。


そしてもう一つの疑問

仗助のクレイジー・Dの「治す」能力

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小さなガラス片のところへ他の破片が集まって瓶に戻ったり、

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切断された腕のところへ攫われた億泰の身体が戻ってくるなど
必ずしも、大きな部品を基点に修復が行われるわけではない。

この場合、吉良吉影が切り落とした左手を逃さなければ
残る本体の方が「治りに」戻ってくるはずなのだ。

それをせずに「手」の行き先を追いかけたために
結果、吉良吉影を見失ってしまった。

なぜ身体の方を戻って来させなかったか。答えは簡単だ。

切り落とされた左手は、殺傷力が半端ない爆弾だからだ。
それを掴んで、身体が戻ってくるのを待つことは自殺行為に等しい。



極めてどうでもいい余談:

クソカスDQNに絡まれた吉良吉影が、わざと落とした財布。

jojo-04DU_24s.jpg
そこには、まあまあの現金と、免許証・クレジットカードが入っている。
免許に書かれた生年月日は、1966年1月30日。
原作でも後ほど明らかになる、1999年現在33歳の吉良吉影の誕生日だ。

jojo-04DU_24u.jpg ※参考画像
ただ、日本の免許証は、生年月日を元号付きで表記するのが普通。
この場合「1966年」ではなく「昭和41年」と表記するのが正しい。

jojo-04DU_24t.jpg
・・・と思ったら、次のシーンでは「昭和41年」になってるわww
こういうの、誰か気づけよ。


あと、今どきは、メンズを格上げするブランド財布といえば「長財布」で、
二つ折りの財布は男を下げるという人もいるようだが、
本作が連載されていた平成6年頃のトレンドはどうだったのかな
イタリアブランドのスーツを好む吉良吉影にしては、色も少々野暮ったいような・・・


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年09月03日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #23「シアーハートアタック その1」


コミックス 38巻04章中盤〜9章までに相当。

アバンタイトルは前回のリフレイン、おさらいから。
今回は時間に余裕があるようだ。

jojo04-DU_23a.jpg
犯人と思しき奴は、証拠の上着を奪って走って逃げた。
しかし例のリモコン戦車がどこかに居るので迂濶には追えない。

熱くなっている康一は犯人を追うことしか頭にないので
冷静すぎる承太郎の言葉に納得がいかない。

jojo04-DU_23b.jpg
ホントに居た〜〜ッ!!!


jojo04-DU_23c.jpg
キラークィーン第二の爆弾「シアーハートアタック」は
スタープラチナ、久々のオラオララッシュにも壊れない。

jojo04-DU_23d.jpg
シアーハートアタックは、体温を感知して自動追撃するスタンド
「自動操縦」だから遠隔操作でもパワフルに攻撃できる。


jojo04-DU_23e.jpg
承太郎は康一をかばって負傷(ってか瀕死

承太郎はもともと他人に優しい男ではない。
言葉が足りないのはそのせいだが、スタンドへの対処という点では
昨日今日覚醒したばかりの康一とは、
比較にならない経験値を持っていることを、康一は尊重するべきだった。

未知の超能力に目覚め、それが進化したことと、
おそらく彼女ができたこともあって、
きっと康一は最近ちょっと増長していたのだ。…まぁ若いし、仕方ない。


jojo04-DU_23f.jpg
頼みの承太郎がやられて、追い込まれた康一
しかしあることに気づいた、ここからは康一のターン・・・なんだが

jojo04-DU_23g.jpg この変わり身www

jojo04-DU_23h.jpg
熱いしっぽ文字をぶら下げることで時間は稼げたが
ちょっとしたアクシデントでしっぽ文字が破壊され康一も負傷
形勢は一気に元通り。 だから調子にのるなと・・・

jojo04-DU_23i.jpg
ところがとんだ光明、死んだかと思ったエコーズは

jojo04-DU_23j.jpg ACT3へと進化していた。


jojo04-DU_23k.jpg
「重さ」を与える攻撃でシアーハートアタックの動きを拘束すると
その頃、本体の吉良吉影も、

jojo04-DU_23l.jpg
シアーハートアタックが分離している左手を「重さ」に襲われていた。

jojo04-DU_23m.jpg
シアーハートアタックを直接回収しにいかなくては!

どうやら、無敵の能力に増長していたのは、康一だけではなかったようだ。

次回:シアーハートアタック その2
世紀の邂逅!

そういや、スターダストクルセイダースも前後半それぞれ24話だったが、
ひょっとして前半の最終回なのか!?
↑違うとご指摘いただきました。


今回は、かなり辛口の余談:

まずは、以前、第21話のときに書いた記事を参照してもらいたい。

殺害した女性の部屋で朝食を共にしている描写に違和感を覚え、
極めて用心深い吉良吉影が、どんな証拠が残ってしまうか分からない
そんな軽はずみな行動をとるとは考えられない。
このアニメオリジナルの描写は、吉良吉影の人物を描写する上で
その特性を見誤っていないか?
 と書いた。

前回22話においても、

jojo04-DU_23n.jpg
オーソン前で解散した仗助たちとすれ違ったあとに見つけた女性を
新たにターゲットとしたシーンのあとに、
これまたアニメオリジナルのカットが挿入されており

jojo04-DU_23o.jpg
おそらく翌朝(吉良吉影のシャツが同じものだから)
その女性(の手首)と朝食を共にするシーンがあった。

そこは吉良吉影の自宅ではなく、
第01話ともまた別の家なので、殺害した女性と朝食をとるための別宅
というわけではなく、女性が暮らすマンションと考えるのが自然だ。


jojo04-DU_23p.jpg
衝動的な行動だったからなのか、01話・21話とは
メニューやテーブルセットが異なる。
そればかりか、第01話では卵を割るのもフライパンを振るのも
オレンジジュースを注ぐのも、すべて女性の手で行っていたのだが
今回はコーヒーを自分でサーヴしている。
(まぁ「コーヒーは自分が」という男は、少なからず実在するな。

これらを見ると、女性を殺害し、手首だけを自分のものとした後
朝食を共にするのは、彼なりの儀式、あるいはルーティンなのかもしれない。

アニメでは、吉良吉影とはそういう男とRe設定したのだろう。
原作では描写されなかった人物描写を補足したりするのは有り難い。
しかし・・・だ、

原作で言及されていない吉良吉影の人間性・「癖(ヘキ)」を
アニメでこう描写すると決めたのであれば、中途半端はダメだ。
最大限の注意を払って、徹底してもらわねばファンや視聴者が困惑する。


吉良吉影は、被害者宅で一晩を過ごし、朝食を調理し、食べ、
そればかりか、
21話では「君は留守番。夕飯は帰ってきて一緒に」と言っているので、
ここから出社し、ここへ帰宅するつもりのようだが
それでも尚、誰にも怪しいと感じさせずに日常生活を送る自信がある。
ということになる。

この部屋へ出入りする姿を誰かに見られることについては、
それはその時どきに彼が深く注意するしかないが
この女性の失踪(殺害)が事件として明らかになった時には、
もうすでに何の痕跡も残っていない。残さない自信があるのだ。

では死体の、手首以外の部分はどうしたのか。

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完璧主義者の吉良吉影のことだ。
今回承太郎がプロファイリングした通り、証拠は全て消したに決まっている。

21話でも、新しいターゲットを見つけると
「君とはここまでだ」と鞄に入れていた前の女性(の手首)を
(おそらくキラークィーンの能力で)消滅させている。


ところが、である・・・


第二期オープニング映像には、
これらのアニメオリジナルの描写と矛盾する映像が含まれている。

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冷蔵庫に並ぶキャンベルスープ風の缶と、

jojo04-DU_23s.jpg
クローゼットかどこかに格納されたトランクケースの数々が、それだ。

何やら、メモが貼り付けられた缶には、これまでに付き合って(?)きた
女性の手首が保管されていると見て間違いない。
このコレクションは、たしかに少し吉良吉影っぽいかもしれない。

しかし、後腐れなく「きれいにお別れしよう」というのが彼の主義だとしたら
過去の女性をこうしていつまでも側に、しかも複数置くはずがない。

同じように、
トランクには手首以外の不要な死体が詰め込まれていることが想像できるが、
例えば、失踪した女性を探す警察が、警察犬を使ったら
このトランクに辿り着くこともあるかもしれない。

吉良吉影なら、そんな危険が簡単に予想できる不始末はしない。
手首以外の死体も、不要になった過去の女性の手首も、
完全に消滅させて証拠を消し去るからこその自信であるはずだ。

少し数話後のネタバレになるが
実際、このまま姿を消すことになる吉良吉影の自宅を捜索しても
容疑者になるような怪しい証拠品は何一つ発見できないのだ。

このオープニング映像のカットは、大いなる「嘘」である。

意図的にわざとやっているなら、まあよいが
「原作で描ききれていない吉良吉影という人物を想像して描写した」
というなら、この演出をした人物は原作の読解力が足りない、と
言わざるをえない。

原作の世界観を大事にするファンが「異常」に多い本作。
アニメ制作陣においても、
これまで並ならぬ情熱が注がれてきたことは僕も知っている。

原作にあったシーンが泣く泣くカットされたり、
矛盾や分かりにくい部分を補足してオリジナルシーンが加えられたりするのは
別に構わない。(僕は指摘するけども

しかし、「嘘」は良くない。

まぁ、まだ吉良吉影の人物像が原作と大きく異なっていたり
自宅の様子も大きく変更される可能性もゼロではないから
もうしばらく様子を見ないと、アニメ演出陣の本当の狙いは分からないのだが
本編を大きく改変することは無いように思う。・・・心配だ。

そして、次回でまた数ヶ月のインターバルに入るのか、それも心配だ・・・。
↑違うとご指摘いただきました。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年08月28日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #22「吉良吉影は静かに暮らしたい その2」


コミックス 37巻04章中頃〜06章、38巻04章〜05章冒頭までに相当。

JOJO-04DU_22a.jpg
吉良吉影のスタンド「キラークィーン」の能力は
触れたものを何でも爆弾に変える能力。

JOJO-04DU_22b.jpg JOJO-04DU_22c.jpg
キラークィーンの手から奪った百円玉は
ハーヴェストの手の中で爆発し、重ちーもその被害を被った。

2〜3体叩き潰しても本体にはさほどのダメージがないハーヴェストなので
これはスタンドが受けた怪我が本体に連動していたのではなく
直接爆発に巻き込まれたと見るべきだろう。

それよりも特筆するべきはその描写。
ここまでグロはもれなく真っ黒に塗りつぶされていたジョジョアニメだが
たしかに「断面」そのものは黒く塗ってあるものの
なかなか思い切ったグロ描写だ。

JOJO-04DU_22d.jpg
これでまだ死なない重ちーの生命力は、なかなかのものだが
得てして単細胞生物はしぶといものだ(いや、失礼
ちなみに、落ちてる手首が右手になっているが、DVDで修正されるだろう。

JOJO-04DU_22e.jpg
みんなこの町にいる「殺人鬼」を探している。
「杉本鈴美」も、お前が殺したんだどッ!


そこに考えが及んだことは、素晴らしいぞ重ちー。これ以上ない反撃だ。
すまない、君を侮っていたようだ。単細胞生物とか言ってごめんよ

あと、これは制作上の変更点について、
原作では「杉本鈴美」も、お前を探しているどッ!だったのだが
鈴美の怨念(遺志)を継ぐ者がいることを、
吉良吉影に対して示唆して聞かせることを避けたのだろう。

とにかく重ちーはこの場を逃れなければならない。
このままでは自分だけではなく、パパとママまで殺されてしまう。
仗助のところまで行くことができれば、殺人鬼の存在を伝え
そして怪我を治してもらえる。

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ハーヴェストの大群で壁を作り、その隙に校舎の向こうへ逃走したと見せかけ
植え込みに体を潜ませていた機転。

元気なときには、
ハーヴェストを戦車のキャタピラのようにして、その上を高速移動できたが、
本体が弱ればスタンドも弱まるので、今はそれができないのだろう。

JOJO-04DU_22g.jpg JOJO-04DU_22h.jpg
窓を開け、重ちーの足を押し上げ、上体を引っ張るのがせいぜいだ。

ハーヴェスト一体一体が重ちーを思いやるかのような
甲斐甲斐しい動きが実に感動的なのだが、少しやり過ぎだ。
ここはハーヴェストの愛嬌を強調するシーンではない。

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「何が何でも、一刻も早く仗助のもとに辿り着くのだどッ!」という
重ちーの必死の想いが、原作のたった一コマの描写に及ばないのが残念だ。


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ただ、吉良吉影に先回りされていたときの、重ちーの驚き様は
鬼気迫るものがあってよかった。

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仗助たちまであと一歩、教室のドアノブから起爆して
重ちー死亡。

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杉本鈴美の頭上の空を、地獄直行便で飛んで行く、哀れな重ちーの魂。


JOJO-04DU_22m.jpg

スタンド使いたちが集結する。
「何かあたしに聞きたいことがある時は、いつでも来てね」と言っていたが
露伴以外でも誰にでも見えるし会話もできるのな。→鈴美

このメンバーに、原作には居ない辻彩が入っているのは
エピソードの順番入れ替えがあったためだ。

原作でこの次にあたるシンデレラのエピソードを先にやったため、
アニメでは、ここに辻彩が追加された。
しかし、それならば由花子は康一の隣りにいるべきじゃないだろうか。
原作では康一にいま一歩近付けないジレンマを抱えていたが
アニメでは二人は公認の仲なのだから。


スタンド使いの連続殺人鬼が杜王町に潜んでいる。
物語は加速して動き出す。



それから4日、聞きこみに訪れた靴屋で
遺留品のボタンがついていたジャケットを発見したのだが、

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そこに現れた謎のラジコン戦車

JOJO-04DU_22o.jpg
そして、今そこにジャケットの持ち主が居るッ!

次回:シアーハートアタック その1



さて、
明らかになった吉良吉影のスタンドは「キラークィーン」
その能力は、触ったものを爆弾に変える。

だが、ちょっと待ってほしい・・・

地味に重要なことなのだが

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キラークィーンが爆弾に変えたはずの百円玉は元の形のまま戻ってきた。
教室のドアノブにも傷ひとつ付いていない。

爆弾に変えたのなら、爆発四散するはずだが
事後、元に戻っているのだ。


吉良吉影いわく

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「キラークィーン」は触れた物なんでも爆弾に変える。
そして、スイッチを入れれば相手は肉体の内側から粉々に爆破される。


ん〜・・・?
説明が間違ってるな・・・。

百円玉が爆発したのではなく、相手が体内から爆発した、ということは、
「キラークィーンが触れたもの」が爆弾になるのではなく、
「キラークィーンが触れた任意のものに触れた」を内部から爆発させられる。
ということになる。後々齟齬が出なければいいが・・・。


重ちーは、派手に廊下で爆発したというのに、
そばに居た一般生徒は誰ひとり気付かなかった。

スタンドは一般人には見えないとはいえ、
スタンドバトルで生じた炎や爆音くらいは、見えたり聞こえても良さそうなのに
仗助たちですら、
重ちーの叫び声は聞こえても、爆発音が聞こえなかったということは、
キラークィーンの起こす爆発は、恐ろしく隠密性が高いということだ。


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これが「キラークィーン」の能力。
証拠はあとかたもなく始末された・・・


炎も煙も目撃されない。
爆弾の破片も出ないし、なぜか死体すら残らず消滅する。

本当に痕跡をまったく残さないということだ。
これはもう、重ちーのように
スタンド使いがその瞬間を目撃するしかない。


最後に思いっくそ余談だが:

JOJO-04DU_22s.jpg
靴屋の店主が康一にすすめたビスケット
ギンビス「たべっ子どうぶつ」

商標関係には特に気を使っているかと思われたのだが、
実在する商品がそのまま登場したのは初めてのケースではないだろうか。

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エンディングにはちゃんとギンビスの名前がクレジットされている。

しかし、作中に同様に登場した他の商品と比べた場合、
どうしても「たべっ子どうぶつ」じゃないと駄目な場面とは思えない。
アニメ制作の方からギンビスに
「実名で登場させてほしい」とオファーしたとは考えにくいので、
これはおそらくだが、ギンビス側から
「是非とも商品名をそのまま使ってほしい」と逆オファーがあった
と、考えるのが自然だろう。

これがまかり通るなら、自社の商品やブランドがジョジョ原作に登場した企業は
急いで社内稟議をかけた方がいい。僕みたいなのが話題にするからだ。ww
まぁ、その宣伝効果は・・・保証しないが。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。