2016年06月11日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #11「レッド・ホット・チリ・ペッパー その1」


コミックス 33巻05章〜8章と、9章をほんの少し。

フリーザ様を想起させる、小柄で洗練された肉体。
パキケファロサウルスをモチーフとしているであろうその容姿は、
シュールなデザインが多いスタンドの中で一際生物的で
電気という「オーラ」を纏い、未知数の強さと知性・狡猾さを感じさせる。

jojo-04DU_11a.gif
レッド・ホット・チリ・ペッパー
(僕的には「レッチリ」がしっくり来るんだが、本編でそう言われているので、以後、略称を「チリ・ペッパー」に統一する。)

なかなか尻尾を掴ませなかったチリ・ペッパーが
とうとう仗助の前に姿を現した。

しかしながら、

jojo-04DU_11b.jpg
アニメではその魅力が半分も表現できているように感じられない。(声はいい
喩えるなら、大人に成長し世知辛い世間の風に晒された
「劇画・カリメロ」とでも言うべきか。
くちばしが大きいのがブサイクの理由かな…


翌日・・・

正午にチリ・ペッパーを探すことができるスタンド使いが到着する。
しかし、そのスタンド使いはあまりに高齢のため、仗助たちに守ってもらいたい。

jojo-04DU_11c.jpg
秘密裏に作戦を伝えるために野原に集合した一同だったが
チリ・ペッパーは、億泰のバイクのバッテリーに潜り込んでいた。

このまま逃げられてはマズイ

jojo-04DU_11d.jpg
不意にチリ・ペッパーの名を聞いたときの静かなる怒りと、湧き上がる激情

jojo-04DU_11e.gif
いずれの表現も、深みや凄みが原作にはまるで及ばないのがもどかしいが
チリ・ペッパーへの因縁でいえば、億泰が最も深く直接的だ。

jojo-04DU_11f.jpg jojo-04DU_11g.jpg
バイクで逃げるチリ・ペッパーに、
ザ・ハンドの能力で追いついた。

実は、ここの表現

jojo-04DU_11h.gif
原作では一回「空間を削り取る」ことで、一気に追いついているように見えるが
手の長さや諸々を考慮したのか、アニメでは追いつくのに数回を要している。
より現実的に考えた結果の表現なのだと思うが、
なんだかエスパー魔美のテレポーテーションを見ているようで
テンポの良さとスタンド能力の機転という意味では原作の表現に軍配が上がる。
億泰の感情も、よりストレートに伝わってくる。

jojo-04DU_11i.gif
また、突然追いつかれたチリ・ペッパーは
原作では億泰に頭を踏みつけられているのだが、
アニメでは少し足の位置がずれている上、分かりにくいのが残念だ。

バイクのデザインが変更されているのは・・・
カウルがあった方が、単に描きやすいからなんじゃね?
ネイキッドの方が億泰には似合ってると思うけどなぁ・・・


jojo-04DU_11j.jpg
バイクを削って転倒させた。
この野原ではチリ・ペッパーに逃げ道はない。

兄:形兆の復讐ってわけかい?
違う・・・。

jojo-04DU_11k.gif
おれの兄貴は死んで当然の男だった…
「罪」ってのはどっかから廻り廻って「罰」がやって来る。


jojo-04DU_11l.jpg
てめぇも自分に巡ってきた「罰」を受けやがれ!
その引導はおれが渡してやる!

億泰はこう言っているのだ。

ここで億泰が私怨のみにかられず、比較的冷静でいられるのは
仗助のこの話のおかげではないかと、僕は考える。

jojo-04DU_11m.gif

用意周到で慎重なチリ・ペッパーが着実に力をつけている陰に
多くの捨て石となった者が存在し、これからも増える可能性。
「弓と矢」がそうして使われることを、億泰は身をもって知っている。

悪事をはたらく者には「罰」が下る。
兄:形兆と同じように、こいつにも「罰」が下って然るべきだ。
いわば、億泰は公然とチリ・ペッパーを討伐する道理を得た。
「これは私怨による復讐ではない」という
恨みのループを断ち切る免罪符を手にしたのだ。


jojo-04DU_11n.jpg
スピードでは敵わないが、意表をついた瞬間移動により
油断したチリ・ペッパーを追い詰めるザ・ハンド。

jojo-04DU_11o.gif
次第に電気の輝きを失い、鉄サビのような色になったチリ・ペッパーは
億泰を挑発する。億泰にはその真意がわからない。

jojo-04DU_11p.jpg
「こいつは兄貴を殺した」「おれがケリをつけてやる」
真実はそれひとつだ!オレの「心の中」のよぉ〜〜!


さっきと言っていることが違うが、仕方ない・・・
たしかに「心の中」は、そうなんだろう。
一度は冷静になれていたのに、チリ・ペッパーにまんまと乗せられた億泰。
チリ・ペッパーもろともえぐった地面には電気のケーブルが埋められていた。

jojo-04DU_11q.jpg 復活のカリメロ

チリ・ペッパーは電線から逃走。
兄と同じように億泰は電線に引きずり込まれたが、
直前に切断された腕をクレイジー・Dが復元することで億泰は死なずに済んだ。

jojo-04DU_11r.jpg

質量的には腕のほうが「治りに」飛んで行きそうな気もするが
電気化した肉体も元通り物体化したと考えれば納得だ。


jojo-04DU_11s.jpg
「兄貴を超える」か…学ばせてもらったよ、チリ・ペッパー

頭脳でもスタンドの戦闘力でも、チリ・ペッパーには敵わなかった。
確かにチリ・ペッパーは、
形兆を精神的に上回っていなければ敵討ちなんて所詮無理だ
と言ったが、億泰、大事なのはそこじゃあないだろ。

そこに固執するのではなく、
もっと広い視野でチリ・ペッパーを「悪」と捉え、懲らしめることが
兄の復讐も兼ねた、社会への贖罪であり、貢献ではないのか。

jojo-04DU_11t.gif
さっき自分でも分かってたし、まさに今、康一に言われたじゃんよ。
とりあえず、人の話を聞こうな。


次回、いよいよジョセフ爺が上陸する。
「レッド・ホット・チリ・ペッパー その2」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年06月04日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #10「イタリア料理を食べに行こう」


コミックス 33巻01章〜04章と05章をほんの少し。

jojo-4DU_10a.jpg
こんなところにイタリア料理店ができてるぜ

トラットリア・トラサルディーは
仗助たちが学校からの帰り道に、大きく迂回しなければならない場所にあり、
仗助・億泰が、なぜこんなところを歩いていたかというと
この奥にある霊園へ、億泰の兄:形兆の墓参りに来ていたから、という説明がなされた。

jojo-4DU_10b.jpg
原作では、そのことにセリフでは触れていないものの
扉ページの見開き地図に「霊園(形兆の墓)」と記載があることで
通りがかった理由を想起できるようにしている。


jojo-4DU_10c.jpg
本日の料理「お客様次第」

jojo-4DU_10d.jpg
イタリア人:トニオが一人で切り盛りしている料理店
料理の献立は、トニオがお客の健康状態を見て決めるという。

jojo-4DU_10e.jpg ンまあーいッ!!
ミネラルウォーターが死ぬほど美味い感激で(?

jojo-4DU_10f.jpg 涙が止まらない。

しかしこれは感激のせいではなかった(当たり前だww
キリマンジャロの5万年前の雪解け水が、億泰の睡眠不足を解消したのだ。

・・・そう。
トニオの料理は客を快適にするための料理。
健康状態を見てから献立を決めるのは、身体の不調な箇所や症状を
改善する料理を出すからだという。


前菜は「モッツァレラチーズとトマトのサラダ」

jojo-4DU_10g.jpg jojo-4DU_10h.jpg
甲状腺からの新陳代謝が活発になり肩まわりの悪い細胞がどんどん落ち

jojo-4DU_10i.jpg
肩が軽く、肩こりがなくなった。

第一の皿「娼婦風スパゲティー」

jojo-4DU_10j.jpg jojo-4DU_10k.jpg
虫歯が抜けて弾け飛び、恐ろしいスピードで新しい歯に生え変わった。


明らかに異常な料理。
億泰はあまりの快適さに「怪しさ」に気づかなかったが
その「至福」を客観視していた仗助にとっては、ひたすら怪しいだけだった。

jojo-4DU_10l.jpg
クレイジー・Dで、料理を材料別のところまで戻すッ!

う〜ん・・・万能だなクレイジー・D。
冷静じゃないときには、どんな形に戻されるかわからない厄介な能力だが
それは「仗助がおちついて元通りの形状をイメージ出来ないから」だと思ってた。

しかし、材料に何が使われているか見当もつかない料理を
仗助が知らないものも含めて「きちんと分類して戻す」ことができるらしい。

ということは、ブチ切れている時は「戻す」行為に
余計な感情、もしくは悪意が込められているということなのかもしれない。


閑話休題


jojo-4DU_10m.jpg
トニオのスタンド「パール・ジャム」

jojo-4DU_10n.jpg
結論として、トニオに人を傷つける意思はまったくなく、
彼は、本当に料理で客を快適にすることのみを考えていた。

ひとつ分かりやすい例では
最初に口にしたミネラルウォーター・・・

原作では、億泰の手を見たあとにどこからか出してきたので
億泰の「睡眠不足」を解消するために出したとも考えられるが、
アニメでは、億泰の体調を診るより前に、トニオが手に持って現れたもの。

給仕・接客もトニオひとりでやっているため合理的ではあるのだが
これは、この水が客を選んで出すものではないことを示している。

カプチーノ1杯とはいえ、仗助だって客。
健康を害するものを決して出さないトニオが、仗助にも提供していることからも
すべての客にいつも出している飲料水であると考えられる。

これから料理を提供するすべての客に、
程度の差はあれど、まず「睡眠不足」を解消してもらい
スッキリした頭と研ぎ澄まされた味覚で、料理を味わって貰おうという狙い
なのだと考えられる。素晴らしく行き届いたサービスだ。


ただ、

jojo-4DU_10o.gif
無断で厨房に踏み入ってきた仗助に「不潔はダメだ」と怒るのは分かるのだが
トニオの料理のおかげで胃腸を整える過程として

jojo-4DU_10p.gif
厨房にぶちまけた億泰の血まで、掃除させられたのかと思うと
仗助が少し気の毒だ。

やはりコース料理を注文しない客は、もてなされないのか・・・w。
今回は億泰の好感度アップ回だったな。

・・・で、おふたりさん
帰りに寄ろうといいながら、見かけて即入店したみたいだったが
墓参りはどうした・・・?

普通、慶事は食べながらすることもあるが、
弔事の場合は終わってから食事するものだと思うんだが・・・。


jojo-4DU_10q.jpg
ラスト、SPW財団の使者と密談する承太郎
明日の正午、ジョセフ爺が杜王町へやってくる。

次回「レッド・ホット・チリ・ペッパー その1」

サブタイトルに、スタンド名だけが使われるのは四部でははじめてのこと。
原作でも同じだった。
これは、すでにスタンド名だけが周知されていることと、
レッチリの神秘性をより高めるためと推察する。
(本体の名前や詳細がまだ決まっていなかったから…とか疑ってはいけない

新聞記事に「ボヨヨン岬」が! 地方紙チェックしてるんだなぁ。



余談だが:

・「なぜこんなところに?」と思うところに存在する料理店
・迷いこむように訪れた客は二人の男。
・普通ではない店主、普通ではないサービス・・・

宮沢賢治の「注文の多い料理店」を髣髴とさせる今回のお話。
「注文の多い〜」は読んだことがなかったので
友人に指摘されるまで気づかなかった。

へぇ〜そうなのか・・・
他にも同じように考える人が居るのかな・・・と
「注文の多い料理店、ジョジョ」でググってみると・・・
こんなのがヒットしたwwwww

NHK・・・おそろしい子・・・

あと、

jojo-4DU_10r.jpg
トニオの料理を再現して出してる店があるらしいね。

こういうプロフェッショナルなファンって尊敬するわ。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年05月29日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #09「山岸由花子は恋をする その2」


コミックス 32巻04章最後〜09章までに相当。

康一が消えた。

翌日康一が学校を休んだことを気にした仗助と億泰が
ようやく動き出す。

jojo04-DU_09a.jpg jojo04-DU_09b.jpg

このシーン、原作ではわざわざ広瀬家まで来て確認しているところ
アニメでは電話で確認をしている。
確かに、一刻を争うこの事態に「まずは電話で確認」というのが
正しい行動と思える。

原作でそういう表現をしなかったのにはおそらく理由があり、
この後「公衆電話」を救援要請のアイテムとして使う事を見越して
康一の判断の機知と、行動の意外性を際立たせるため、あえて回避したのだと思う。

しかし、アニメ放送中の現代には携帯電話が当たり前に溢れ、
若い世代の視聴者にとっては、公衆電話の生活へ親和性すら「?」であろう。
そのため、いかに救援要請の重要アイテムだからといっても
突然登場させては、戸惑いが生じる視聴者がいる・・・可能性がある
・・・と判断したのではないだろうか。

どうみても学校の敷地内なので、
通常であれば職員室や事務員室の近くに1台置いてあるとか、
玄関や階段下などに2〜3台以上の電話を並べて「電話コーナー」が設置してあるとか
するのがせいぜいで、電話ボックスを私有地内に置くことはないはずだ。
「学校敷地内に、どう見ても不自然に設置された電話ボックス」が登場する意図は
やはり「公衆電話」と「電話ボックス」に対する
イメージを定着させるためだと思うのである。


jojo04-DU_09c.jpg
広瀬康一拉致事件対策本部
このシーンは原作にはない。
ふたりが仗助の家で待機していることをあらかじめ印象づけるためだろう。

ここは仗助の家だが、億泰が食べているカップアイスは仗助の分がない。
おそらくはここへ来るまでの道すがら、どこかの店で購入して持参したのだろう。
小遣いの乏しい学生なので自分の分だけ買うこともあるだろうが

jojo04-DU_09d.jpg
さっきはしおらしいことを言っていて
「けっこう友達思いの良い奴じゃないか」と感じていたのに台無しだ。
その緊張感のなさが、億泰らしいっちゃ、らしいんだが。


jojo04-DU_09e.jpg
救難サインは送った。
しかし同時に、康一がスタンド使いであることがバレてしまった。

jojo04-DU_09f.jpg jojo04-DU_09g.jpg
エコーズによる攻撃も由花子には通じない。

思い込みが激しすぎて「人の話を聞かない」という人が実際に居るが
そのために「声」も「轟音」も脳で知覚するに至らない。
というよりも、都合の悪い情報を遮断するように脳の回路ができているのだろう。

jojo04-DU_09h.jpg
原作で、崩れるように剥がれ落ちたエコーズの文字が
水にふやけるようにボヤけて無力化される表現は面白い。


そして、こんなときに頼みのエコーズが
jojo04-DU_09i.png 石化・・?

エコーズが死んでしまったァー!
いや、エコーズが死んだら康一も死ぬから。
視聴者もそれはわかってる。とはいえ、

jojo04-DU_09j.png
アイキャッチで「エコーズ ACT1」って書いちゃダメだろ。
このあと「ACT2」に進化するのね。ってバレちゃうよな。


jojo04-DU_09k.jpg
マッケレルか、ニコラエフか、はたまた・・・

jojo04-DU_09l.jpg
なんだか大河原メカみたいなのに進化した。

さっきまでのエコーズの能力は、描き文字を「音」として再現するものだったが
進化した「エコーズ ACT2」の能力は、「実感」として相手に伝えるもの。

jojo04-DU_09n.jpg
「ドヒュウウウ」という感覚があの女をふっ飛ばした。

とても漫画的な能力である。
描き文字の効果音にとても特徴があり、読者にもそれが認知されている
荒木マンガだからこそ許される能力と言っていい。


生まれ変わったエコーズ、そして新たな自信に満ち溢れる康一は
もはや仗助を頼ることなく、由花子との対決を決心した・・・んだが

jojo04-DU_09o.jpg 凛々しくない・・・
髪型もう少しなんとかなりませんか・・・
ちなみに、そのハサミじゃあ握っても刃が閉じないから切れないぞ。


jojo04-DU_09p.jpg
熱づぁぁぁぁぁ!!
イベントを簡素化したため、由花子がやけどした原因の文字が読めない。
ここには「ドジュウウ」と書かれている。

jojo04-DU_09q.jpg
原作では、手すりの文字にうっかり触ってしまう瞬間に
由花子は文字の存在に気づいたが、反応できず勢い触れてしまいやけどする
という表現がなされている。

気づいたのに回避できなかった「忌々しさ」をつのらせ、
「触れなければ平気」と、エコーズへの対策に由花子が気づくシーンなのだが
アニメでは、ただ「トラップに嵌った」だけになってしまったのは残念。


jojo04-DU_09r.jpg

髪の毛が真っ白に
まさか死んだんじゃあないだろうな、って・・・

jojo04-DU_09s.jpg
ふつう、あの高さまでふっ飛ばしたら、落ちるだけで死ぬよ。


jojo04-DU_09t.jpg
口汚いセリフは全部再現。しかしなんか訛ってるww

最初は「清楚な良家の子女」だとも思えた由花子が、
実は田舎者だった、と受け取れるこの表現は、僕的には意外とアリかも。
都会的なブリリアントライフ(w)に憧れがあり、
そのコンプレックスが、彼女をこういう性格にしたとか考えられるな。


jojo04-DU_09u.jpg
地面にヒビが入る音
原作には描かれていなかったが、
アニメではたしかに心臓の音のあとに異音が一つ確認できる。
康一がそれをどういう分析で「地面にヒビが入る音」と認識したのかは知らないが。


jojo04-DU_09v.jpg
崩れる崖・・・しかし・・・

jojo04-DU_09w.jpg

由花子が康一を殺そうとしている時も
康一は由花子を救うことを考え実践していた。

jojo04-DU_09x.jpg
あたしは出会ったときから康一くんにすでに負けていた

自らの死を自覚する瞬間を経てはじめて
理解できないものを受け入れることができたが
秘めた思いをますます強める由花子であった。


次回「イタリア料理を食べに行こう」


余談だが:

jojo04-DU_09y.gif
今回のことがきっかけでできた杜王町の新名所「ボヨヨン岬」。

エコーズが貼り付けた「ボヨヨォン」という文字が引き起こした事象とはいえ
離れたところから見ていた漁師にも「ボヨヨン」と知覚されているのが面白い。
そういう効果音が聞こえたのか、視覚的な印象なのか・・・。

jojo04-DU_09z.jpg
ただ、エコーズは「文字に触った者に効果音を実感させる」スタンドなので
岩が物質的に柔らかく変形することはないと思うんだ。

またそれ以前に、
由花子が斬り落としたエコーズの尻尾は、
岩に弾かれて海に「ポチャン」と落ちているので
文字が岩に貼り付いているのもおかしい・・・よな。



おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年05月22日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #08「山岸由花子は恋をする その1」


コミックス 32巻01章〜04章のほぼ終わりまでに相当。

jojo-4DU_08a.jpg
スタンド使い同士は、知らず知らずのうちに引き合う
そんな、まさに「釈迦に説法」を承太郎に対して垂れる間田敏和。

彼をスタンド使いにしたのは、虹村形兆のはずだったが
アニメでは、そのことに言及していないのは前回書いたとおり。
間田を弓と矢で貫いたのが形兆なのか、レッチリなのかは結局わからなかった。

確かに、今重要なのは「弓と矢」を持っている「電気野郎=レッチリ」であり
すでに死んだ形兆との繋がりをこれ以上探ったところで
物語上においても、事件の真相的にも進展は期待できない。

jojo-4DU_08b.jpg
「スタープラチナに近づけるスタンド使いは、俺たちの仲間には居ねぇ」
前回、間田が「仲間」について触れたくだりが、どうにも気になる。
間田はレッチリの指示で動いていたことは間違いないのだが
電話で話すのみで会ったこともないという。

しかし今後、レッチリと戦うまでの間に、レッチリの指示によって
仗助たちに敵意を向けてくるスタンド使いは登場しない。
(レッチリのリタイア後には登場するが、あれは戦力として数えていないはずだ
 詳しくはいずれ・・・


用心深いレッチリが、手駒を使う前に自ら姿を現すとは考えにくいので
仲間を増やそうと「弓と矢」を使っていたにも関わらず
上手くスタンド使いを増やせなかったと考えていいだろう。
要するに、他にどういう仲間が居るか、ろくに知らされないまま
間田は従わされていたことになる。

矢で射られたそのときは意識を失っただろうが
電話で話せば電話線を介してレッチリのスタンドと相見える機会はあっただろうから
その時によほど恐ろしい目に合わされ、従属を誓わされた…というところだろうか。


jojo-4DU_08c.jpg カフェ「Rengatei」

本編に度々登場する駅前のこのオープンカフェは
いつの間にやら「カフェ ドゥ・マゴ」という名前に変わり
仗助たちのお気に入りの店になる。
読者の間でも「ドゥ・マゴ」としてお馴染みなのだが

jojo-4DU_08d.jpg
原作でも、初登場時は「れんが亭」という名前だった。

「れんが亭」と「ドゥ・マゴ」は別の店という説もあるが
33巻01章に記された地図には

jojo-4DU_08e.jpg
「由花子と康一が初めてデートしたカフェ ドゥ・マゴ」と書かれているため
途中で設定が変わったと考えるのが妥当だ。
で、あるならば
アニメでは、はじめから「ドゥ・マゴ」にしておいて問題がなさそうなのだが
何故そうしなかったのか、まったく理解できない。

本家パリのドゥ・マゴからでもクレームがあったんだろうか・・・


jojo-4DU_08f.jpg
女の名は、山岸由花子。
ここ最近、急に男らしくなった康一に恋をした。
確かに、ここしばらくの康一の成長ぶりは仗助も認めるところだ。

由花子は言う。

jojo-4DU_08g.jpg
男の魅力は将来性。康一は未完成ながら、今メキメキ成長を続けている…と。
要するに「将来有望な成長株を青田買いしたい」と、こう言っているのだ。

由花子は、真っ直ぐな女である。
「好きだ。この男が欲しい」と思えば一直線。
この気持を打ち明けるのが怖くて、でも言わないでいると胸がはりさけそうで…
という逡巡も、おそらくは、わずか一ミリ秒くらいのことだっただろう。

jojo-4DU_08h.jpg
少なくとも、それを告白するのに
目をそらしてオドオドする女ではない。

次第に明らかになる「本性とのギャップ」を演出するには効果的だが
これは由花子の本質を理解していないように思えてならない。
あと、傍目、無条件に「美人」といえるルックスでないのも残念だ。
ダグラムの残念ヒロイン「デイジー」みたいだ・・・古いな


翌日、きのうの失態を詫びる由花子との正式な友情成立の証として

jojo-4DU_08i.jpg jojo-4DU_08j.gif
手編みのサマーニット、手作りのお守り、手製の重箱弁当の猛プッシュ!

これは地雷女だわ。


自分の曖昧な態度が招いた事態だから、この際ハッキリ断る。というのが
あんまり上策でないことは、おそらく仗助の言うとおり。

jojo-4DU_08k.jpg
しかし、ネガティブキャンペーンで向こうから嫌いになってもらおう
という作戦は、発想がオソマツすぎて草生えるわ。www
いや、いかにも学生らしいとも言えるか・・・


結果
愛する康一を自分の理想の男に育て上げる使命感に燃えてしまった由花子。

jojo-4DU_08l.jpg
この時点ですでに、
結果(目的)とそこに至る過程(手段)が入れ替わってしまっていることに
由花子は気づいていない。


jojo-4DU_08m.jpg
杜王町の海岸沿いの別荘地帯に拉致された康一。

jojo-4DU_08n.jpg
生活すべてが命がけに。

次回「山岸由花子は恋をする その2」
由花子の目に狂いはなかった。康一のさらなる成長。


ところで
OPが別アレンジになってるけど、ナニコレ
え〜と、これはユーロビート調?・・・と思ったら
「EDM arrange Ver.」ってクレジットされてた。

なるほど、今風に言うと「EDM」なのか。
ユーロビートなんて今は言わないんだな・・・


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年05月14日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #07「間田敏和(サーフィス)」


コミックス 31巻06章〜10章までに相当。

jojo-04DU_07a.jpg
玉美からのスタンド使い情報のタレコミ
同じ学校の3年、間田敏和とささいな口論をした友人(ダチ)が
その夜、シャーペンで自分の左目をえぐったらしい。


jojo-04DU_07c.jpg
あぁ・・・アバンタイトルに突然出てきた、見たこともない男がその被害者ね。
なんかキモいな。
アイドルヲタ・・・ってほどではないが、特定のアイドルのファンらしい。
この男、原作では間田と「親友」と書かれているが、
アニメでは「ダチ」と表現された。

後々わかると思うが、
たしかに、間田は他人と濃密な人間関係を築くタイプではないし、
「親友」と呼べるほど仲の良い学友がいるとは思えない。

しかし、ただのクラスメートというだけなら、口論と異常行動が結びつきにくく、
スタンド使いの仕業かも・・・と考えるのは、いささか飛躍しすぎだ。
そのため、無難に「ダチ」に変更したんだろう。

ただ、その口論は「好きなアイドルだかアニメだかをけなしたっつう…」と、
他人にとっては激しくどうでもいい理由なわけで、
その「どうでもいいけどなんかキモい」ところが重要なのだ。

さらに言うなら、間田が好きな某を、彼がけなしただけなので
その「ダチ」自身がアイドル好きである必要はなく、仮にそうだったとしても
それを掘り下げて明確に描写する必要はない。
ってか、そこはボカしておく方がいい。どうでもいいのだから。



調査開始
間田のロッカーを勝手に物色。

jojo-04DU_07d.jpg
テニス部でマンガ好き・・・
間田がテニス部…には、激しく違和感を覚えるが、それは置いておいて
「マンガ好き」というのはどうなのか。

jojo-04DU_07e.gif
原作ではロッカーに入っているマンガは単行本。

確かにコミックスを揃えているなら「マンガ好き」と言っていい。
僕的には、週刊マンガ雑誌を毎週買っている程度は
「マンガ好き」の根拠とはいえないのだが、一般的にはそれでも充分なのかね?

これは、岸辺露伴の「ピンクダークの少年」が載っている雑誌を
描きたかっただけじゃないかと思う。
「間田がマンガ好き」を描写するだけなら、単行本のほうが効果的だと思うね。


ロッカーに入っていた木製人形に触ったら・・・

jojo-04DU_07f.jpg jojo-04DU_07g.jpg
おれになりやがった
間田はスタンド使いだ!



jojo-04DU_07h.gif
パーマンに出てくるコピーロボット
今のお子様は知らないと思うが、そのまま使ったな。

jojo-04DU_07i1.jpg jojo-04DU_07i2.gif
ちなみにコピーロボットとは
パーマンとして活動している間に、自分の代わりを務めさせるロボットで、
鼻のスイッチを押せば誰にでも変身でき、
留守の間の体験も、もれなくインポートしてくれる優れものだ。

パーマンは1983年〜87年にカラー版が放送された。仗助が0〜4歳の頃だ。
その後も繰り返し再放送されているので、
当時のお子達の標準知識であってもおかしくはない。

ただ、F先生がお亡くなりになられた96年以降は、再放送もめっきり減り
99年頃はドラえもん以外のF先生作品はほとんど放送されていなかったので
仗助が覚えていなくとも無理はない。

ここで少し気になるのは、
このスタンド:サーフィス(うわっ面)の変身能力の詳細だ。
触れた人間の姿、仕草、指紋、声紋から性格まで完全にコピーするとあるが、
「うわっ面」の名前通り、その精神や記憶などはコピーされない。

この人形のメンタリティは、サーフィス自体のものか、
もしくは本体である間田敏和のものということだ。
間田は「アイドルだかアニメだか」にご執心らしいので、
パーマンの知識は間田由来のものだろう。

jojo-04DU_07j.jpg
コピーされた者は同じポーズを取ってしまう

jojo-04DU_07k.jpg
スタンドの名は「サーフィス(うわっ面)」人形に取り付くことで実体化している。
よって… 普通の人間にも見ることができる。
承太郎を半殺しにして、町から追い出すのが目的・・・


原作にない説明ありがとう。

これまでも、一般人にも見えるスタンドは登場したことがあるが
あまりにも身近で生々しいので注釈したのかな。
人形に取り付いたと言っているので、呪いのデーボの「エボニーデビル」のように
スタンド自身はまた別の姿をしているということか。

この後の展開とも齟齬がないように、分かりやすくセリフがまとめられているが
気になる点もある。

jojo-04DU_07l.gif
時を止められるスタープラチナに近づけるスタンド使いは
オレたちの仲間にはいねぇ


「対抗できる」というセリフが削除されたのは、
面と向かって対抗できる力はないが、近づきさえすれば何とかできるという意味。
「黄の節制」や「クヌム神」でも似たことができそうだが、
そんな能力を持ったスタンド使いは仲間にいないのだそうだ。

はて、仲間とな?それは一体誰のことだ。
間田は誰かとつるむタイプではないし、それどころか心だって容易に開かない。
となれば、誰かに力で従わされている以外に考えられない。
しかし間田をスタンド使いにした形兆はもういない。

仗助に敗れ、レッチリに殺される前に
形兆は、自分がスタンド使いにした者たちを束ね、
グループを作っていたとでも言うのか。


jojo-04DU_07m.gif 中島…じゃなくて
間田とサーフィスは仗助の目玉をえぐったと思い込んで
次なるターゲット、承太郎のもとへ行った。

jojo-04DU_07n.jpg
しかし仗助と康一は互いのスタンドで助けあい、
深く傷ついたふりをして、間田の目を欺いていた。

jojo-04DU_07o.gif
驚くべきは康一の成長。
スタンド能力に覚醒してまだ日も浅いのに、この度胸、そして機転。

jojo-04DU_07p.jpg
急に男らしくなった康一に、恋する乙女もそりゃ現れるってものだ。


jojo-04DU_07q.jpg 緑の公衆電話が懐かしい。

1999年頃といえば、もうすでに携帯電話がかなり普及しており、
高校生でもPHSを当たり前に持っていた時代。
しかし、原作を連載していた92年頃には、まだその兆候もなく
95年頃から爆発的に普及したのだから、原作に描けたはずもない。

だが、携帯を持っていたら、
ホテルの承太郎と連絡が取れないという、このすれ違いは描写できないので
仗助も康一も買ってもらっていない、と理解すればいいのだが
時代的に、また職業的に、承太郎が持っていないはずはないんだよなぁ。


jojo-04DU_07r.jpg
間田たちよりも先に承太郎のところに辿り着いたものの
ガラスの向こうから仗助を操る「サーフィス」。承太郎危機一髪!

jojo-04DU_07s.jpg
しかし、仗助が傷を治してやった怒りのバイカー二人の復讐にあい
間田敏和あえなくリタイヤ。
殴られたショックで、なのか、サーフィスは木偶に戻った。


jojo-04DU_07t.jpg jojo-04DU_07u.gif
人形を壊して一件落着・・・のようにも見えるが
仗助も「とりあえず」と言っているように、
人形を壊すことに意味は無い。気分の問題だ。

「サーフィス」は人形に取り付いていたのであり、これ自体がスタンドではない。
人形がスタンドそのものだったら、間田はとっくに右手を失っていたし
今この攻撃で全身ズタズタになっているはずだ。

jojo-04DU_07v.gif
間田自身、事が終われば、仗助の姿のまま人形を粉々にする気でいたので
おそらく変わりの人形があるのだろう。
退院したら、また何かやリそうだとは思うが
もう仗助や承太郎にちょっかいは出さないだろう。


jojo-04DU_07w.jpg

ラスト
救急車で運ばれる間田を「マヌケな野郎だ」と吐いて捨てるレッチリ。
ご丁寧に弓と矢を持ち歩いてるのかwww

そういえば、原作では

jojo-04DU_07x.gif
間田は形兆の手によってスタンド使いになったと言われているが
アニメでは玉美からその証言は出ていない。

jojo-04DU_07y.gif
間田が「サーフィス」を使って友人の目玉をえぐったのも、
原作では仗助たちが入学する前と明言されているが
アニメでは「春先」と、曖昧な表現がなされている。

これでは間田をスタンド使いにしたのが形兆であるとは断定できない。
レッチリが配下として間田を従えていた可能性もあるわけだ。
レッチリは手下の仕事の顛末を見に来ていたんだろうか。

しばらく後に、間田敏和は再登場するはずなので
そのときになにか分かるといいのだが。


次回「山岸由花子は恋をする その1」
康一が主役級の話、多いな。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。



2016年05月08日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #06「広瀬康一(エコーズ)」


コミックス 31巻01章〜05章までに相当。

jojo04-DU_06a.gif
通学中の康一は新品のマウンテンバイクに浮かれていた。

え〜・・・
いきなり余談で、これはあくまで僕の個人的意見だが、
学校や駅、商業施設やマンションにおいても
共同駐輪スペースに「スタンド」が付いていない自転車を置くのは
「迷惑行為」であると認識してほしい。

BMXやマウンテンバイクは運動性を高めるため、ロードバイクはより軽くするため
「付けないのが当たり前」あるいは「付けるとかっこ悪い」などの理由で
スポーツバイクにはスタンドを付けないのが普通である。

しかしそうなると、駐輪する際には、チェーンロックなどを利用して
ガードレールや柵、ポールなどに寄りかからせて固定せねばならない。
そのようなことができる場所は、
駐輪場と定められたスペースには、およそごく限られたところにしか無く
ともすれば駐輪用に充てられていない場所に不法に駐めることになる。
(ホイールスタンドなどもあるが、持参して移動する人など普通はいない)

近頃は前輪のリムを「ガチャン」とロックする機械式の駐輪スペースが増えたが
99年頃にはまだ普及してはいなかった。

不特定多数が利用する共有の駐輪場で、壁際や柱の横など
限られた特定の場所を占有することを前提とするのはあまりにも身勝手だし
駐輪場以外の場所に許可無く括りつけることは論外だ。

スポーツバイクはあくまで趣味や競技のためのものであり
日常の移動の足に使うのであれば、その運用には十分に配慮しなければならない。

てなことを本作スタッフも考慮したのかどうか・・・

jojo04-DU_06b.jpg
アニメでの康一のバイクには「スタンド」が付いている。
少し感心した・・・と同時に、やっぱり少しかっこ悪い・・・。



jojo04-DU_06c.jpg
康一が勢い余って轢いてしまった謎の袋。

jojo04-DU_06d.jpg
袋に閉じ込められた「何か」が
断末魔の苦しみに前肢を持ち上げ、しかし力尽きたのか「パタリ」と倒れる。
原作よりも些か芝居がかっているが、車輪の痛々しい跡といい
根が善人な康一の動揺はすさまじい。


jojo04-DU_06e.jpg
小林玉美 20歳 職業不定
錠前(ザ・ロック)の能力者であり、
元祖「杜王町カツアゲロード」の黒幕だ。

相手の良心につけ込んで「罪悪感」に錠前をかける。
「罪悪感」が晴れないかぎり錠前は外れない。

jojo04-DU_06f.jpg
この能力を上〜手に使えば一生これで食っていける
うれしかったねェーッ!


人間のクズ発見ww
スタンド能力の発現はある意味「才能の発露」なので、
玉美の人間性がその能力に象徴されているとも言える。

しかも三部とは異なり、
四部におけるスタンド使いたちには、明確な「敵」が存在しないため、
その能力を思う存分、自分のために使うことができる。
というか、他に使いみちがない。

今後登場する能力者たちは、どいつもこいつも
スタンド能力を自分の幸せのためにのみ使用するエゴイストばかりだ。
まぁ、虹村形兆もそうだったし、
実は、ラスボスとして中盤以降に登場する吉良吉影ですら
「自分の平穏な生活を脅かされたくない」ほぼそのためだけにスタンドを使う。

今後、そういう自己中心的なスタンド能力者たちと付き合っていく上で
その例を分かりやすく代表してくれているのが、この小林玉美だ。


jojo04-DU_06g.gif
言っていることは無茶苦茶でも
相手が冷静に理論武装する前に少しでも「負い目」を感じさせれば
相手の動きを封じ、精神に負担をかけ続ける実にやっかいな能力だ。

悪事を悪と思わないDIOのような相手にはまるで無力なのだろうが
善良な市民にとって、この恐ろしさは「オレオレ詐欺」以上だ。


jojo04-DU_06h.jpg
スタンドを素手で掴む億泰ww
ザ・ハンドで削り取らないのは、まだ事情がよく分かっていないからだろう。

jojo04-DU_06i.jpg
「タカリ」のためなら前歯も惜しくない、強気な弱者の処世術。
こいつは(あくまでこいつレベルで)色々と考え、工夫しているのだろう。

ちなみに「前歯には保険がきかない」というのは誤りで、
保険が適用できる前歯の代替品はちゃんとあり、希望すれば保険で治療できる。
ただ変色やプラークが付きやすいなど品質があまり良くないことと、
あまり儲からないという患者・医者両面の見地から、勧めない歯科医が多いのだそうな。


jojo04-DU_06j.jpg
錠前を付けたモンがおれにダメージを与えると
その錠前に跳ね返っていくんだぜ〜っ

これは、三部に登場の「恋人」のように
スタンドが物理的にダメージを再現し、やり返すということではなく
「ダメージを与える」という行為が、錠前をさらに大きく強固にする
という意味だろう。
ゲスなタカリ野郎とわかった今、これ以上負い目を感じることはない気もするが
そこは数々のテクニックで「やりすぎた」と思わせればいいわけで・・・
能力者自身が最弱と謳った「恋人」よりも、ある意味ちっぽけなスタンドだ。
いいキャラしてるぜ。

jojo04-DU_06k.jpg jojo04-DU_06l.jpg
轢き殺したネコは人形、億泰が殴った傷も治った。

jojo04-DU_06m.jpg
錠が消えた!心が軽くなった!
心の「負い目」が無くなれば錠は消失する。



jojo04-DU_06n.jpg
今度は、広瀬家に上がり込んだ玉美。

jojo04-DU_06o.jpg jojo04-DU_06p.jpg
カラクリもわからず自分の罪悪感に押しつぶされそうになれば
スタンドが見えない一般人なら
その苦しみから解放されたいがあまりに言いなりになるのも無理はない。


jojo04-DU_06q.jpg クリリンのことかー!!!
よくも…許さない…許さないぞ!!
穏やかな心を持ちながら激しい怒りで目覚めた戦士、覚醒!

そして康一のスタンドも

jojo04-DU_06u.jpg 爆誕!!


jojo04-DU_06s.jpg jojo04-DU_06t.jpg
四部では書き文字の効果音が多用されていないので
この表現は効果的だ。
エコーズの攻撃音をどうやって表現するのか気になっていたが
実際に充てられたSEを聞くだけでは、
とてもじゃないが「バギ!」「ビシ!」とは認識できない。

体内から途切れること無くこだまする「効果音」
音を身体に染み込ませる。
直接的な攻撃ではないが、
激しい怒りと決して許さないという強い意志が具現化した
実に康一らしいスタンド能力。これがエコーズ。

jojo04-DU_06v.jpg
これは気が狂うわwww

玉美、渾身の最後っ屁 自ら腹を刺して…

jojo04-DU_06x.jpg ポイ… 冤罪完成。

jojo04-DU_06y.jpg
さらに罪の意識を重くした姉は卒倒、母は死んで責任を…
しかし康一はさらなる責めの手を打つ

jojo04-DU_06z.jpg

jojo04-DU_06za.jpg

jojo04-DU_06zb.jpg 魂の呪縛からの解放
かあさん、スタンド見えてませんか?・・・www


jojo04-DU_06zc.jpg
玉美、屈服。



いやぁ、惜しいなぁ・・・
たとえば企業買収、外交官やネゴシエーターとしてなど、
正当に辣腕を揮える能力なんだがなぁ

まぁ、玉美がそういう向上心・上昇志向を持った人間だったら
身に付ける能力もまた違っていたのかもしれないな。


余談だが:

jojo04-DU_06zd.gif
原作では初登場時と後期で頭身がまったく異なるのだが
アニメではその中間くらいの印象だ。
おそらくこのデザインでずっと行くんだろう。

三部のイギーは、初登場時のみ別のキャラデがわざわざ起こされていたが
玉美はそこまで重要なキャラじゃないので
「強面の不良パイセン」と「へりくだり舎弟」の
どちらにも使える頭身に設定したんだろう。
ギャグアニメじゃあるまいし、三頭身ってのもキツイもんな。


次回「間田敏和(サーフィス)」
コピーロボットの喩えはどうする? 今どきの子は知らないぞ…



おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の目的で、コミックとの比較をするスタンスで書いていましたが
第四部は、三部までほど「原作準拠」に拘っていないようなので、比較はもちろんしつつ、
筆者の勝手な推察や持論を、多めに盛り込んで書いてゆきます。

基本的に、揚げ足取り中心の文章となることはこれまでと変わりないので
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

ご指摘・お叱り・応援、あらゆるご意見を歓迎します。

2016年05月01日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #05「虹村兄弟 その3」


コミックス 30巻07章〜09章、31巻01章の1/3程までに相当。


仗助の機転と、形兆の自らの能力への過信により辛くも勝利した
vs.バッドカンパニー戦

jojo-04DU_05a.jpg
満身創痍でさっさとバックレたい仗助に対し
小心者であるはずの康一が
「弓と矢」の始末に意外な責任感を見せる。

jojo-04DU_05b.gif
たしかこいつら「父親」がいるっつってたんだよ。

・・・そんなこと言ってたっけ・・・?

え〜と・・・

jojo-04DU_05c.jpg コレかな?

これ以外にちょっと思い出せないんだが、
このことだとしたら、仗助よく覚えていたものだわ。


「弓と矢」がチラリと見えた屋根裏部屋だが・・・

jojo-04DU_05d.jpg
なんか居るゥ〜〜!!!

jojo-04DU_05e.jpg
屋根裏の怪人、それが虹村兄弟の父親。

形兆は、どんなに傷つけようと死なない化物になってしまった父親を
殺すことができるスタンド能力を探していた。
なぜだか分からないが、クレイジー・Dでも「治す」ことはできないらしい。

jojo-04DU_05f.jpg
おやじは「DIO」っつう男の細胞を頭に埋め込まれてこうなった!
おやじを普通に死なせてやりたい・・・キリッ


・・・え〜と・・・

ここへきて、形兆の「お涙頂戴」の身の上話・・・
なんだろう・・・まったく同情の気持ちが湧かないわ。


虹村兄弟の父親は、DIO配下のスタンド使いだったらしい。
もともとは
バブル景気が弾けるより早くに会社を潰し、莫大な借金を抱え、
妻を病気で亡くし、子どもに暴力を振るう、負け犬のダメ人間だったが
その苦しみからの解放と、富や快楽という、欲望と実益を兼ねた
DIOからの誘いに(たぶん大喜びで)魂を売った。

しかし、DIOは、承太郎たち星屑十字軍に敗れ、死亡したため

jojo-04DU_05g.jpg
DIOの細胞「肉の芽」を脳に埋め込まれていた父親は
制御が効かなくなった吸血鬼の細胞に侵されどんどん化け物化したという。


jojo-04DU_05h.gif
おれは10年かかってすべてを調べた。「スタンド」のこと「承太郎」のこと
そしてエンヤという老婆を知って「弓と矢」を手に入れた。


わりとあっさり白状しているが、これはとんでもないことだ。

DIOのバックボーンや、目覚めてから世界に与えた影響などあらゆる可能性を
実際にDIOと戦った承太郎たちの証言やデータに基づき
調査し尽くしているはずのSW財団を出し抜いて、
11年前に7歳だった少年が、ゼロから調査を始め、
「弓と矢」を手にしたということだ。
形兆の口ぶりでは「弓と矢」を実際に手に入れたのはここ1年のこと。
SW財団は10年間一体何をやっていたのか。

これは僕の推測でしかないが
幸いだったのは、兄弟の父親は
殺人鬼や犯罪者という根っからの悪人ではなく、ただの小悪党だったことと
肉の芽を埋め込まれた際に、DIOに直接会った可能性が高いということだ。

jojo-04DU_05i.gif
肉の芽が暴走したときの父親の口ぶりからは
DIOの恐ろしさを十分に知っていて、
さらに、その不死身と思われたDIOが死ぬということが、
どれほどの異常事態かを理解していることが伺える。

DIO以外の者にいかにDIOの魅力を説かれようとも、諭されようとも、
脅されようとも、その程度の縁ではこの理解と絶望は説明できない。
直接DIOに会ったに違いないのだ。
と、すれば、不用意な小悪党である父親が
DIOと渡りをつける手段について何か情報を残していたとて不思議ではない。

そして
世界にあまた存在する元DIO配下の人員は、死亡したり、地下に潜ったり
この父親同様に情報を語らぬバケモノとなってしまうなどして
SW財団はある程度より先の追跡調査が進まず、
虹村兄弟の父親まで辿り着くことはなかった。

形兆は、父親が迂濶にも遺した痕跡を辿って「弓と矢」に辿り着いた。
SW財団もエンヤが持つ「弓と矢」の情報は持っていたので
まさにタッチの差だったのかもしれない。



ところで、
父親は、DIOの不死身の細胞が一体化してしまったせいで、
死ねない身体になったと形兆は言うが、果たして本当にそうだろうか。

DIOやストレイツォなどの吸血鬼がそうであるように、
この父親も切った肉体が再生したり、粉みじんにしても復活するのが、
吸血鬼の細胞由来のことであるなら、それは陽の光に当てれば万事解決するはずだ。
「肉の芽」は太陽のエネルギー:波紋で蒸発したし
DIOに血をもらったヴァニラ・アイスも陽光に滅した。弱点は間違いなく太陽だ。
それでも死なないというのなら、
それはDIOの細胞由来の不死身ではない可能性が考えられる。

すなわち、虹村兄弟の父親は「不死身の能力者」だったのだ。
DIOの肉の芽の影響で、精神にも肉体にも異常を来してしまったが
不死身なのは彼本来の能力なのだと考えれば辻褄が合う。

また、
「もはや治したいのではなく、父親を殺せるスタンド使いを探している。」
と、形兆は言う。

本人の自制が効かないため、たしかに安らかな「普通の死」は難しいが
ただ死なせればいいなら、檻に入れて海に沈めれば解決するだろう。
呼吸ができなければスタンドは弱まるからだ。
体内の酸素がなくなった時点で彼は不死身ではなくなり、窒息死する。

「スタンド」についても調べたというが
実際に海に沈めてみたのか? それとも陽に当てたことすらないのか?
そんな簡単なことに気づかないなんて、
本当に死にものぐるいで、あらゆる可能性を確かめたとは言えない。
もうね、アフォかと、ヴァカかと・・・小一時間問い詰めたいね。

それに、見た目は不幸だが、この父親は食事さえ与えておけば
暴れることも、自傷することも、他人に危害を加えることもないわけで、
「普通に死なせてやりたい」なんてのは、形兆のエゴに他ならない。
ある種の「人権蹂躙」でもある。

キッカケは少年時代に固く誓った「父親を普通に死なせてやりたい」であっても
今は、その呪縛に捕らわれた、
ただ形兆が、父親と付き合う日常から解放されたいだけの「甘え」である。

そのためにアンジェロのような極悪死刑囚を野に放ってもかまわないなど、
身勝手極まりなく、一切の同情の余地がない。
それを、お涙全開で「ちょっといい話」みたいに纏めるなんて・・・

苦し紛れにも程があるわ、荒木先生。



父親が毎日ずっといじっているガラクタ箱の紙片を復元すると、それは…

jojo-04DU_05j.jpg jojo-04DU_05k.jpg
家族の写真


jojo-04DU_05l.jpg
兄貴…もうやめようぜ
おれはもう後戻りできねェんだよ!

仗助の協力を受け入れることが
「後戻り」ではなく「前進」であることに考えが及ばない。
あぁ・・・もうダメだ。
ラスボスのようだったあのミステリアスな「学生服の男」が
こんなちっぽけになり下がっちまった。



その本末転倒なグダグダのやりとりを見つめる「天窓の男」と

jojo-04DU_05m.jpg jojo-04DU_05n.jpg
突如コンセントから現れた金ピカのスタンド
うわぁ・・・レッチリ・・・カッコワルぃ・・・

jojo-04DU_05o.jpg
虹村形兆はレッチリにコンセントに引きずり込まれ死亡。
「弓と矢」も奪われた。


jojo-04DU_05p.jpg
ラスト、原作にはない追加シーンで
次回から億泰がいきなりマブダチになっていることをフォローした。
これはいい追加要素。

次回「広瀬康一(エコーズ)」・・・愛をください


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
基本的に、筆者の好みに応じた揚げ足取り中心の文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。


2016年04月24日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #04「虹村兄弟 その2」


コミックス 30巻02章中頃〜06章までに相当。

jojo-04DU_04a.jpg
虹村兄弟の兄の方:虹村形兆。
「大切な目的」のために、謎の弓と矢を使い
杜王町にスタンド能力者を増やし続けている張本人。

アンジェロの独房に現れた「学生服の男」というのも、この形兆・・・のはずだ。

ただ、前回も書いたように、アンジェロの証言にあるような
「神秘性」を感じさせるキャラクターでは、もはやなくなってしまっている。

jojo-04DU_04b.gif
加えて、原作では、
形兆というキャラクターはほとんど感情を顔に出さない。

jojo-04DU_04c.gif
だからこそ「CDをケースにしまう話」を無表情に淡々と話す様に
サイコで不気味な迫力を感じるのだ。
ニヤけながら話されては効果は半減である。ただの増上慢にしか見えない。

まぁ結果的に、
形兆は、第四部導入部の最大のギミック「スタンド使い大増殖」の
きっかけを作った要因ではあるが、
ラスボス足り得る「正体不明の絶対悪」などではなかったわけなので、
一般的な「小癪な人間」の範囲で表現するのは間違ってはいないのだが

まだこの時点では、杜王町に突然現れた、
脱走犯で連続殺人鬼のアンジェロにスタンド能力を与えた謎の人物
という、作中最大の「悪」という大本命の存在でありながら
物語の仕掛け上、
ここで種明かしをする必要はまったくない…ってか、してはならない。

アニメのスタッフは「虹村形兆」というキャラクターを理解できていない
と考えざるを得ない。



億泰の助けもあり、なんとか康一を助けられた仗助。
目覚めた康一の動きが、原作と少し異なる。

jojo-04DU_04d.jpg
クレイジー・Dを一瞥するかのような目の動をするのだ。
これはまったくいただけない。
この時点で、康一にスタンドが見えているかもしれないことを
視聴者に気づかせたり、疑わせてはいけない。絶対にダメ。

jojo-04DU_04e.gif
原作では、実に微妙な表現がなされており、
痛くて苦しくて死にそうだった身体がいきなり全快し、
突然目覚めたことによる戸惑いのなかで、
何かを知覚している様に描かれているが、
この時点では読者がそれに気づきにくいように考慮されている。

せめて康一の目の動きと同時に、クレイジー・Dが姿を消すなど
していればよかったのだが。



仗助と康一を屋敷から逃すまいと姿を表した
形兆のスタンド「バッド・カンパニー」。

jojo-04DU_04f.jpg ジェロニモ!

jojo-04DU_04g.gif
「G・Iジョー人形」はシナリオ上「おもちゃの兵隊」に変更。
その上「M16とかいうカービン・ライフル」という
いかにも荒木作品らしい、無駄に細かい説明描写が削られた。

前者は商標的な問題よりもむしろ、
今の視聴者がG・Iジョーを知らないからだと思うが
後者は、原作の再現度という意味では少し勿体無い。

実は、M16を短くしたM4が「カービン」と呼ばれるもので
M16自体は「アサルト・カービン」には分類されないそうなので、
その誤りを危惧して削除した可能性も考えられるが、
「とかいう」と曖昧な表現にしていることと、
仗助のミリタリー知識がその程度だったとすれば改変するほどの必要性はない。
この削除は、やはり地味に勿体無い。


ひとりだけ顔のデザインが違う個体が中隊長なのか、
中隊長(?の号令に従い一斉射するカンパニー。

jojo-04DU_04j.gif jojo-04DU_04h.gif

塵も積もれば莫大なダメージとなる恐ろしさや
「命令に忠実」「規律正しい」ことを強調する演出なのだが
続いて、左に避けた仗助を追う際、
「左向け左」と号令が無いと、標的を逃したままなのはどうなのかwww。

この「左向け左」は原作にない演出だ。
これは、個々の兵隊には自我がなく、命令に忠実というよりは
命令通りにしか動けない木偶であることを表していると言えるだろう。
「スタンドは一人につき1体」の原則に合致し、理解はしやすいものの
個々に自我がないなら、それを「規律正しい」とは言わないぞ、形兆。



歩兵だけでなく、戦闘ヘリや戦車まで出してくるバッド・カンパニー。
第三部では「ジープ」も「ランクル」もセリフでカットされていたが
「アパッチ」はTVで言っても構わないらしい。
自動車メーカーってのは特に配慮が必要だったのかもしれない。

ちなみに、アパッチヘリ胴体横のスタブ翼の兵装は
原作・アニメともに、対戦車ミサイル4発×4装のものと、
対戦車ミサイル4発×2装+ロケット弾ポッド2装のものが登場している。
戦車のことは、名称出てこないし、よく知らないので割愛する。



jojo-04DU_04k.jpg
スタンド能力に目覚めた康一

jojo-04DU_04l.jpg
そして、その能力を見極めるために、二人の前に姿を表した形兆。

jojo-04DU_04m.gif
どうやら、自分にとっての危険因子である仗助を排除することよりも
康一の未確認の能力を確かめることの方が、優先順位が高いらしい。
形兆がスタンド能力者を増やし続けているのは
「あること」をできる能力を求めているためだそうだが、
その能力をどれほど待ち焦がれているかが垣間見える。



jojo-04DU_04n.jpg そしてッ・・・
実体化した康一のスタンドは卵状態。

しかし事態がまるで飲み込めない康一は
スタンドを動かすどころか引っ込めることもできないため、その能力は未知。
そして康一のスタンドが進化(孵化)する予兆を見た形兆は康一を殺せない。

jojo-04DU_04o.jpg
ようやく一対一の図式となった。



余談だが:

jojo-04DU_04p.jpg jojo-04DU_04q.gif
このまま「海をまっぷたつに裂いて紅海を渡ったっつうモーゼ」のように・・・
荒木飛呂彦らしい仰々しい喩えだが、この喩えはいかがなものか。

近年の研究者の発表では、モーセが割ったのは紅海ではなく
ナイル川の三角州北東部にある都市付近にできたラグーン(潟湖)であるとする
データもあるが、無神論者の僕にとっては所詮フィクションなのでどうでもいい。

「海を割ったモーセのように」というのは、その人の威厳や圧力に気押されて
自ずと人垣が割れて通り道ができる場合の喩えである。
このように、力ずくで道を切り拓くときには、通常引用されない。

喩えるなら「劉備の子を守りながら単騎で敵軍を突破した趙雲子龍のように」
などの方が相応しいと思う。


jojo-04DU_04r.jpg
戦略予告をした形兆。

まず足を撃ち逃げられなくし、次に腕を攻撃し防御できなくする。
そして最後に頭部を攻撃するという。

jojo-04DU_04s.jpg
まず、地雷で足。

この地雷もスタンドなのか・・・と考えると、少し面白いけど
なんとも陰湿な攻撃だ。
この部屋の中央一体が地雷原になっているとも考えにくいので
絵の通りひとつだけ設置してあったものと推察する。

そのたったひとつの地雷を確実に踏ませるために
無意味にも思われた「髪型をけなす挑発」を使ったのだと思われる。
仗助がマジでキレるとどうなるのか熟知していたか、までは分からないが
「お前の弱点を知っているぞ」と適度に煽り、
短絡的に一直線に向かってくるであろう仗助の性格を
形兆は見事に利用したのだ。(たぶん


jojo-04DU_04t.jpg jojo-04DU_04u.jpg
次にアパッチのミサイルで腕。
見た感じ、大したダメージじゃなさそう・・・

jojo-04DU_04v.gif むしろ、こうやって
あらゆる弾丸や砲弾を殴って弾き返すことによる
「拳のダメージ」の方が大きいんじゃないのか。

だがこのとき、すでに仗助の反撃は終わっていた。
さっき叩き落としたミサイル2基が修復され・・・

jojo-04DU_04w.jpg jojo-04DU_04x.jpg
形兆ノックアウト!

次回「虹村兄弟 その3」
形兆が求める能力とは・・・!?



・・・って、いやいや・・・ちょっと待て。

アパッチに搭載されている対戦車ミサイル「AGM144ヘルファイア」は
通常、セミアクティブレーザー誘導。
射出装置から照射されたレーザーを受けた目標からの反射光を、
ミサイルのシーカーがリアルタイムに捉えて、目標の座標を割り出し誘導する。

移動する目標については、
ミサイル内蔵の演算装置が常に、変化する目標の座標を演算し、操舵するのだ。
それに必要なレーザーの照射機は、この場合アパッチ本体に内蔵されている。

つまり、仗助がどのような作為を込めてミサイル単体を修復しようとも、
ミサイルはアパッチが仗助を狙っている限り、仗助を攻撃するのである。

修復されたミサイルが形兆を狙うのは明らかにおかしい。
だがしかし・・・

仮に・・・
このミサイルがリアルタイムなレーザー誘導ではなく
射出時の仗助の座標に目標を固定していたと仮定し、

ミサイルを腕に受けた仗助が後ろにふっ飛び、

jojo-04DU_04y.jpg
さらに、この足の描写が数歩後ずさるものだったのなら

jojo-04DU_04z.jpg
もともと仗助がいた位置(すなわちミサイルの本来の目標の座標)まで
形兆が自ら進み出た可能性がある。

このモヤモヤを解消するために、
原作にはない「後ずさる描写」を加えたのだとしたら、
それはグッジョブ!だよ。アニメスタッフの皆さん!


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
基本的に、筆者の好みに応じた揚げ足取り中心の文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

2016年04月18日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #03「虹村兄弟 その1」


コミックス 29巻08章〜09章、30巻01章〜02章の半分までに相当。

jojo-04DU_03a.jpg
冒頭、ホテルの自室から何処か(たぶんSW財団)へ電話をする承太郎。

アンジェロの件は片付いたと言っている。
原作では、仗助がアンジェロを岩に同化させた後、
アンジェロがスタンド能力を得るに至る経緯を聞き出すくだりに移行するのだが、
それはすべて回想シーンとして語られることになる。

アンジェロの話は重要だが、
今回のサブタイトルは、もう「虹村兄弟」なので、
すでに物語は次のエピソードに移っていると明確にしていることには好感が持てる。

余談だが:
電話で承太郎は「帰国は当分先だ」と言っている。(このセリフは原作にはない。
第6部によると、この時すでにアメリカ人女性との間に徐倫が生まれているはずなので
この頃の生活基盤はアメリカにあったんだろう。


〜回想〜 アンジェロの記憶:

jojo-04DU_03b.jpg
刑務所の独房に突然現れた「学生服の男」に弓矢で射られ、
スタンド能力を引き出されたアンジェロ。

「学生服の男」について、原作では
若いようでもあり、年寄りのようでもあった…と表現され、

jojo-04DU_03c.gif jojo-04DU_03d.gif
能力が発現したアンジェロに、脱獄とさらなる悪事を促し
「スタンド使いの仲間を欲している」と告げて去ったくだりは全てカットされた。


jojo-04DU_03e.jpg
アンジェロがスタンドを使って通りすがりの子どもを襲い、
さらに髪型をけなされた仗助がブチ切れて、アンジェロを話せなくしてしまったので
それ以上の話を聞き出せなかった、という演出に変更されたのだ。

jojo-04DU_03f.gif
ブチ切れた仗助を制止する承太郎は、
原作では子どもの安全のためだが、
アニメでは、まだ話が終わっていないことを気にしていた。

原作を読むとわかるのだが
この話を描いた時点では、「学生服の男」は
ラスボスか、それに近い重要人物と言ってもいいほど
かなりミステリアスな雰囲気を纏って登場している。

しかし実際には「学生服の男」は、この後ラスボス的な扱いを受けないため
ここでこの男について多くを語るのをやめたのだろう。

男の容姿・風貌について、中途半端な改変をせず
「弓と矢」「DIO」「その男もこの町に居る」というキーワードだけを漏らし
あとは聞き出せなかった、というのは非常にうまい改変だ。

こうすれば、キレた仗助が子どもの命を軽んじていたようにも感じられないしな。



しかし・・・今さらだがこの・・・

jojo-04DU_03g.jpg jojo-04DU_03h.jpg
まるで奥行きを感じない「のっぺり」した背景美術は、
個人的に受け入れがたい・・・。
雲の形だけは、かろうじて荒木テイストだが・・・

カラートーンを貼ったかのように、一平面を同じ色で均一に塗る手法が
もし90年代の“鈴木英人”や”わたせせいぞう”を意識しているなら
この絵具の混ぜ方を間違えたかのような濁った色彩と
絶望的なシズル感・立体感の無さはあり得ない。

空が黄土色をしていようが、アスファルトが黄緑色をしていようが
別に構わないけど、この「臨場感」の無さは、正直見ていて苦痛になるレベル。


jojo-04DU_03i.jpg
廃墟のはずの家に人が居た・・・?

jojo-04DU_03j.gif jojo-04DU_03k.jpg
ここは仗助の家のすぐ近くなのだが、原作とは位置関係が少し異なる。

原作では、東方家は同じ通りに面した斜向かいに設定されているが
アニメではすぐそこの角を曲がったところに位置するようになっている。
距離的には大して違いはなさそうだが、なぜ変更されたか・・・

それは、
この後、仗助と康一はこの廃墟に住むという兄弟と揉め事を起こす。
そのトラブルの真っ最中に

jojo-04DU_03l.jpg
承太郎が東方家を訪れるからだ。

原作の通りの位置関係だと、
仗助たちが揉めていることが、承太郎から見えるはず。
ってか、まさに揉めてる仗助たちの後ろを通って東方家へ向かうはずだ。
もとより仗助に用事があって来たのだし、気づけば放っておくはずはない。
ここは、ニアミスでなければならなかったのだ。

あと、どうでもいいけど・・・

jojo-04DU_03m.jpg
承太郎の車のルームミラーは鏡像にならないらしいな・・・オイ


jojo-04DU_03n.jpg jojo-04DU_03o.jpg
廃墟の住人:虹村億泰(弟)と、虹村形兆(兄)に

jojo-04DU_03p.jpg
康一が矢で射られた。

屋敷の二階から話しかける形兆こそ、
アンジェロの話に出てきた「学生服の男」だった。
ラスボスどころか、いきなり仗助の前に登場した。


jojo-04DU_03q.jpg
第四部ではあまり多用されていない印象がある、書き文字の効果音。
これまでよりも派手な使い方をしている。
確かに書き文字の乱用はちょっと目障りだったので
「ここぞ」という時に限定して使用するのは、いいかもしれない。


jojo-04DU_03r.jpg
億泰のスタンド「ザ・ハンド」の能力は、空間を削り取る能力。
よく意味がわからないが、
第四部以降のスタンド能力はこんなのばっかしだ。気にしてはいけない。
「雰囲気」と「勢い」で理解するのだ。

jojo-04DU_03s.jpg この門扉の例では
概念的に「入」の字が削られたのではなく、
「入」の字の横幅分、門扉がカットされ、その分縮められたことになる。
部分的に間隔が異なる鋲が物語っている。

ただ・・・うん・・・まぁ、考えるより感じて理解するのはいいんだが
「ザ・ハンド」が削り取る際の効果音「ガォン」に相当するSEが
思っていたのとかなり違った。・・・実はこれが結構ショックでかい。

使われているSEは、第三部でヴァニラ・アイスのクリームが
物質を飲み込む時に使われていたものと、たぶん同じ。
jojo-04DU_03x.gif
クリームの能力は、ある意味ザ・ハンドの能力と酷似しているので
同じならそれでいいだろ、ってなもんだが・・・何でだろう・・・

アイスのときにはとくに疑問に思わなかったのにな。
ザ・ハンドの方が「ガォン」って字面に馴染みがありすぎるんだろう、たぶん

ついでに言うと、三部アニメの「世界ザ・ワールド」が時を止めるときの
効果音も同じものだったりする。(微妙に違うかもしれないが

・・・ま、これもそのうち慣れるだろう・・・。
エコーズの効果音が、今からちょっと心配だな・・・


jojo-04DU_03t.jpg jojo-04DU_03u.jpg
間合いの空間を削りとって、逃げる相手を逃がさない。

こんな便利な、しかし原理は皆目わからない「ザ・ハンド」
厄介なこの能力を逆手に取って、仗助は自ら手を下さずに億泰に勝利する。
jojo-04DU_03v.gif

アニメでは、間合いの取れないパンチに数回殴られた後、
仗助が、こっそり鉢植えの前まで移動する描写が加えられている。


jojo-04DU_03w.jpg
瀕死の康一が連れ去られたため屋敷の中まで入った仗助。
そこに居たのは、億泰の兄:虹村形兆。

次回「虹村兄弟 その2」
極悪中隊バッド・カンパニー登場!


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
基本的に、筆者の好みに応じた揚げ足取り中心の文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。

2016年04月11日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #02「東方仗助!アンジェロに会う」


JOJO_4DU_02.jpg
グレートでスよ!こいつァ

え? どいつがグレートだって?

great_01.jpg
great_02.jpg
great_03.jpg

・・・どいつもこいつもグレートですよ・・・いや、失礼した。



JOJO_4DU_02a.jpg
主題歌「Crazy Noisy Bizarre Town」解禁!

90年代のライトなダンスミュージックという感じか、
ずいぶんとポップで、これまでとは雰囲気がまるで違う。
嫌いではない・・・が、
爽やかで、少し「あっけらかん」としすぎていて
「サスペンス・ホラー」と分類される本作のイメージとは少しかけ離れている気が。
とにかく、期待していたものとは全然違った。

ある程度予想はしていたが、映像も神風動画ではなくなったし、
やはり三部までとは作品のコンセプトからして異なっていると考えてよさそうだ。

第01・02話を観た感じでは、
セリフの一言一句、抑揚、ふきだしの行や字の「間(ま」まで
努めて原作を再現しようとしていた、あの度を越したとも言える拘りが
第四部では、それほど感じられない。

それがダメだとは思わない。
しかし、本ブログの「アニメ ジョジョの奇妙な冒険」一番の楽しみ方は
原作準拠がどこまで「本当に原作準拠か」を検証すること。

そういうスタンスなので、
本作がいかにクオリティが高くとも、凡百のアニメ化作品では、
レビューをする意義が薄れてしまう。
せっかく乗りかかった船なので、頑張ってレビューを続けようと考えてはいるが
どこかでプッツリ中断しても・・・仕方ないと思ってほしい


と、まぁ、ひとしきり言い訳もしたので、本編行ってみよう。
コミックス 29巻04章〜07章までに相当。


アンジェロが死刑を求刑されるに至る最後の事件
前回濁されたと思った、最低最悪の事件の詳細が
カットされずに描写された。しかも絵つきで。

今まさに東方家に迫るアンジェロが、いかに異常で危険な男か、
回を跨いだので改めて注釈するのは効果的だ。

JOJO_4DU_02b.gif
通りがかりの犬の飼い主を殺害。

殺人鬼が、なにやら道徳的なこと言ってるようだが、
道徳心から言っているのでも、難癖をつけているのでも
生まれ故郷の杜王町を愛する気持ちから言っているのでもない。

アンジェロは“いい気になっているやつ”が気に入らないのだ。
彼の性分として“いい気になっているやつ”を破滅させたいのだ。

JOJO_4DU_02c.gif
アニメではこのセリフがカットされてしまったので、
たしかに一度言うだけでも意図は伝わるとはいえ
あえて強調して繰り返す「荒木節の名調子」が切り捨てられたのは残念だ。


仗助の証言から、アンジェロのスタンドが遠距離型でパワーは弱いが
何らかの方法で人間の体内に入ってくるタイプと読んだのはいい判断。
しかし、その手段はこの段階では具体的に分かっていないのに
JOJO_4DU_02d.gif
「飲み食いするな」はまだしも「水に近づくな」は理解が進みすぎだ。

JOJO_4DU_02e.gif
原作では、この直後にもう
「コーヒーとか牛乳に化ける液体のようなスタンド」と断定している。

母:朋子がコーヒーから体内へ侵入を許したといっても、
スタンドが液体に化けるところは誰も見ていないにも関わらず
承太郎がすでに理解しているかのような物言いだ。
アンジェロが牛乳を使って体内侵入を狙っていたことも、
この時点では、アンジェロと読者しか知らないことなのに。

アニメではスタンドを液体と断定する承太郎のセリフはカットされているが
「アンジェロの能力の具体的な部分はわからない」と言ってしまっているので
矛盾点は排除できていない。

これまで体内に侵入してくるスタンドといえば、
「法皇の緑」と「恋人」がいたが、いずれも直接接触して侵入してきた。
水を介して…という推測は、一体どこから来たのか。


JOJO_4DU_02f.jpg
承太郎の到着を待つ間、仗助が暇つぶしに遊んでいるゲームは

JOJO_4DU_02g.jpg
第三部で承太郎がT.T.ダービーと戦ったゲームの続編っぽい野球ゲーム。

ところで1999年といえば、初代プレイステーションが全盛の頃。
しかし、この原作を連載していた92年春頃には、
まだサターンやプレステ等の次世代ゲーム機の登場が想像もつかなかったので
JOJO_4DU_02h.gif
原作では当然のごとく、スーファミ風のゲーム機を使用している。

アニメでは、96年発売の「ニンテンドー64」風のゲーム機を使用、
プロフィールによると、仗助の趣味はTVゲームとのことだが、
この当時、64派だとは… なかなか「通」ですな。


JOJO_4DU_02i.jpg
「今週のビビらせ勝負」これは原作にない演出。
僅かな登場シーンで、祖父:東方良平の人となりや
東方家の家族仲などがうまく表現されている。

JOJO_4DU_02j.jpg
アンジェロの罠、ブランデーに偽装した瓶を開けてしまったじいちゃん
いくらなんでも成分までアルコールに化けられるわけはないだろうから
栓を開ければ匂いで中身がブランデーではないことくらい誰でも分かる。
(元は化粧品の瓶だしな
爺ちゃんもうっかり飲んでしまうほどマヌケではなかったと思う。

しかし、仗助しか居ないリビングのテーブルに見慣れないブランデーの瓶、
真面目な(?警官である爺ちゃんは、
中身を確かめるため、栓を開けた瞬間に襲われたのだろう。
決して、仕事終わりにブランデーを飲もうとしたのではないと思うぞ。


JOJO_4DU_02k.jpg
おれがこの町とおふくろを守る。どんなことが起ころうと…

脳天気な仗助の、主人公としての決意。
この決意こそが、第四部をゴールへと牽引する。
思えば承太郎も、DIO討伐の旅に出たのは母親を救うためだった。
JOJO_4DU_02l.gif
かつての自分を見守るように、
原作では承太郎が描かれているのが省かれているのは少し残念だ。


JOJO_4DU_02m.jpg
東方良平 享年55歳・・・55歳!?

仗助の母:朋子は、当時62歳のジョセフと恋に落ち、21歳で出産、
以後16年、ジョセフにも知らせずシングルマザーとして仗助を育ててきた。

その頃の東方家は、当然穏やかではなかっただろうが、
逆算したら、祖父:良平が朋子を授かったのは18〜19歳ということになる。
この町の警官として35年と言っていたので
警官になったのも朋子が生まれた後のことだ。

・・・この祖父も、大概やな・・・。ばぁちゃんどこ行ったんや・・・



アンジェロは近くにいるにもかかわらず、攻めてくることないまま三日、
窓の外には雨が降り始めた。

JOJO_4DU_02n.jpg
水に化けるスタンドが、雨に紛れて襲い来る。

JOJO_4DU_02o.gif
これは、デビルマン vs.ゲルマー戦のオマージュか。

JOJO_4DU_02p.gif
まぁ・・・色っぽいピンチとかはとくに無いんだが・・・


JOJO_4DU_02q.jpg
アンジェロの「アクア・ネックレス」は、
蒸気と水で家の中に逃げ場をなくして攻めてくる。
蒸気を吸い込むとヤバイ。蒸気なので捕まえられない。
雨が降っているので外にも逃げられない。


JOJO_4DU_02r.jpg
ブチ壊し抜ける!
壁の向こうへ離脱し、壊した壁を修復して追ってくる蒸気を遮断。

ところがその作戦を先読みしていたアンジェロは

JOJO_4DU_02s.jpg JOJO_4DU_02t.jpg
加湿器を使い、仗助の口に侵入することに成功するが・・・

JOJO_4DU_02u.jpg
予めズタズタにして飲み込んだゴム手袋を、修復して吐き出すことで見事捕獲。

JOJO_4DU_02v.gif
原作では、クレイジーDは修復する事に専念しているのか
仗助が自力で吐き出しているが、アニメでは
クレイジー・Dが、修復したうえで引っ張りだしている。
この表現の違いは面白い。

たしかに中に生き物が入ったゴム手袋丸ままを、
自力で吐き出すのは相当難しい。

JOJO_4DU_02w.gif
実は、原作では壁抜けをする直前の場所にゴム手袋がかかっていた。
おそらく荒木先生はこれを使ったと言いたいのだと思うが
では、いつの間にズタズタにしたのさ?という疑問が浮上する。

そのためなのか、アニメでは壁抜けの直前にゴム手袋は確認できない。
事前に飲み込んでおいたことになるのだろう。うぇ〜
追記)アニメ版のゴム手袋に関するご指摘いただきました。
   アニメの方がちゃんと描写してますね。


ところで・・・

JOJO_4DU_02x.gif
アクア・ネックレスが入ったゴム手袋を振り回すと
本体がぶっ飛ぶのは何故なんだぜ?

スタンドを傷つけたら、本体も傷つくというのは理解できる。
スタンドを振り回されたから本体も目が回るというなら、それも分かる。

しかし本体に物理的な力が加わったわけではないだろう。
「恋人」のときも納得できなかったが、これも到底納得がいかないな。

JOJO_4DU_02y.jpg
アンジェロ敗北。岩と一体化し観光名所に。

次回、アンジェロの口からスタンド能力発現の謎が語られる
「虹村兄弟 その1」


JOJO_4DU_02z.jpg
エンディングは
サヴェージ・ガーデンの「I want you」懐かしいな・・・。
1998年の楽曲だ。時代背景を反映していて、いいね。



おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
基本的に、筆者の好みに応じた揚げ足取り中心の文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。