2016年04月06日

ジョジョの奇妙な冒険 第四部 #01「空条承太郎!東方仗助に会う」


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前半24話、後半(エジプト編)24話の全48話構成だった第三部
「スターダストクルセイダース」は、原作コミックスでは全152話だった。

第四部「ダイヤモンドは砕けない」は全174話と、三部よりも15%ほど長い。
これを全何話で最終話まで描ききるのかわからないが
エピソードを削ることは、おそらくしないと思われるので
原作の構成的に、
尺に余裕ある話と、怒涛のセリフラッシュになる話が生まれるであろうことは、
これまでのシリーズから想像できる通りだ。


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冒頭の提供クレジットの背景のモノクロ画に
登場人物たちが描かれている。
仗助たち、メインキャストはもちろん

山岸由花子、東方朋子、仗助の祖父、

間田敏和、小林玉美、アンジェロ、虹村形兆、虹村父、
音石明、トニオ・トラサルディー、ジョセフ

以上の面子が確認できる。

前後半に別れるとしても、杜王町に起こっている奇妙な事件の真相が
皆目触れられないまま前半を終わることはできないだろうから、
ラスボス吉良吉影と、キーマン杉本鈴美が登場する第36巻あたりまでで前半を終え
後半は吉良吉影を中心に繰り広げられるのではないかと予想する。

赤ん坊はジョセフの手元にいるが隠れて見えておらず
杉本鈴美とアーノルドはコンビニ横の路地から動けないので、
ここに描かれていないのだろう。

とにかく、長い付き合いになりそうだ。



では本編、#01「空条承太郎!東方仗助に会う」いってみようか。
コミックス 29巻01章〜04章前半までに相当。

冒頭、原作にはないシーンが挿入されている。

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手際よく朝食を作る女性の手元が映っているのだが
セッティングされた食卓を手前にズームアウトすると

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その女性の手は千切れており、血が滴っている。

少しネタバレをすると、
これは、本シリーズのラスボス:吉良吉影の性癖のひとつなのだが
原作では、これに似た事件は、物語中盤に差し掛かるまで出てこない。

しかし、アニメでも同じように話を進めると、
四部は物語がどこへ向かって進むのか、視聴者が見失ってしまいかねない。
2クールの後、半年間中断とかするつもりなら尚更だ。

そのため、何やら不可解な事件が続発している杜王町で
最も根深い闇が現在も進行中なのだ・・・
というネタ振りを、初めにしているのだろう。これは親切な演出だ。


次に、タクシーで杜王町へ向かう一人の男。承太郎だ。
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仙台S空港(仮称)まで飛行機で来て、S市(仮称)のベッドタウン杜王町まで
タクシーで移動しているのだろう。確かに鉄道で移動するより似合っている。
12年前より金持ってるだろうしな。

これは、本作ではじめて「ジョジョの奇妙な冒険」を見るジョジョビギナーに対し、
原作通りの登場では唐突すぎるから追加されたシーンだろう。
タクシーに乗るのなら、住所もわかっているのだし
なぜ仗助の自宅に乗り付けないのかという疑問は、
運転手が杜王町にさほど詳しくないから、という説明がなされている。

余談だが:

1999年頃のタクシーに、運転席の防犯仕切板が設置されていたかどうかは
あまり覚えていないが、付いていた車両もあったような気はする。
凶器を持ったタクシー強盗が増加して、標準装備になるのはもう少し後だったはずだ。


駅前で康一とぶつかった承太郎。

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10年経って、なんだか人間丸くなったね・・・って、違う!

太い描線は好みだが、ずいぶんとタッチが柔らかい。
承太郎らしい「ゴツさ」と「精悍さ」がまるで感じられない。
一番の要因は「鼻筋」だと思うんだが・・・ま、そのうち慣れるだろう。

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ちなみに原作では、まだこんな感じ。

四部の途中くらいから、荒木先生のトレンドが
ガチムチマッチョからファッショナブル細マッチョにシフトするからな。
アニメでははじめからガチムチを描く気がないのだろう。


東方家を康一に尋ねて、バスを案内される。
ちょっと待っていればすぐに来る、と。
原作ではタクシーはこの時間あまり来ない、と言われるんだが
アニメでは、ここまでタクシーで来たからな。


そこへ登場!われらが仗助

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おい先輩…あんた…今おれのこの頭のことなんつった!
キレてる感が絶望的に足りない。これはアカン。

あと「アトムみたいな頭」というのは
原作では、当初リーゼントの後ろ上部に2ヶ所ハネっ毛があったからなのであって
アニメの仗助にはそれがない。
襟足はいわゆるリーゼントと少し違うが、
送り襟足の特殊な意匠だけで「アトムみたい」とは形容すまい。
これは違う表現に変更するべきだったと思う。

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このヘアースタイルが「サザエさん」みてェーだとォ?
格好よく描けているんだが、これもキレてるというよりは
冷静にポリシー語ってるように見える。
しかし、他局で絶賛放映中のアニメのタイトル出したのはエライ。


JOJO_4DU_01j.jpg ふたりのジョジョ
もっとも、さっき先輩に一度呼ばれたきり
今後、仗助が「ジョジョ」と呼称されることは二度とないのだが。

JOJO_4DU_01k.gif JOJO_4DU_01l.gif
ジョセフの年齢を、現在78歳、東方朋子と不倫した当時が62歳に訂正。
血縁上は「甥」に当たる。これらは単純に訂正。



JOJO_4DU_01m.jpg スタープラチナ

グローブが白くなっているなど、
四部の承太郎に合わせたカラーリングに変更されている。

それはいいんだが・・・・弱そう・・・

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クレージー・ダイヤモンドもかっこ悪い・・・こんなんだっけ?
なんだか原作版キン肉マンのロビンマスクみたいだ

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あ、こっちはカッコいいわ。



仗助の家族

JOJO_4DU_01p.jpg 母:東方朋子と

JOJO_4DU_01q.jpg 祖父:東方良平

ナンパしてきた男をブッチめてバックレる朋子を擁護する祖父のセリフが
全面的に変更に。

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確かに原作のままでは色々とマズイだろう。
「お互い様」は加害者が出していい言葉ではない。

そのため、車の空ぶかしに迷惑する”村上のおばあちゃん”なる
オリジナルキャラを追加して、
男が、さも「社会悪」であるかのような印象を付加

あんたも人様に迷惑もかけたし、ひとの娘をクソアマ呼ばわりもした
ここは多めに見るから、今後気をつけましょうね
、だと。

ギリアウトだろ、これ。


アンジェロのプロフィール
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「強姦」は、そのまま表現どころか、絵付きで解説。

しかし、アンジェロが死刑を勧告されるに至る最後の事件については
「便所のネズミもゲロを吐くようなドス黒いもの」とだけ濁された。

ちなみ原作では
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14歳の少年ふたりを強姦して殺し、
三人目の少年の局部を切り取って殺し、切り取った局部を柱に打ち付けていた

と、なっている。なるほど・・・ドス黒い。

これはさすがに絵付きで解説できなかったらしい。


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アンジェロに襲われた男の連れの女性・・・おそらく死んでいる。
右腕と下半身が不自然な方向を向いているし、血も出てるし、
これ・・・ボカシ要らないんだ・・・

まぁ、四部以降はシリーズを重ねる毎に
加速度的にグロ表現が増えるからなぁ・・・
どこまで規制するかもしっかり考えないと作品にならないわな。
四部は自主規制の話あまりしない方向でいくわ。



そして

出会ったコンビニ強盗の口から這い出るアンジェロのスタンド

JOJO_4DU_01w.jpg アクア・ネックレス
どこか、フリーザ様を連想させる

JOJO_4DU_01x.gif …原作よりもちょっぴり男前だww。

んでラスト、コンビニ強盗を見物している野次馬の中に

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虹村兄弟、間田敏和、山岸由花子、岸辺露伴が居る。


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東方家に迫る魔の手
次回:東方仗助!アンジェロに会う

オープニングが楽しみだわ。


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
基本的に、筆者の好みに応じた揚げ足取り中心の文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。


2016年04月02日

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない


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いよいよ、
ジョジョの奇妙な冒険の第四部「ダイヤモンドは砕けない」
はじまった。

ファン待望のビッグタイトルだが、
実は僕個人はそれほど待ち焦がれていたとは言い難い。

というのは、三部までと、四部以降のシリーズとでは
あまりにも作風が異なるからだ。

一部と二部は勧善懲悪の王道熱血ヒーロー物語だった。
三部では、極めてマンガ的な特殊能力者同士の能力合戦にギミックを変え、
ファン層の裾野をひろげながら、
一部から連綿と続く物語の根幹をなす「血の運命」に決着をつけた。
ジョースター一族の血の運命に於いては、それ以降は蛇足である。
(あくまで個人的見解です。)

そういった理由からか、
連載当時、僕は四部の途中から急速に興味を失ったのだ。


まあ、三部の時点で「生まれついての」スタンド使いというのがいたのだから、
スタンド使い同士の奇妙な戦いが、DIOが死んだ今でも
世界の何処かで繰り広げられていても、何ら不思議はない。

四部の物語は、主人公:仗助がたまたまジョースター一族の人間であり、
たまたま仗助の住む杜王町で、
スタンド能力に起因する不可解な事件が次々と起こっただけであり、
仗助が持つ因縁や宿命とは無関係といってもいい。

それでも前三作からの系譜を印象深くするために、仗助は外腹とはいえ、
孫である承太郎よりもジョースターの血を濃く受け継いでいるであろう
「ジョセフの”息子”」という設定がなされ、

そもそも三部でDIOがスタンド能力に目覚めるきっかけとなったアイテムが
ここ杜王町で今もスタンド能力者を増やし続けている・・・
という、いささか強引な関連付けによって物語は始まるが
これまでの三作とはまったく別の作品と考えるべきだと僕は思う。
ドラクエが1〜3でひとまず完結し、
4から新シリーズとなったように・・・ちょっと違うか。



一〜三部は目的が明確だった。
最終的に倒さなければならない敵がはじめから明白で、
主人公たちは、それを倒す強い決意や使命感に熱く燃えていた。

比べて四部は、
なにか得体のしれないことが自分の住む街に起こっている。気をつけろ。
と、なにやらボンヤリと物語が始まるのだ。

そして、物語中盤までラスボスの片鱗すら見えないまま
目的不明のスタンド使い増殖に、後手後手で対応する主人公たち・・・
という、スタンドバトルという非日常を繰り返す、日常生活の物語だ。

いざ、有事にはケガをも辞さず体を張って戦うが
普段はごく普通に学校へ通い、仲間とふざけあったりする緊張感のなさ。
この「ゆるさ」が、他のシリーズにはない四部の特徴なのだ。


さて、そろそろアニメの話に移ろうか。

基本的なスタッフは第三部「スターダストクルセイダース」から
ほぼ引き継ぎとなっているが、
キャラクターデザイナーは、小美野雅彦から西位輝実に変更された。

前述したとおり、四部は三部までとは別の作品と僕は考えているので
画のタッチが変わることに抵抗はない。
しかし、これは・・・

jojo-4DU_b.png う〜ん・・・

jojo-4DU_c.png なんというか・・・

jojo-4DU_d.png 弱そうだ。

・・・鼻(鼻筋)・・・かな

たしかにジョジョの世界なんだが、
いったい荒木飛呂彦のいつ頃の絵をモデルとしたのか、
第四部連載当時の荒木のタッチとは明らかに異なっていることの違和感がすごい。

第一部・二部のキャラデザも女性だったが
荒木とはまるで異なるタッチでありながら、パワーと熱さを感じる絵だったし、
アヴァンギャルドな色構成ともマッチしていた。

このメリハリのない絵柄が、二次創作のBL展開を暗に促しているのでないならば
これも本作の特徴である「ゆるさ」を強調するための手段のひとつなのか。


実は、毎回レビューを書くかどうするか、まだ決めあぐねている。
第1話はもう観たが、レビューを書くとしても、少し待ってほしい。

来週、主題歌とオープニング映像を見たら、印象も変わるかもなぁ・・・
う〜ん・・・

2015年06月25日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #48「遥かなる旅路 さらば友よ」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 28巻06章後半〜09章までに該当。

オープニングちゃんと在りました。
SE入りの完全バージョンで・・・
前回「SEなど蛇足」とか言ってすみませんでした。


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予想通りジョセフの血はなじむ
この肉体は100年前のジョナサン・ジョースター


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…さすがはジョセフのお爺ちゃん!!(言ってません
※子安繋がりで脳内変換されたw



ポルナレフが見たアヴドゥルとイギーの幻影と同様
ジョセフの去りゆく魂(?を目撃する承太郎。

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スタンドは精神が生み出すパワーあるヴィジョン。

心を通わせた者同士だからこそ
死にゆく者が残るものに託す強い意志や、
伝え損ねた助言、無念、はたまた感謝などの強い感情が
ヴィジョンを持って伝わるのだろう。

DIOは強いスタンド使いだが、
精神が同調していないためこのヴィジョンが見えない。


感動の別れのシーンなんだが・・

花京院はあれだけ苦労してメッセージを残したというのに、
じじい・・・喋りすぎだわ・・・


ただ、
承太郎が時の中で動けるようになったことを知っている風だが
いかに幽体だろうが、霊体だろうが、精神体だろうが、
ジョセフは止まった時を認識できないのだから、
承太郎が動けることに気づくのはおかしい。

このことから、このジョセフの魂との会話は
承太郎のジョセフへの思いが生み出した
幻想である可能性も捨てられないのだが、

そう考えると、この喋りすぎじじいは
承太郎のセンチメンタルの具現ということになる。

おぉ・・・ちょっと恥ずかしいぜ、承太郎・・・



ここからの最終ラウンド、
OVAではより濃密で多彩なバトルが展開される。

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川に落ちた承太郎にボートを投げつけたり
車投げたり、塔をぶん投げたり。

これらはDIOの力がジョセフの血を吸う以前よりも明らかに数段強くなり
性格も凶暴性を増していること、
そして、承太郎もまた、
DIOにわずかに及ばないながらパワーが少しずつ上がっていることを
表現しているのだが、少し冗長に過ぎる。

とくに

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DIOが路面電車の乗客を惨殺し、承太郎が怒りにふるえるシーン。

一般の人々を躊躇もなく巻き込むDIOに対し
「公然の正義」を振りかざすのは承太郎らしくない。


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正真正銘 最後の時間停止だ!
これより静止時間9秒以内にッ! カタをつけるッ!


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ロードローラーだッ!

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おれが時を止めた…9秒の時点でな…

は!?

一瞬なに言ってるのか「素」で解らなかったぜ。

えーと、つまり、
DIOが落としてきたローラー車を破壊するため
7秒過ぎに行動を開始、動ける2秒間が経過する直前に
スタープラチナが自分の能力で時を止めた。

DIOが止めた時間はリミットに達し、今は承太郎が止めた時間の中

これまでは、止まった時の中でモノを認識したり考えたり
2秒間だけ身体を動かすことができるに過ぎなかった能力が

自分発動で時を止めることができるように進化した…ということね。

また、
承太郎がDIOの「世界」で2秒間だけ動けたように
DIOもまた、承太郎が止めた「世界」で2秒は動けるので
11秒経過した時点でDIOは動けなくなった…と、

自分の止めた「世界」では9秒動けるが、
他人の「世界」ではDIOも2秒程度しか動けない・・で、あってるかな?


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ちなみにOVAでは、DIOが落とすのはタンクローリー。
変更された理由は、たぶん爆発させるため。

爆発するんだから、それは当然時間停止の解除後だ。

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そして、突然その炎が静止し、動くことができないことに驚くDIOの前に
静止した炎の中から現れる承太郎。

ふたりの時間停止の時差のトリックが
上記の僕のように理解しづらいと判断したのか、
ふたりは別々に時間を止める演出になっている。
しかし、それだと、承太郎が止めた時間の中で
DIOはほどんどまったく動くことができないことになるので
あんまりいい改変とはいえないと、僕は思う。


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脚のケガが治癒したらその瞬間にぶっ飛ばす

これはDIOの考える通り、確かにコケにしているのだが、
その本質は
「あと味がよくない」「悔いを残す」という考えからのものではない。

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人間を超越したつもりになっているDIOなので
キレイ事にも聞こえる承太郎の言を、
人間の枠を出られない狭量な考えと受け取ったようだが、
これは単なる挑発と考えていい。

人間を超えた自分なら、なんとしてもこの場を切り抜け勝利してみせる
というDIOの自尊心を逆手に取る承太郎の作戦だったに違いない。

DIOを逃さず、向かってくるように仕向けているのだ。


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かくして人間以上の存在DIO様は、
なんとも薄らみっともない、なりふり構わぬ攻撃に出た。

たしかにこれは、僕達人間よりも

jojo-SC_48p.gif 究極生物カーズ様の思考に近い。

ああ、そうだ・・・DIO様・・・
第三部ではクールで神秘的なイメージだったのですっかり忘れていたが
そういえば、あんたもそんなゲスな男でしたな・・・


普段は知性も教養も、
貴族であるジョナサン以上に「紳士」然としていたが
ひとたび逆上すれば、汚い言葉で相手を罵り
卑怯な手段もまるで辞さない

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ゲロ以下の臭いがプンプンする生まれついてのワルだったわ。

自分を極限まで追い詰めた好敵手ジョナサンを尊敬したこともあったが

DIOがそういう「キレイ事」を言うときは
総じて自分が精神的に優位に立っているときだけだ。

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敗れ去る巨悪。
ばかなッ!…このDIOがァァァァ〜ッ

jojo-SC_48r.gif jojo-SC_48q.gif
100年前も同じこと言ってましたねww



DIOは死んだ。
しかしDIOには返してもらうものがある

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DIOが奪った血液を輸血しなおし蘇生したジョセフは・・・

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紛うことなきジョセフだったwww

一瞬、DIOがジョセフの肉体を乗取って蘇ったかと思わせる
紫色の邪悪なオーラは、ジョセフのスタンドのイメージカラーでもあった。
これは上手い。

現実なら、脳への酸素供給が3〜4分も途絶えていれば、
仮に蘇生したとしても、脳に重篤な障害が残るとされているので、

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DIOがジョセフから血を吸ったのは4分前という原作のセリフは
「少し前」に変更され、

jojo-SC_48v.jpg jojo-SC_48w.gif
スピードワゴン財団はジョセフを「遺体」として運んでいるのに、
なにやら機械に繋がれている。(原作では放置されている。

無事蘇生できたことが、
不自然になり過ぎないように変更が加えられたようだ。


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朝日を浴びて灰と化すDIOの肉体。
(すでに首がないので、正しくはジョナサンの肉体。

すべては終わった。


戦友との別れ
三人とも、うっすらと涙ぐんでいるのだが分かりにくい。

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「よく見たら泣いてる」程度なのがちょうどいいのかもしれない。

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OVAでは、もっとはっきり涙が描かれていたが
これはアニメ映像の鮮明さが今とは違うので仕方ないだろう。

余談だが:

この別れのシーンでジョセフがウォークマンに入れているカセットが

jojo-SC_48zz1.gif jojo-SC_48zz2.jpg
原作ではビートルズの「GET BACK」、
OVAでは、なぜだかジプシー・キングスの「BEST REMIX」だ。
本作ではカットされた。

ちなみに、ジプシー・キングスの「BEST REMIX」は1989年発売なので
作中の時代には合っているが、作風にはまったく合っていない気がする。


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ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース 

アニメ制作のスタッフの方々、お疲れさまでした。
長らくおつきあいいただいた読者の皆さんに感謝します。
ありがとうございました。

2015年06月16日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #47「DIOの世界 その3」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 27巻10章後半〜28巻05章までに該当。

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングは、これまでも
シリーズの最終回に限り、
迫力あるSEが充てられた特別バージョンだったのだが、
まだ最終回には少し早い「今」、オープニングに大きな変化があった。

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空白のラストページに、スタープラチナが拳を叩き込んだ直後
「世界ザ・ワールド」が現れ時を止め、(このとき伴奏も止まるという憎い演出

これまでは承太郎の背後にシルエットでのみ登場したDIOがッ
jojo-SC_47b.jpg 颯爽と登場!!

そしてラストは、オラオラ vs.無駄無駄ラッシュ

jojo-SC_47c.jpg ←これまでのバージョン
これまでのバージョンでは二人のスタンドの腕のみが描かれていたが

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モノトーンで無味乾燥な、時が止まった世界に、鮮やかに彩づく二人の戦士

前回「世界ザ・ワールド」の能力の秘密が解禁されたので
満を持して完全バージョンに・・・というただそれだけではない、

ふたりだけの”世界”における、「運命の戦い」
すべてがそこに集約され帰結する、苛烈で壮絶なバトルの幕開け、そして終焉。

次回(おそらく最終回)はオープニングがカットされるのかもしれない。

全体にSEが入ったバージョンが作られないのは、少し残念な気もするが、
上記の演出のためには、
肝心のシーンまでは通常通りのオープニングの方が効果的だ。
この上すべてにSEを充てるのは、蛇足とすら思える。

今回一回限りに違いない、
この特別版のオープニングを見逃すな!!
Don't miss it !!

※06月20日追記・・・そのまさに「蛇足」ありましたわ・・・なんかスマンス



jojo-SC_47e.jpg jojo-SC_47f.jpg
血の因縁に決着をつけるため、
常識で測れない速度と威力で打ち合う二人の間に衝撃波が発生。

原作でまったくの謎だった、
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DIOはともかく承太郎の身体が浮かび上がる現象の理由として
決して科学的ではないが、何がしかの考証がなされた様子だ。

まぁ、このあとは承太郎も黄金のオーラを発し、
DIOと同様、舞空術(?で飛び回るようになるのだが、
「世界」と同質の能力に急速に成長している表現として受け入れよう。

止まった世界を・・・

jojo-SC_47h.jpg 動き始めたスタープラチナ。


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千切れた足がくっつくのはいいとして、
なぜだか元通りになるDIOのズボン&黒タイツ・・・

いかな人智を超越した超生物だとしても、
これには全くもって納得がゆかないが
このあとDIOに半ズボンで戦われるより視覚的にマシ
・・・と納得するしかない。


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DIOが放った無数のナイフ。

ジョセフと同じ方法で、しかしそれより数段無慈悲で残酷な、
それでいて、スタープラチナが止まった時をどれだけ動けるのかを
試すこともできるという、
いかにもDIOらしい外連味たっぷりの処刑方法だ。


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「見えていることが逆に恐怖」

止まった時の中で、物事を認識できたり、思案したり、
眼球を動かすことは、「動ける」ことにカウントされないらしい。

なんでやねん。

時が止まっていれば、血液は流れないし、心臓も脈を打たない。
脳のシナプスにも電気信号は流れない。
当然「止まっている」「動けない」と気付くことなどない。

この承太郎は、身体こそ一瞬しか動かせないが、
明らかに止まった時の中を「動いている」じゃあないか。

DIOはもっと警戒しなければならなかったのだ。

ちなみにOVAでは
承太郎ははじめのうちは止まった時を知覚しておらず

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無意識のうちにスタープラチナだけが反応していた。
成長の段階が分かりやすい演出だ。


致命傷に見えた承太郎、
このまま「死んだふり」でやり過ごし、チャンスを狙うつもりなのに
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首を起こして傷の確認をしたり帽子をかぶり直したらダメだろ。

DIOもなんでそれを見ていないんだ・・・と思ったら

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すごい土埃で見えていないのかwww

以前、当時のルクソールの道路が未舗装である可能性について触れたが
だったら、タイル貼りの歩道ではなく、車道に墜落させればいいのにな。


苦労して死んだふりをして、
決して油断したのではなく、念を入れてとどめを刺しに近寄ったDIOを

jojo-SC_47n.jpg jojo-SC_47o.jpg
脳天一撃! 頭蓋骨にハートwww
おっと、犬歯がおかしいぞ


OVA版では
DIOはポルナレフの存在に気づいていない。

jojo-SC_47v.jpg jojo-SC_47w.jpg
そのため、ポルナレフの奇襲に驚いたその瞬間に
スタープラチナはようやくDIOに拳を叩き込めたのだ。

原作ではポルナレフの乱入が、あまりよい方向へ働かず
逆に承太郎を窮地に追い詰めたとも言えるので
ポルナレフの生存に意味を持たせるいい改変となっている。


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脳を破壊され身体の自由がままならない。

あの場所へ、あの場所へ行きさえすれば・・・

jojo-SC_47q.jpg jojo-SC_47r.jpg

見よ!このブザマな敵の姿を
DIOは敵に背を向け、地面をなめながら、逃げ出している!
だが!
だからといってDIOがこの物語の「悪のカリスマ」の地位を失いはしない!
なぜなら・・・!

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かかったな承太郎! これが我が「逃走経路」

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ジョセフ・ジョースターの血を吸うための「逃走経路」だ!

まぎれもない強敵!
「悪のカリスマ」の地位を失うとすれば、
DIOが闘う意志をなくした時だけなのだ!!


次回:遥かなる旅路 さらば友よ

2015年06月11日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #46「DIOの世界 その2」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 27巻7章〜10章後半までに該当。

DIOのスタンドの正体を見極めるため、
作戦としての逃走中、これまでの孤独な半生を振り返る花京院。

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原作では文字だけだったモノローグに
回想(というよりイメージ)映像がつけられている。

担任教師やクラスメート、母親の顔が黒く描かれているのは
物語上重要でないからでも、デザインする時間や予算の都合でもなく
それらの相手と心を通わせることがなかった為
表情がわからない、記憶に残っていないという意味だろう。

同様に少年時代の自分自身の顔までが黒塗りなのは
他人に心を開けない = 真の感情を露わにしないことの暗喩。

心が通い合う真の仲間たちと行動を共にしてきた今、
当時の自分がどういう表情をしていたか、まるで思い出せないのだろう。


余談だが:

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アレッシーの「セト神」の能力で子供に戻されたチャリオッツは、
ポルナレフと同じくらいの年齢になっていたが、
少年時代の「法皇の緑」は花京院よりもやや等身が高い。
スタンドは精神で操る能力なので、その姿は本体の人物の精神の投影。
花京院は見た目よりも精神年齢が高いとでも、好意的に捉えるとしよう。

さらに余談だが:

花京院少年のシャツの胸ポケットにチェリーの刺繍が。

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言うまでもなく「チェリー」は花京院の好物。
母親の愛情には恵まれていた…と考えよう。

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一説には、彼のピアスも「チェリー」を模したものと言われているが

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初登場時のデザインからは、とてもそうとは思えないので、
あと付け、もしくはデマだろう。

ここまでがアバンタイトル。

まぁ、はじまって早々なんだが…、死亡フラグがビンビン立ちまくってるよな。


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半径20m「法皇の緑」の対人地雷、待ったなし。

しかしDIOは動じない。
jojo-SC_46g.jpg「世界ザ・ワールド」!!

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次の瞬間、花京院はふっとばされていた。

ここの表現は原作とは順序が異なる。
原作では「世界」が発動し、どうやって花京院をふっとばしたかが
順序立てて描写されていたが、

アニメでは花京院・ジョセフ目線で体験したことを、まず描いた。
すなわち、何が起きたのか、何をされたのかは、
視聴者にもまだ分からない。
タネ明かしはあとで。これが細かい部分でも徹底されている。

花京院のメッセージをヒントに、ジョセフが解答を導き出すまで
「世界」の能力の正体は謎とされたままなのだ。


まず、花京院の作戦を陰から見守っていたジョセフが

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いきなりふっ飛ばされた花京院の方をすでに見ていたことが
僕は当初気にかかった。

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原作では、さっきまで見ていた場所を向いたまま驚くジョセフが
視界の端へとふっ飛ばされた花京院の姿を目で追い、

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「ばかなッ!」と戦慄するのだが、その動きがない。
これも「世界」の能力を視聴者にまだ悟らせない仕掛けのひとつだ。

その後「世界」の能力に気づいた花京院は、
それを言葉に表さず、時計塔のメッセージのみを残す。

そして、ジョセフが能力の正体に気づいて、はじめて
その瞬間に何が起きたのかが視聴者に語られる。

これは、なかなか効果的な見せ方だ。


わけが分からず、とにかくやられた花京院が
おぼろげに見つめた時計塔。

5時15分…日本は夜の12時頃か…

少し調べてみると、
カイロの日没時間は一年間で最も早い12月はじめ頃でも17:50過ぎ
季節による変動はあっても、
25年前だからといって、日没時間にそうズレがあるとは考えにくい。
17:15では、まだ陽が落ちていないはずだ。

それを「おかしい」と考えたのか、
OVAでは、19時直前の出来事に変更されていたが、本作では原作通りの時間。
頑なに「原作通り」を堅持するべきところではないと思うのだが…。


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生命の炎を振り絞って出した、最期のエメラルド・スプラッシュ。

もはや「法皇の緑」の形状が保てないなど、
精神力の限界を超えていると感じさせる演出が、
ここまでいろいろと不遇だった花京院に最期の華を持たせている。

jojo-SC_46m.jpg 花京院死亡。

ちなみにOVAにおいて、消え行く「法皇の緑」は、

jojo-SC_46w.jpg
白い部分を残して、まず緑色の有機体部分が消失し、次第に全体が消えた。
なかなか芸の細かい演出だ。



なんか、DIOが普通に宙に浮かんでいるのが不思議な件。

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吸血鬼の能力でも、ジョナサンの肉体由来の能力でも、
「世界」の能力でも、こんなことはできないと思うのだが・・・

超サイヤ人の舞空術みたいで少し違和感があるな・・・

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いや、まぁ原作でもたしかにこういう表現で宙に浮いているし、
この後は普通に空を飛んでジョセフを追いかけたりしているんだが・・・

いったいどうやっているんだろう。



「世界ザ・ワールド」が時を止めた世界。

jojo-SC_46p.jpg jojo-SC_46q.jpg
一瞬、目に見える物の色が反転し、
次に、モノクロームに近い彩りの乏しい景色に変わる。

時間が止まるということは、あらゆる物質が運動をしない。
「光」すら移動や反射をしないため、
素人考えでは「真っ暗になる」気がするのだが(あくまで素人考えね
それが正しいかどうかはこの際置いておいて、
生命の躍動を失った沈黙の世界を、彩度の低さで表しているのだろう。
この演出はなかなか良いと思う。

ちなみにOVAでは、
jojo-SC_46r.jpg jojo-SC_46s.jpg
一瞬で世界が真っ赤に染まり、その後元の色に戻る。
止まった時の中では、くぐもったDIOの声がわずかに反響していた。



時間が止まった世界でジョセフの処刑執行。

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太陽の波紋疾走で肉体を防御しているジョセフに
触れないように、ナイフを投げるDIO。

ここで少し疑問なのだが、
時間が止まっている世界では、
あらゆる運動エネルギーは伝達されない。(はずだ

DIOの精神の力で時間を止めているので
DIOの手から離れたナイフがふたたび静止するのは、なんか分かる。
(ただし、静止中に動かした物質の慣性が、再生後に作用するのは
 ちょっと腑に落ちないところもある・・・


あらゆる運動エネルギーが伝達されないのであれば
仮に波紋に触れようとも流れ込んでくることはない。
接触した部分にのみ「幾ばくか」の波紋が付着することはあっても
平時に気化冷凍法で防御するよりも安全性は高い。(はずだ

まぁ、結局触れてみなかったのだから
触れるとどうなるのかの仮定は、この際必要ないか・・・。

例えば「時が止まっている間は波紋は流れてこないのだッ!」として
誰も気づかない間にジョセフの首を手刀で落とすよりも、

“止まった時間が再開するとどうなるのか”を視聴者に示し、
承太郎にはジョセフが致命傷を負う瞬間を見せつけるという
いかにもDIOらしい懇切丁寧な劇場演出の方が、
いろいろな意味において数段効果的だ。

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力尽き「隠者の紫」がボロボロと崩れ落ちるジョセフ。

いよいよはじまる最終決戦!

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スター・プラチナ vs.世界ザ・ワールド

次回:DIOの世界 その3

2015年06月04日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #45「DIOの世界 その1」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 27巻2章〜6章までに該当。

jojo-SC_45a.jpg
ようやく姿を現したDIO。

確固たる前進の意思を示すポルナレフを襲う
得体のしれない体験、そして恐怖。

DIOの声がこれまでと比べてひときわ低く
話すペースもスローなのは、
DIOが発する重厚なオーラ、喩えるならば、
べっとりとした不快な空気に全身が包まれ、手足が重くなるような威圧感を
表しているのだと思う。

花京院の回想シーンで、とろける様に甘く囁いたDIOとはまるで別人だ。

ここでもポルナレフをもう一度仲間に誘っているが、
「ともだちにならないか?」という”誘惑”と、
「階段を降りたら仲間にしてやろう」という”命令”
双方のオファーに込めたDIOの思いはまるで違う。

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DIO自身が言っているように、
これは超絶上から目線で「チャンスを与えている」のだ。

侮れない100年の仇敵ジョースターが迫っていることに
少なからず脅威を感じてはいるものの、
自らの絶対的優位は揺るがないと自負しており

これは、ここへきて手下を増やそうとか、
敵の戦力を少しでも減らすために懐柔しようとしているのではなく
ポルナレフがこの誘いに乗ってくるとは、おそらく考えてはいない。

ポルナレフがさっき固めた強い意志の出鼻をくじく
この後の「ドキドキ世界体験」のための演出でしかないのだ。


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のぼったはずの階段をおりていた。

画面が暗いので、鼻血を拭いたカーテンで
ポルナレフの位置が分かりやすいようにしてある。



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初登場!「世界ザ・ワールド
今回、作画がとても残念な感じだ。


jojo-SC_45e.jpg そこへ合流した三人。
ポーズがいまいち決まらない。
三人の指が同じ方向を向いていないので台無しだ。なんだか曲がってるし

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これは「お前を倒す」という明確な意志表示だ。
ビシッ!と指差してもらわないと締まらない。
DVDでは、ぜひとも修正してほしい。


例えようもない殺気に一行は館を脱出したものの、
外はもう日が暮れる・・・

jojo-SC_45g.jpg DIO、外の世界へ。
逃げるジョセフ・花京院、追う承太郎・ポルナレフとの攻防。


jojo-SC_45h.jpg jojo-SC_45i.jpg
ウィルソン・フィリップスは、アメリカの上院議員。

なぜアメリカの政治家がこんなところに居たか…は、
まぁどうでもいい。外遊中だろう。
闇の支配者の前では何の役にも立たない権威の象徴として
アメリカ人がチョイスされたと考える。
CVはチョー。ちなみにOVA版ではドクロベエ様の滝口順平が演じていた。


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追うチーム:承太郎とポルナレフ。
そこら辺に停めてあったバイクを無断で拝借する。

皆さんもこのネタはもういい加減うんざりだろうが、
凝りもせずまた書く。

タバコや飲酒は見えないように塗りつぶされるのに
他人のバイクを直結しようとしたり、チェーンロックを引きちぎったり
平気で描写できるのは何故なんだぜ。

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原作には、辛うじて
金を持ってさえいればタクシーなどを使うところ
今回は止むに止まれぬ事情がある・・・と受け取れる表現が為されているが
それすらカットされている為、ただの無法行為でしかない。

明らかな犯罪を描写できるのなら
承太郎のタバコくらい解禁しとくれよ。

極端に言えば
「本作品には差別的表現が含まれますが
原作の表現と当時の時代背景を考慮しそのままの表現でお送りします。」
とテロップしておけば、
「つんぼ」や「めくら」や「きちがい」をTV放送で流す作品だってあるのだ。

杓子定規にならずに、もう少し独自のものさしで判断しておくれよ。



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思いつきました。DIOのスタンドの正体を暴く方法を…

次回:DIOの世界 その2



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さて、ポルナレフのAAで有名な、冒頭の「ドキドキ世界体験」

冷静に考えると、「世界」の能力でどうやったのか少し不思議だ。

本編ではまだ語られていないので厳密にはネタバレになるが、
知らない人は、まずうちのサイトなど読んではいないだろうから
もう知っている前提で書く。

「世界ザ・ワールドの能力は時を止める能力。


※ニコ動から無断で拝借してきたので、クレームがあったらごめんなさい。

なるほど普通に考えると、このときポルナレフの身には
こういうことが起きていたと思える。

いや「世界」の射程は10m程なので
DIO本人が担がずとも「世界」にやらせればいい話だとは思うが、
いずれにせよ、周りくどく、子どもじみた事をしていることに変わりはない。

ポルナレフを、そして後でこの体験を口づてで聞くであろう承太郎たちに
「理解できない恐怖」を植えつける効果を狙ってのことだ。

その対象にポルナレフを選んだのも偶然ではなく
最も感情的で与しやすそうな相手を選んだのだろう。



しかし…しかしである、
DIOは本当に上記のような子どもじみた外連味演出のために
ポルナレフを運んだのだろうか。

確かにDIOは、昔からセリフがいちいち芝居がかっていて
感情演出に熱心に見えるが、それは何もDIOに限ったことではなく、
荒木作品のキャラクターはもれなく劇場型と言ってもいいので参考にならない。


では、「世界ザ・ワールド」の能力がDIO自身によって明かされるまで
どのように描写されていただろうか。体験したのは以下の5人だ。

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ポルナレフ
階段を上ったはずなのに、元いた場所より低い位置にいた。

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ヌケサク(と周囲にいたジョースター一行)
棺の蓋を開けていたら、いつの間にか棺の中にいた。

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ウィルソン・フィリップス
運転席側のドアを開けて外に飛び出たはずが、ドアの向こうは再び車内だった。

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花京院
いつのまにか「世界」が目の前にいた。
スタンドを出すそぶりも見えなかった。

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ホル・ホース
部屋中に張りめぐらされた蜘蛛の巣をまったく破らずに
いつの間にか背後に回られていた。


花京院の体験はいかにも「時を止めた」っぽいが
他は、時間を止めたというだけでは、にわかに納得しがたい事象もある。


ホル・ホースの事案は、時間を止めてわずか5秒の間に
ホルの股の間をくぐったのだ、と一部では仮説が立てられているw が、
いくらなんでもそれは無いだろう。

僕は、まだ荒木先生が「世界」の能力を決めるまでに
いろいろ候補とする能力があって、
それが反映されてしまっていたのではないかと思うのだ。

慌ただしい週刊連載では(とりわけジャンプでは)よくある話だ。
ゆで先生とか車田先生とか・・・ゆで先生とか。


そこで、「空間を入れ替える」能力というのはどうだろう。

リアルに今、
ONE PIECEでトラファルガー・ローがそういう能力を使っているが
当初、DIOの能力を「空間を入れ替える」と考えていたなら
ホル・ホース、ポルナレフ、
フィリップス上院議員に起きた事象についての疑問は解決だ。

しかしヌケサクは、一瞬未満のうちに身体をナマス斬りにされていたので、
単純に場所を入れ替えられただけでは説明できない。

やはり、いくつかの候補の能力が荒木先生の脳内で混同してしまったか、
もしくは、
身も蓋もないが、もとより深く考えていないかのどちらかなのだろう。

・・・そうだ
荒木飛呂彦は右脳で考える漫画家なのだった。(※個人的見解です)

理屈よりもイメージ、ロジックよりインスピレーション、
考えるより感じる漫画家なのだ。(※個人的見解です)

純粋に作品を楽しむ上では、深く分析・追求してはいけないのだ。

とはいえ、作中の恐怖体験の実態が
えっちらおっちらポルナレフを担いで移動させたり、
ホル・ホースの股の下をくぐったり・・・ではがっかりだ。
(だからこそ、荒木先生は具体的なタネ明かしをしていないのかも


僕としては、第三部のDIOとは完全無欠な「悪」であってほしい。
人間を凌駕した腕力や不老不死など、
吸血鬼の能力に浮かれるのは第一部で終わりだ。

それこそが「人間をやめた」のに人間の叡智に敗れ、
しかしながら人間の肉体で欠損を補完し、
新たな能力に目覚めた「新生命体」たるDIOではないか。


そう考えると、第六部に出てくる
「妙に達観して哲学や禅問答に興じるDIO」は、ある意味人間くさく、
とても第三部と同時期のキャラクターとは思えない。

そこはそれ、プッチの客観視が入っているから…と説明できるわけか。


何の話だっけ・・・


そうそう、「ゴタクは要らねぇ! 見て、感じろ!!」
ってことだった。
なんというか・・・ゴメン・・・ぐだぐだやな・・・。

まぁ、要するに「世界ザ・ワールド」はカッコイイ!ってことですよ…アセ

2015年05月26日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #44「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その3」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 26巻7章〜27巻1章までに該当。

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身動きできないまま「クリーム」の暗黒空間に姿を消したポルナレフ。

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意識が朦朧としながらも、ヴァニラ・アイスの目から未だ執念の炎は消えない。

しかし・・・

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ポルナレフは瀕死のイギーの「愚者」に救われていた。

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ザマァミロ、とばかりに不敵な笑みを残して、イギー死亡。

野良犬に誇り高き魂などない、とアイスは言った。
だがスタンドとは魂の発露。
イギーの魂はひとりでに動いていた。動かずにいられなかった。


原作にはない大川透の力強いナレーションが
死に瀕してまで仲間を救う崇高な戦士の魂を印象づける。

jojo-SC_44e.jpg 反撃一閃
眉間を串刺しにし、頚椎をへし折った。

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それでも起き上がるアイスの不死身の肉体は
DIOの血によって吸血鬼になりかけているからだった。

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陽光に滅するアイスの肉体。

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「魂まで薄汚れた吸血鬼」
原作と微妙にセリフが異なるのは、
原作のままだと、DIOと同じ吸血鬼の肉体を持てたことに
アイスが歓びを感じてしまう可能性があるからだと推察する。

DIOの体質・存在を愚弄することでアイスを煽り
さらに、イギーの誇り高い魂をを侮辱した罪を責めているのだ。

尊敬はできなくとも、
一部、関心するほどの忠誠心と執念を持っているかに思えたが、
もはやこの敵は名誉ある好敵手ではない。

「魂まで薄汚れた吸血鬼」なのだ。
もうまともに剣を交える価値もない。

日差しの中へ背中をトンと押すだけだ。
「地獄でやってろ」とはそういう意味だ。

ポルナレフが守り切った仲間の誇り。
その成果だけを胸に天に召されるアヴドゥルとイギーの魂は

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ポルナレフに檄を飛ばしているかのようだった。


この、魂がふるえる感動の幕切れ。

ちなみにOVA版ではどうだったかと言うと・・・
少し次回のネタバレが入ってしまうが、

まずアヴドゥルは
DIOの棺を開けた瞬間、いつの間にか致命傷を負わされ棺に寝かされていた。
DIOの能力の秘密を皆に伝えようとしたそのとき、

jojo-SC_44j.jpg jojo-SC_44k.jpg
天井から現れたヴァニラ・アイスに、手足を残して一瞬で消された。

その際
ずっと憎まれ口を叩いていたポルナレフをかばっており
命を救われたポルナレフの自責の念はかなりのものだとは思うが
そういうくだりはインドですでに似たような展開があったし、
(インドの「吊られた男」と「皇帝」の話の方が、後で制作されているんだが)

アヴドゥルのこの最期は、あんまりだ。


アヴドゥルがいきなり殺されたことと、
目の前のDIOにビビって、キャーンいうてイギーは逃げ出す。
畜生感まる出しだ。

結局ヴァニラ・アイスとは、ポルナレフひとりで戦うのである。

傷つき、追い詰められ、もう動けない。

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先のアヴドゥルをマヌケ呼ばわりする憎っくきアイスに
悔しくて涙するポルナレフ。(泣くなよ…
そこへ

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通路の向こうから怒涛の勢いで押し寄せた「愚者」がアイスを壁にプレス。

見下していたイギーを見直し、仲間と認め素直に感謝するポルナレフ。

しかしアイスはまだ死んでおらず、

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哀れイギーはAパーツだけになって死亡。

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怒ったポルナレフは奮起して斬りつけ、アイスを倒す。
不死身はどこいった・・・DIOの血もらったし、牙生えてたろ・・・

浅い…浅すぎる・・・
仲間への想いも、敵への思いも、実に中途半端にしか描かれていない。
OVA版屈指の残念エピソードだ。



話は戻って

一方、承太郎、ジョセフ、花京院は
待ち伏せていたヌケサクの罠をあっさり回避。

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女でも平気で殴る承太郎はまぁ分かるとして、
若い頃はけっこう女性に弱かったジョセフが
明らかに怪しいヤツがいたとしても、
仮にも女性の「顔」に鉄拳を叩き込むのを平気で見ているのには少し違和感がある。

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フェミニストの花京院は、原作ではダンマリだ。


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いくら吸血鬼だろうが、てめーをこま切れにもできるんだからな

吸血鬼を脅すならジョセフが波紋を使えば一発なんだが
そこまで面倒な相手ではないことがわかっているらしい。
まぁ、ヌケサクというのはそういうキャラクターだ。



ふたたびポルナレフ


jojo-SC_44t.jpg いよいよお出まし


jojo-SC_44u.jpg 悪の枢軸


jojo-SC_44v.jpg DIO!



次回:DIOの世界 その1

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ありのまま…今起こった事を話すぜ!



余談だが:

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50年前知り合って以来、
期待を裏切られたことはただの一度としてありません…


家族の絆、信頼って素晴らしい。
期待したことは裏切らないんだろう。しかし・・・

まだこのときスージーQは知らないが
すでに東方朋子は仗助を産んでいますけどねw

2015年05月23日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #43「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その2」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。


コミックス 26巻3章中頃〜07章中頃までに該当。

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ヴァニラ・アイスとそのスタンド「クリーム」

「魔術師の赤」が作り出した、炎による生物探知機にまったく反応せず
突如、虚空に現れてアヴドゥルを暗黒空間に飲み込んだ。

なぜ生物探知機に反応しなかったか。
それは、その瞬間まで「居なかった」からだ。

「クリーム」の口の中はこの世ならぬ暗黒空間に通じている。
この口の中に、アイス本体が入ったり、
「クリーム」自身が自らの身体を食べる(口に入れる)ことで
いわゆる「こっちの世界」から完全に存在を消すことができる。

暗黒空間に飲まれたアヴドゥルの肉体は粉微塵になったそうだ。
アイスすらその原理を把握していない謎空間なのに
中に入っているアイスや「クリーム」の肉体が何の被害も被らないのは
「能力者本人だから」というだけではどうにも納得しづらいが
100歩譲ってよしとしよう。出入り口付近は安全なのかもしれないしな。

「クリーム」の歯クソくさい牙に
内側で一生懸命捕まっているアイスを想像すると、ちょっと楽しい。



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偶然しゃがみこんだ刹那、ポルナレフの頭上
遮蔽物を暗黒空間に飲み込みながら「クリーム」が通り過ぎた。

ちなみにだが、原作では

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ポルナレフの頭を、まさにかすめるくらいの位置をえぐっており
その痕跡はもっと大きい。
後のシーンでは、軌跡の大きさは大小様々に描かれているが
演出としては、原作くらいの方がいい。

わずかでも気を抜けば身体の一部を、
あるいは全てを削り取られる危険度MAXの見えない敵のヤバさや、
「運命が生きのびろと言っているのか?」とポルナレフが感じた
生死の境ギリギリ内側に偶然居た「幸運」を強調するには、
ここは、実際の「クリーム」の軌跡のサイズよりも
大きく大袈裟に描写してもかまわない。

「北斗の拳の悪役は最初だけ巨大」の法則だ。
強大で計り知れない敵は大きく見えるのだ。

加えて言うと、

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なんだか鉄球が転がって迫ってくるように見えるのが
どうにもいただけない。

暗黒空間に入った「クリーム」は”見えない”のだ。

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原作では軌道上のあらゆる物を消滅させながら「見えない敵」が追ってくる。

目に見えないし、この空間に存在していないから
アヴドゥルの生物探知機にも反応しなかった。
存在していないのに干渉はする。だから恐ろしい。

それなのに、
明らかに物質的に”そこ”に存在しているかのような表現はダメだ。
転がっているように見えるのは、もっとダメだ。


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イギーッ!おれの背後を見張れッ!
おれはオメーの後ろだッ!


悠長なことを言っている場合ではないが、
ふたり(一人と一匹)は、本当にいいコンビになった。

原作では、ペット・ショップ編以外では
イギーの感情表現があまり積極的に行われていない。

アヴドゥルを一瞬で消し去った、音も臭いも気配もしない敵に
恐怖と焦燥を露わにしてはいるが、
ポルナレフの言葉に奮起して、尻尾を立てて前進の意志を固める描写は
アニメオリジナルのものだ。

目の前で自分たちをかばった仲間の死をともに受け止め
感情と決意を共有しているポルナレフを相棒として認め、信頼しているのだ。

ここへ来るまでアニメでは、原作にない
ポルナレフとイギーの絡みが度々描写されていたのは、
この絆、コンビネーションを緻密に描くためだった。

その試みは、ここに見事に結実した。
そしてその最終的な成果は次回訪れる・・・。


ちなみにOVA版では、
アイスとの初対面の場にはDIOも居て、

一瞬でアヴドゥルを消滅させた敵の謎の能力と、
何より目の前のDIOという強大な悪のカリスマへの恐怖に
jojo-SC_43-0i.jpg jojo-SC_43-0h.jpg
バックレたイギーwww

あとでちゃんと戻ってきてポルナレフを助け、絆を確認しあうんだが
いかんせん、OVAは話数が少ない分どうしてもイギーの印象が薄く
ビジュアル的にも「ただの犬」なので、
どうしても、取ってつけたように感じてしまう。


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イギーの「愚者」が砂で作ったニセモノのDIO
アイスはこれに気づき破壊するが、

敵の術中にはまり、DIOの姿をしたものを攻撃させられたことは
DIOに対し完全なる無償の忠誠心を捧げるアイスにとって
この上ない失態であり、屈辱だった。

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一方的なリンチを浴びせるアイスに

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もはや瀕死のイギーは、それでもアイスを煽る。
その結果・・・


jojo-SC_43-0m.jpg ・・・う〜ん、この・・・

つい最近
ペット・ショップ編を経て、どこぞの世界的動物愛護団体とやらから
「ジョジョは動物虐待アニメだ!」との抗議声明を出されたはずだが、
配慮はまったくないのなwww

ま、その抗議は、おおよそどの方面でも一笑に付されたそうだが・・・


少し余談だが:

jojo-SC_43-0n.jpg
アイスが砂のニセDIOの腕をふっ飛ばしたシーン。
腕の切断面にボカシがかかっている。
一体なぜ・・・?

第一部では、ジョナサンの首の頸動脈すらボカされたのに

jojo-SC_43-0o.jpg jojo-SC_43-0p.jpg
顔面真っ二つのディオは無修正だった。もちろん腕の切断面もだ。

これは、ジョナサンは人間、ディオは吸血鬼=人ならぬもの、だから。

人間のグロは自主規制の対象だが、
ディオは人間じゃないから規制の対象に入っていないのだ(たぶん。

それなのに今回、吸血鬼であるDIOの、それも砂で作ったダミーが
なぜ規制の対象になっているのか。全くもって理解し難い。

ひさしぶりに自主規制の話したわ・・・。


〜閑話休題〜


イギーをしこたま傷めつけたアイスが、次はポルナレフに迫る。

jojo-SC_43-0q.jpg
そこでポルナレフは砂を巻き上げて、
障害物を飲み込みながら移動する「クリーム」へのソナー替わりにした。

jojo-SC_43-0r.jpg
わかるぞ!どう動いているかわかるぞッ!

うん。それ、はじめから見えてたよね。


ちなみにOVAではイギーが逃げてしまったので
jojo-SC_43-0s.jpg 砂ではなく水を使う。
噴水を破壊し、霧状に舞う水がクリームの位置を知らせていた。


jojo-SC_43-0t.jpg
のどから脳幹を串刺しにしても、うつろな瞳に執念の炎を灯し死なないアイス。

jojo-SC_43-0u.gif
おれは死なん…
わたしが死ぬのはその後でいいッ!


イギーに逆上したときでさえ一人称は「わたし」で固定だったのに
ここへきて「おれ」が混ざっている。
しかしこれは、誤植かと思ったが、どうやらそうではない。
詳しくは次回…かな。


本来なら致命傷となる傷を負わせたはずのアイスと、
左手指と大腿部をえぐられたポルナレフの戦いは佳境。

jojo-SC_43-0v.jpg jojo-SC_43-0w.gif
暗黒空間に飲まれたチャリオッツの剣先が原作よりも長いのは、
あとでまだ使うからだ。
原作の長さではもう戦えない。

OVA版では、あとで剣先復活してたけどね。


jojo-SC_43-0x.jpg
もはや満足に動けないポルナレフを、円の動きで追い詰める。

しつこいようだが、
この期に及んで、転がる鉄球が興ざめだ。
今はもう砂も舞い上げてはいないのに、なぜ見える?

球状の形は「クリーム」の侵食ゾーンがその範囲であるというだけで
色も、臭いも、気配もない。

jojo-SC_43-0y.gif
球状の物体が”さも移動したかのように”
目の前の物質が次々と消滅していく現象だけが見えるのだ。

その点、OVA版の表現は軌跡すら見えず突然穴が空く。

jojo-SC_43-0z.jpg jojo-SC_43-1a.jpg
これはこれでおっかないが、
「クリーム」の迫ってくる恐怖とはまた異なっている。
むしろ、第四部の虹村億泰の「ザ・ハンド」に近いかもしれない。


jojo-SC_43-1b.gif
軌跡は渦巻きのようにおれに迫っているッ!
そう、迫っているのは「軌跡」なのだ。

jojo-SC_43-1d.jpg こんなふうに
黒くて丸い「物体」が迫ってくるんじゃあないんだッ!

どんな風に見えようともスタンドの能力に違いはないが
このジョジョアニメで、アニメならではの表現と称するには
あまりにも原作と違いすぎる。

わかっていない。わかっていないぞ!アニメスタッフ!!



jojo-SC_43-1e.gif
「クリーム」が一周する間に
チャリオッツに、円の外に引っ張り出させる作戦は失敗。

これについて

jojo-SC_43-1f.gif
「チャリオッツは力でおれの体重を引っ張るのは得意じゃあねえ」
というポルナレフの解説が
「負傷した今となってはキビシーぜ」と微妙に変更されている。

これは、初登場時のアヴドゥル戦において

jojo-SC_43-1g.gif
チャリオッツはポルナレフを楽々持ち上げてましたよ、という
突っ込みがあったためと考えられる。
こういう不自然な点を丁寧にすくってくれる補正・改正はうれしい。



jojo-SC_43-1h.jpg

あばよ、イギー

あぁ・・・
ここは真っ白な光の玉に飲み込まれるような演出でいいな。


次回:亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その3
「その3」か・・・はじめてだな

2015年05月14日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #42「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その1」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 25巻10章中頃〜26巻03章中頃までに該当。

jojo-SC_42a.jpg
アトゥム神の能力は、こちらの問いかけに対する相手の「魂」の返答を
二択で視覚化して見ることができるというものだった。

承太郎はこの能力をまだ「とにかく思考を読まれる」程度にしか分からないまま
投球予告をするという暴挙に出た。

ところが予告とまったく違うコースと球種が飛んでくることに
困惑、激しく動揺するダービー。
明らかにイカサマしている。しかしその方法がわからない。

jojo-SC_42b.jpg
なぜだかアトゥム神まで汗をかいているようにみえるwww

茫然自失のあまり、うっかり花京院の魂を放してしまうダービー。
このダービーの放心というか、虚無というか、

jojo-SC_42c.gif
ここは精神的にも身体的にも「真っ白」になるところだと思うのだが…

jojo-SC_42d.jpg
なんだか着色が通常よりも濃いぞ。なぜだww

魂を放したということは、心のなかで敗北を認めたということ。
往生際悪く「これは負けではない」とすがるが
人質がいなくなった以上、もうゲームに付き合う必要はないのだ。

承太郎がしていたイカサマ・・・それは

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操作をじじいにやらせること。実に単純。
承太郎が言うとおり、ダービー兄なら見破っていただろう。

兄ダニエルはトリックやイカサマを使うとはいえ
自身の技術と経験のみで数々の修羅場をくぐり抜けてきた真の勝負師だ。
魂のコレクションはその副産物にすぎない。

弟テレンスは、自身のゲームの技量のみでは勝てないと判断したら
心を読むという「ズル」をして勝つ、所詮プレイヤー(遊び人?)。
魂入りの人形は、単なるコレクションではなく
相手の恐怖心や動揺を誘う道具として機能していた。

土壇場での心の強さや勝負運を呼びこむツキなどは兄に一日の長があろうし
困窮したとき、楽な手段に逃げる者に真の勝利は降りてこないのだ。

jojo-SC_42f.jpg
花京院の魂だって返したんだから元通りじゃん、だから許して。

一緒に土下座するアトゥム神がちょっとかわいいが・・・
こいつは「恋人」のスティーリー・ダンに匹敵するくらいのゲス野郎だった。

まったく・・・やれやれだぜ・・・。


余談だが:

劇中の1989年といえば
野茂英雄が近鉄バファローズにドラフト1位で入団した年。

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このゲームで承太郎が操る、フォークが得意な41番のピッチャー
打者に背中を見せる特徴的なピッチングフォームは、
まぎれもなく「トルネード投法」

野茂が活躍したのは90年からなので、
ジャン・アレジと同じように、当該話数の原作掲載時には超有名投手だったのだが
しかし、実際の作中年度は1989年なので、野茂をモデルとした選手が
当時すでに「もう飽きたよ」と言われるゲームに登録されていたとは考えにくい。

しかも、実は

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原作ではとくに野茂英雄っぽい投球をしているわけではなかった。
アニメなりの演出というわけね。

ゲームキャラの個性を出す表現としては、とても面白いのだが
微妙な違和感の残る演出となってしまった。

ついでに、ダービーが操るレッドドラゴンズの15番のピッチャー、
オーバーアクションな引き足が特徴的なサイドスローは
友人によると、元ヤクルトの高津臣吾っぽいらしい。

野茂と同じ90年頃から活躍した個性の強いサイドスロー投手だが、
高津は抑え投手として有名だったりする。
ゲームをやり込んでいるダービーだからこそのトリッキーな登用と
深読みすると面白い。

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となると、直球とフォークしか投げられない77番の豪速球投手のモデルは誰かな…




さて、後半いってみよう!

今回のサブタイトル「亜空の瘴気ヴァニラ・アイス」の話はここからだ。

DIOに命を求められれば、
一瞬の逡巡も躊躇もなく無表情で自らの首を刎ねる絶対的な忠誠心。
求められたのは「生き血」だったが
DIOに最後の一滴まですべての「生き血」を捧げる絶大なる覚悟がそこには在る。

jojo-SC_42j.jpg jojo-SC_42k.jpg
ヴァニラ・アイスと、そのスタンド「クリーム」
気になるCVは、速水奨。奨さんか〜!いいね。イメージぴったりだわ。


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炎の生物探知機を使い、用心しながら館を奥へと進むアヴドゥルたち。

jojo-SC_42m.jpg
落書きが日本語で書かれているのがあまりにも不自然だが
ここは考えてはいけない。感じねば。

jojo-SC_42n.jpg
突然宙空に現れたクリームによって、アヴドゥルが消された。
その腕だけを残して。
理解不能の状況に、この上ない戦慄を覚えるポルナレフ&イギー。


jojo-SC_42p.jpg
ヴァニラ・アイスはOVA版にも登場する。CVは青野武。

jojo-SC_42o.jpg
少し趣向は異なるが、原作や本作と同様に突然現れてアヴドゥルを倒す。
その倒し方については、ここで書くのはいささか相応しくないので
また数話後に改めて書くことにする。

とにかくOVA版のアイスは性格も雰囲気も
原作や本作とはまったく違う、OVA版でもっとも評価が別れるところだ。
詳しく書きたいのはやまやまだが、残念ながら次回に持ち越しだ。

次回:亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その2


ケニーGについては・・・いいや・・・別に。

2015年05月05日

ジョジョの奇妙な冒険 第三部 #41「ダービー・ザ・プレイヤー その2」


おことわり)
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」 のレビューは
「原作準拠」の検証の意味も込め、コミックとの比較をするスタンスで書いています。
往々にして揚げ足取りの文章となるため
ファンの方には、しばしば不愉快な思いをさせることがあると思いますが、
筆者は決して悪意を持ってはいないことをご理解の上読み進めていただけると幸いです。

また、検証・認識の甘さから、的はずれなことを書くかもしれません。
その場合は、遠慮なくご指摘ください。



コミックス 25巻05章中頃〜10章中頃までに該当。

jojo-SC_41a.jpg
ハリケーンミキサー!!(違

花京院の28番がァーッ
例のスピンでダービーの車をコース外にふっ飛ばしたァーッ!!


ゲームの裏コマンドなので、技自体は受け入れよう。
そういう裏技がプログラムされているゲームなのだ。

jojo-SC_41b.jpg
しかし、一車両分以上の差があると
同じ限界速度で宙を飛んでいるマシンが何をしようともカスリもしないはず。

原作では、花京院の28番は

jojo-SC_41c.gif
辛うじて触れることの出来る位置に居るし、
両車ほぼ同時、しかしわずかにダービーが先に着地する衝撃のその瞬間に
距離を詰めて接触させた、とも受け取れる描写が為されているのだが、

本作では、宙に浮いた状態で「なぜか」追いつき、弾き飛ばした。
ただでさえ杜撰なゲーム描写なのだ
こういう細かい部分だからこそ、説得力を持たせてほしい。


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裏ワザを読み(あえて誘発し)、
さらにそれを逆に利用するというダービーの恐るべき計算と技術に
敗北を認めてしまった花京院は魂を抜かれた。



さてここで、前回ご指摘いただいたアトゥム神の左手だ。

本作では原作にあった
「肘から先をちぎり飛ばすくらいの力がある」という説明を省いたため
「右腕を人質に取られた」と言うよりは

jojo-SC_41e.jpg
「なんだか気持ち悪いハンデを負わされた」くらいにしか見えなかったが

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確かに「アトゥムの腕を承太郎の魂にくい込ませたまま”置いてきた”」
と言っていたにも関わらず。

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花京院とのレース中にアトゥムの左手は明らかにパッドを握っていた。

jojo-SC_41h.gif
原作ではレース中アトゥムの左手は描かれていない。

さらに、

jojo-SC_41i.jpg
花京院が魂を抜かれるときにアトゥムは左手を使っているが
原作ではその直後、
承太郎が、自分の右腕にアトゥムの左手がもう憑いていないことに気付く。
何の不自然なところもない流れだ。

ところが本作では
承太郎が次の勝負を承諾し「魂を賭ける」宣言をしたあとに
言質がとれたのでもう人質は不要とばかりに戒めが解かれる。

では、ゲーム中はもちろん、
さっき花京院の魂を抜くときに
フェルト人形にせっせとパンヤを詰めるがごとく
器用に使っていた左手は何だったのか。

承太郎が勝負を受諾したあとに腕を外すように
順番を変更したのはわかりやすくて良いと思うのだが、
アトゥムの左手の扱いは、どうにもいい加減すぎて腹立たしくさえある。




承太郎との勝負は野球ゲーム

承太郎の「ジャガーズ」vs.ダービーの「レッド・ドラゴンズ」

jojo-SC_41j.jpg プレイボール!!

ネット裏の塔中央にたなびく「LUCKY LAND」の旗。
意味分かって使ってるんだろうな・・・
F-MEGAのマシンには書いてなかったので、その替りのつもりだろうか。


ゲームはまったくの初心者である承太郎
一回の表の攻撃でブザマな空振りを繰り返すが
三人目の打者の三球目

jojo-SC_41k.png ホームラン。
そしてそのまま連続ホームランで、スコアは一挙4-0。

すごくいい目と、素早く超精密な動きをするスタープラチナの本領発揮。

なるほど、過去の知識および随時適切な判断と技術を求められるカーレースや
長期に亘る戦略の先読みが必要なチェスなどとは違い、
投球ゾーンの限られた範囲のみに反応すれば良く、
反射神経だけで得点を重ねられる野球はスタプラの独壇場かもしれない。

ただし、その優位は攻撃回に限られるので
野球ゲームを選び、先攻を選んだ承太郎の狙いは、ここまで上首尾だ。


ところがここから様子が変わる。

jojo-SC_41l.jpg
ここまで持ち前の「知識と技巧」で純粋にゲームで戦っていたダービーが
アトゥム神の能力を使うからだ。

キミはどこを狙っている…? 高めかな? 低めかな?

承太郎の投球直前
「揺さぶり」とも取れるダービーからの問いかけのタイミングが
原作と少し違うのは、その能力が判明した際に齟齬がないようにだ。


館の入り口での一合のときから感じていたアトゥムの謎の能力。
「相手の心の中を読む」
かつてない能力にどう対応すればいいのかわからない。

jojo-SC_41m.jpg
ここで強気に出た承太郎は、いかにして勝利するのか。


次回:亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その1
・・・ん?

今回、ダービー弟編は最後までやると思っていたんだが届かなかった。
前回が原作ベースで5.5話分、今回が5話分。
ダービー弟編は、あと1.5話分残っている。

終盤になるにつれ、アニメの話数に余裕がなくなってきたのか
それとも綿密な計算のもとなのか
中途半端なところでエピソードが続きになることが増えてきた。

いや、「ここから承太郎が逆転するぜ」という
絶好の盛り上がりどころで”続く”なのだから
次回への”引き”としては、かなり優秀な部類だとは思う。

しかし、予告でこの続きのダービー弟とのやりとりだけを見させられて

jojo-SC_41n.jpg
このサブタイトルは、さすがに違和感を禁じ得ない。


そして気になるのは、ヴァニラ・アイスのCVだ。
OVA版では青野武さんが演じていたが
これがなんとも渋すぎて・・・
アイスの猟奇性やエロティシズムを再現できているとは言い難かった。
誰が演じるのか、非常に気になるところだ。

・・・まぁ、OVAではDIO役ですら、田中信夫さんという、
若々しさやセクシーさを微塵も感じないキャスティングだった訳だが。

「大物」としてのラスボス感は出ていたが
100年生きる魔性のカリスマという感じではなかったなぁ・・・