2017年04月27日

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち


yamato2202_dvd_a.jpg

無限に広がる大宇宙・・・

耳に馴染みのあるナレーションで、いよいよ始まった「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」。劇場には見に行けなかったが、ようやくDVDを観ることができたので、軽く雑感など述べておく。

DVD第一章の「嚆矢こうし篇」には第01・02話が収録。第二章以降は四話ごとの収録になるということなので、おそらく前作「2199」と、そして旧作のTVシリーズとも同じ、全26話の構成になるのだろう。「2199」のときと同じように、1年後くらいにTV放映されることを願い、そのときには一話一話じっくり旧作との比較レビューをしたいと思う。


旧作から40年近くが経ち、成熟した現代のアニメ技術で、映像はもちろん構想・設定まで現代のアニメファンの視聴に耐えるように、そして、アニメオタク文化の誕生と発展や紆余曲折を共にしてきた旧作世代のファンの期待に耐えうるクオリティにするべく練って練って練り上げられているのは、前作「2199」と同じ。弥が上にも期待が高まる。

結城信輝の美麗なキャラクターや、旧作の松本零士テイストを継承した緻密なメカデザインはそのまま引き継がれているので、ぱっと見の印象として前作との大きな変化を感じにくいが、「2199」の要であり総監督だった出渕裕が降板し、監督は羽原信義に、脚本及びシリーズ構成は福井晴敏に引き継がれた。
まぁ、ブッちゃんはもともと続編を作るつもりがなかっただろうから、降板というよりは「出渕裕はあくまで2199の監督であり、2202には無関係」と割り切るべきだろう。とりあえずは新体制での「2202」を楽しもう。



さて、それでは気づいた点などぼちぼちと・・・。

まずは「お馴染み」と思いがちな冒頭のナレーションだが、旧作と本作「2202」では、まったく似て非なる扱いが為されている。

無限に広がる大宇宙、そこには様々な生命が満ち溢れている。
死んでゆく星、生まれて来る星
その、生命から生命へ受け継がれる大宇宙の営みは、永遠に終わることはない。

あの忌まわしいガミラスと地球の戦いも、宇宙の雄大な時の流れの中では、束の間の混乱に過ぎなかった。
そして今、時は流れて・・・。


これはTV放映版の「2」で使用されたナレーションで、劇場版「さらば〜」ではまた微妙に異なるのだが、内容やその趣旨に大きな違いはない。大宇宙の雄大さと、地球の人類史など比較にもならない悠久の歴史を客観的に述べている。

ところが「2202」では、

無限に広がる大宇宙
静寂な光に満ちた世界
死んでいく星もあれば、生まれてくる星もある
そうだ・・・宇宙は生きているのだ。

生きて・・・ 生きて・・・

だから・・・「愛」が必要だ!


yamato2202_dvd_b.jpg
ナレーションを担当しているのは、ズォーダー大帝役の手塚秀彰氏。
・・・というか、この一説は客観的なナレーションではなく、ズォーダーの主観垂れ流しになっている。
ちなみに、このアオリの立ち絵は湖川友謙氏の作画らしい。

実は、はじめの四行は「さらば〜」や「2」ではなく1977年の最初の第一作劇場版の冒頭と同じもの。
旧作では、どこまでも広大な深遠なる静寂で生命に満ち溢れた宇宙、しかしその片隅で、今「地球」という星が滅びようとしている、という導入だった。
そして、地球人にとって大きな出来事だったあの戦争も、宇宙は何もなかったかのように受け入れている。しかし地球レベルにおいては、今また新たな災厄が迫っていた。というのが「さらば〜」や「2」の冒頭だ。

「愛」が必要だ!
どっから出てきたよ、このフレーズ!

あくまで私見だが、旧作の劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」は、まったく桁外れに強大で理不尽な敵に、古代が地球人類を勝手に代表して「宇宙の愛」や「宇宙の真理」を解き、同胞の屍を涙ながらに踏み越えて地球が平和を手にする物語だ。今観ると、かなり説教じみてて古臭い。
そして、さらに続編を作ることが決定したため、主要クルーを死なせないように改変したのがTV版「2」なので、メインテーマを失った「2」は相当ぬるくてつまらない作品になっている(あくまで私見)。

この21世紀に「犠牲の美学」は受け入れられにくい。「2202」は、時代錯誤とならないように、されど「さらば〜」「2」を明らかに踏襲した展開が求められるという、困難な問題に立ち向かわざるをえないのだ。

そこで採用されたと思われるのが「愛」。
「愛の戦士たち」という副題からして、もう寒気がするほど古臭いのだが、それを押して「愛」をメインテーマに据えることで旧作とのリンクを図ろうというのだろう。方向性は間違っていないと思う。


虚しい・・・実に虚しい・・・
彼らの生命に何の意味があったんだ・・・
その苦痛に報いるどんな意義が、人の生涯にあるんだ・・・

やはり愛が必要だ・・・
この宇宙から根こそぎ苦痛を取り除く「大いなる愛」が・・・。


征服者に抗う弱者の殉死ほど無意味なものはない。暴力によってそれらをも包括統制し、最終的に広義の平穏を与えることができるのは自分だけであると、ズォーダーは極めて独善的な「愛の在り方」を解く。

これに対し、古代たち地球人は、そしてテレサは、どのような「愛」を訴えるのか。羽原・福井コンビの作り出す新たな世界に期待したい。



また、前作「2199」を観た方は誰しも考えたと思うが、前作の制作陣が続編を作らない覚悟で「2199」を完結させた(たぶん)ため、旧作をただなぞっては作れない様々な事情が存在する。

「2199」において、地球を汚染物質から救う「コスモリバース」の依代となったヤマトが、波動エネルギーの兵器への転用を禁止することをスターシアと約束し、艦首波動砲を封印していたことや、
地球連邦政府が、ガミラス新政府との間に和平を結び、同盟国となっていることなどが、その代表的な例だ。

ヤマトの波動砲はもとより、波動エネルギーの兵器転用ができないとなれば、アンドロメダも建造できない。

しかし地球連邦政府は、あれは沖田艦長の独断で為された口約束に過ぎず全地球の意思ではないと、スターシアとの約束を反故にし、アンドロメダを旗艦とする波動砲艦隊構想を進めていた。イスカンダルの姉妹星であるガミラスと同盟関係にあるというのに、である。

yamato2202_dvd_c.jpg yamato2202_dvd_d.jpg

済んだことよりも未来のこと。地球の復興とより一層の発展、またガミラスと共に宇宙の恒久平和を目指すためには強力な軍備が必要となることは明白なので、政治的な決断としては正しいのかもしれないが、地球は未来永劫「恩人に後ろ足で砂をかけた」と言われ続けることになるだろう。

yamato2202_dvd_e.jpg
この3年で再編成された地球連邦宇宙軍にも相応の変化があったことが伺え、ヤマトに潜入させたクーデター部隊の首謀者としての咎で更迭されたのか、「2199」最終回には司令部から姿を消していた芹沢が、以前よりも軍事最高責任者としての発言権を増している。波動艦隊構想推進派とタカ派の後押しによって復権したらしい。

yamato2202_dvd_f.jpg
そして、あろうことかヤマトも波動砲艦隊構想の一翼を担うべく大幅な改装工事が施されていた。
あぁ、ティザーサイトの小林誠のイラストはこれだったか。
ヤマト強化の理由付けとしてはいささか苦しい気がする。


で、ガトランティスは「2199」と「星巡る方舟」で、すでに登場済みだからなのか、「全てが謎に包まれた正体不明の敵」ではない。ガミラスと抗争中の敵勢国家で、ドメル艦隊に蹴散らされていたのがウソのように強い。
しかも謎の巨大石柱の中から大型戦艦が現れ、ガミラス・地球連合艦隊は壊滅的被害を被るのだが、

yamato2202_dvd_g.jpg yamato2202_dvd_h.jpg

コレ・・・ちょっとネタバレするけど・・・
ラストで超巨大戦艦が出て来る布石と考えるべきなのか、超巨大戦艦登場の驚きや絶望感が台無しになると危惧するべきなのか、第一話でこのギミック使っちまうのかよ・・・と少々驚いた。

余談だが:
本作では白色彗星帝国のことを「ガトランティス」と呼んでいるが、旧作では「ガトランチス」だった。


yamato2202_dvd_i.jpg
旧作では「ものすごい高出力で発せられている恒星間通信」だったテレサのメッセージは、元ヤマトクルーの脳にだけ直接伝わる念波のようなものになっており、各人身近な故人の幻覚を見たという。古代の場合は沖田艦長が「ヤマトに乗れ」と・・・。
故人の幻がオレンジ色の世界なのは旧作を踏襲していて良いね。

ヤマトに残された謎の女性からのメッセージ。それは地球へ向かっている未知のクエーサーとほぼ同じ方角から明らかに地球をめがけて発せられていた。謎の女性は明らかにヤマトを呼んでいる。

yamato2202_dvd_j.jpg
スターシアとの約束を破ってまで軍拡路線に発展してきた地球への違和感と、沖田艦長の願いが古代の背中を押したのはもちろん、今の地球を方向づけた側に立っていた真田さんまでが「行くべき」と考えている。
 
テレサのことは、ガミラスの地球駐在大使も知っており、地球とガミラスの命運に関わる事態と認識、古代たちに何かを期待しているようだ。


旧作で印象的だったエピソードも忘れてはいない。

yamato2202_dvd_k.jpg
古代と雪は旧作同様婚約しているし、

yamato2202_dvd_l.jpg
英雄の丘に集まる元ヤマトクルーとか、

yamato2202_dvd_m.jpg
アンドロメダに向かって「バカヤロー」とか・・・。


EDテーマは「ヤマトより愛をこめて」だ。
旧作「さらば〜」で使用された音源が流用されているので、若々しいジュリーの歌声に感激したファンも多かったそうだが、僕的にはイマイチ。TVサイズに編集されているのは仕方のないこととして、何よりこの曲は毎回聞くものではないような気がするのだ。・・・いや、第二章は違うEDに変わる可能性高いか。では尚の事、今使うべき楽曲ではないと思う。

ついでに言うとOPテーマは「宇宙戦艦ヤマト」の吹奏楽バージョンで歌詞がない。やっぱり「イスカンダルへ」がマズイのかなぁ・・・。

yamato2202_dvd_n.jpg

こんなところにしておこう。後はTV放映が決まったときに、もしくはどうしても書きたいことが思いついたときに。

前作「2199」のレビューはこちらから。

posted by BIE at 19:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年10月27日

宇宙戦艦ヤマト2199 ようやく完結 


yamato2199_dvd7_a.jpg

終盤の制作スケジュールがドタバタしたのか、
劇場限定先行DVDも劇場では販売されなかった
「宇宙戦艦ヤマト2199」の待ちに待った第7巻(最終巻)が発売された。

TV作品のソフト化にあたって、加筆・改修が行われることは
昨今あたりまえとなっており、
付加価値によるDVD収益を重視するあまり、TV放映版が軽視されるような風潮は
決して喜ばしいこととは僕は断じて思っていないが
(まぁクオリティだけの問題だけではなく
 放送コードなどで制限された表現の補填という側面もないわけではない)


本作においてはDVDが先行し、TV放映がそれに追随するという
珍しいパターンを辿ったため、クオリティに対する心配はしていなかった。

しかし、この最終巻だけは違う。

残念ながら、劇場公開は不完全版であり
TV版はいろんな意味で出渕監督の本意でない肉付けが為されていたので、
このDVD版こそ完成品と捉えるべきなのだと僕は思う。

「宇宙戦艦ヤマト2199」は、この第7巻をもって、ようやく完結したのだ。

もちろん
来年公開の劇場版が、単独で語るべき別の商品であることは言うまでもない。



TV放映版とDVD版の差違について、少しだけ見ていきましょう。
(並べてある同じシーンの画像は左がDVD、右がTV放映版)

デスラーが暴走にいたるまでの感情の変遷や、
コスモリバースのコアを巡る補足が、わずかでも追加されていないか・・・
と期待しましたが、特にありませんでした。

最終話に収録されているオーディオコメンタリーで
コスモリバースについては出渕監督が少し語っています。


第23話・24話においては、描き直されているのは主に「目」。

yamato2199_dvd7_b.jpg
yamato2199_dvd7_c.jpg
yamato2199_dvd7_d.jpg あ、これは25話だね
ほかにも爆発の規模とかイスカンダルの空の色とか
いろいろ改修点が見られるものの
「ちゃんと手を加えてますよぉ」アピール的な、
別段しなくても気にならないレベルの修正が目立った。


第25話・26話は、もともと、キャラクターデザインの結城信輝が
かなり気合いを入れて原画を描いているため、
ここへ来ての作画の修正はあまりない。


冒頭に現在のクルーたちの様子が追加され

yamato2199_dvd7_e.jpg yamato2199_dvd7_f.jpg
加藤と原田、星名と百合亜のペアカットが増えている。
徐々に仲良くなっていく様子は描写されてたけど
原田真琴の妊娠は急展開すぎたものな。

yamato2199_dvd7_g.jpg yamato2199_dvd7_h.jpg
島が「雪が淹れたコーヒーは不味い」と吹き出すシーンは
旧作にもあったシーン。これはさりげないサービスだ。


yamato2199_dvd7_i.jpg
雪の私室の写真が全部新しくなってる。
アニメ雑誌のパブから流用したようなイラストもあったからか
変更されたようです。新見が写ってるの違和感あったもんな・・・

土方と雪の写真はヤマトの艦内服であることがおかしいと以前述べたが
やはり不自然だったのか、連邦本部での制服になっている。

yamato2199_dvd7_j.jpg
一方、古代の私室の写真はすべて変更がないのだが
むしろ気になるのは写真よりもペナントですよ。

もともと船舶におけるペナントとは
所属やメッセージを知らせる旗なのだが、
これはそういった類のものではなく
観光地のみやげ物屋で売っている(今もあるのか? ペナントに他ならない。

本作ではテラフォーミングされた火星への移住が行われた後であるが
二度にわたり火星と地球で人類同士の戦争が起き
20年ほど前に勃発した(収束時期は不明)第二次内惑星戦争を機に
火星の居住者は全員退去させられ、
後のガミラスの攻撃を受け、今では廃墟である。

現在20歳の古代が観光に訪れたというようなことは考えにくいし
兄守がキリシマに搭乗し第二次火星沖海戦を戦ったからといって
火星に思いを馳せるようなこともないだろう。

旧作とは異なり、古代と島が火星の観測所に勤務していた実態もない。

なぜ火星なんだ?
ってか、それ以前になぜペナントなんだ?


旧作リアルタイム視聴世代に向けて
このクエスチョン欲しさにネタでやっているとしか思えない。



コスモリバースの再起動については
出渕監督曰く「最終的には『ヤマト=沖田』として地球を救いたかった」
ということである。それはわかる。

しかし、それって守兄さんが
勝手に起動させちゃったことの説明になってないよね。

もしタイミング悪く、雪より沖田が先に死んじゃってたら
入れ替わりに入る魂なくなっちゃって地球は救えない。

やっぱり沖田が見た夢のなかで
守兄さんとの対話があったと考えるべきだろうか。



最終話ラストでは
ヤマトが帰還し、地球が青い姿を取り戻すまでの暗転の間に

yamato2199_dvd7_k.gif
26話通しての全キャストロールが流れる。
いい演出なんだが
そのあとにエンディングテーマが別にあるので
一瞬「あれ?なんでエンドロールが2回あるの?」と思ったww

嬉しかったのは

yamato2199_dvd7_l.jpg
最終話まで主題歌をささきいさおの「宇宙戦艦ヤマト」で通してくれたこと。

TV版の後期テーマソングも終盤には聞き慣れたけど、
ヤマトTVシリーズの主題歌が「宇宙戦艦ヤマト」じゃなかったのは前代未聞。
出渕監督も反対だったそうだし
やっぱ、やっちゃいけなかったと思う。

ささきいさおが流れないヤマトなんて
「クリープを入れないコーヒー」みたいなモンですよ。(古いw
posted by BIE at 15:20 | Comment(2) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年10月04日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #26 青い星の記憶 


地球との通信が回復する距離まで戻ってきたヤマト。

yamato2199_26a.jpg
ヤマト計画本部に芹沢の姿がない・・・

ヤマトに起きた、イズモ計画推進派によるクーデターの件が
すでに地球へ報告されていたとは思えないので

本部は本部でイズモ計画派のなんらかの動きがあって
首謀者:芹沢が更迭されたんだろうか。

国連宇宙軍極東司令部と呼称していた本部が
「こちらヤマト計画本部」と言っているので
イズモ計画派が排斥されたのかもしれない。



ガミラス兵の凶弾に倒れた雪は
地球で設備の整った治療を受けるまで保ちそうにない身体の
せめて現状を維持するべく
yamato2199_26b.jpg
自動航法室のカプセルに入れられていた。


兄の死を知り、最愛の女性が今にも死にそうな中
虚勢を張り、艦内の雰囲気を和らげる古代。

その勢い、艦内で結婚式を挙げることになった加藤と原田だが
yamato2199_26c.jpg なんと出来婚でしたwww

うん・・・まぁ
生家が寺だというだけで、加藤自身は僧職ではないので、
もっとも最前線で敵兵を屠る戦闘機乗りだろうが
手順を踏まず出来婚しようが、別に構わないが
妊娠はちょっと蛇足感あります。

結婚式を強行するための理由付けに加えて、
前回のスターシャのしぐさに気付かせるための仕掛けではないかと
僕は思っとります。


yamato2199_26d.jpg
ヤマトを巡る脳の神経回路様のネットワーク

死んだ古代守の記憶が何らかの方法で保存されていた・・・
そしてその意識は、コスモリバースシステムを起動させる核となった。
今や、古代守がコスモリバースシステムそのもの、
いや・・・ヤマトそのものなんだ

yamato2199_26e.jpg
充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。

これはSF作家アーサー・C・クラークが唱えた法則のひとつ。
ファンタジーを理解しやすくする言い訳にも聞こえる一説だが
ある意味真理。

地に足のついた最先端科学者である真田がこれを口にすることは
自身が持つ科学常識の敗北を認めるに等しい。
旧作の真田であれば、意地でも科学的に解明しようとしたかもしれない。

他ならぬ親友古代のことだし、新見のこともあるし
なにより、これによって地球が助かるのだから・・・
と、ため息混じりの納得。
本作の真田は旧作よりも人間らしい。




雪、死亡。
悲観に暮れる古代の雪への告白

yamato2199_26f.jpg
きみが好きだ・・・この世界の、誰よりもきみが。
きみのいない地球に・・・
きみのいない地球なんかに意味があるのか・・・



すると

yamato2199_26g.jpg
進・・・俺がお前にしてやれるのはこれくらいだ・・・
艦をお返しします・・・沖田さん・・・



突然起動するコスモリバースの効果で
yamato2199_26h.jpg 雪、蘇生。

yamato2199_26i.jpg
そして、旧作では完結編までまったく描写されなかったふたりのキスシーン
・・・まぁ、周りに誰もいないし、いいんじゃないか。

yamato2199_26j.jpg 花を咲かせる碧水晶

しかし・・・
なぜだ古代、なぜ今動かしたんだ
古代、いやヤマト・・・これがお前の意思か?お前が望んだことだというのか!


yamato2199_26k.jpg
真田さん、そら焦るわ


yamato2199_26l.jpg
地球か・・・なにもかも・・・みな懐かしい

沖田艦長、死亡の名シーン。
ここも展開とセリフが旧作とまったく同じで嬉しい。

・・・すると
守の魂が抜けたユニットを、沖田の魂が補完するように
yamato2199_26m.jpg yamato2199_26n.jpg
コスモリバース再起動。

この一連の流れが、いまいち腑に落ちない。


旧作でも沖田艦長の死と入替となるかのように雪が蘇生したが、
これは沖田艦長と命を交換したわけでも
地球の光を浴びて奇跡が起こったわけでもない。

激しく後付けくさい公式の解説によると、
旧作で雪は死んでいたのではなく
コスモクリーナーD起動の瞬間の酸欠状態から
操作者の生命の危険を回避するため、一次的に仮死状態にさせられていた。
すなわち「機械の仕様」だったそうです(ンなあほなw

この旧作の流れは、ハッピーエンドにしたかった為の
苦肉の策だったと思われますが
情緒的にはともかく
本作の流れも旧作に負けず劣らず論理的には理解しにくい。


充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。

地球最先端科学の権化がそう語っているんだから
魔法のような奇跡が起きるのはいいだろう。

問題は真田さんが言うとおり、なぜ今動かしたのか。



他の乗員全てを失ったゆきかぜ、艦長一人だけが生き残ってしまったことを、
この上ない恥辱と感じるでもなく
「できることなら俺も一緒に地球へ還りたい」と
ぬけぬけと訴えた古代守。

自身の命の炎の最後の使い道に
全人類の悲願:地球の再生ではなく、
弟の悲しみを取り払うことを優先するとは・・・


俺がお前にしてやれるのはこれくらいだ・・・

これくらいじゃねぇよ、これ以上ないことしてるよ!
弟好きにも程がある。
おかげでヤマトが戻っても地球救えないかもしれないじゃん!
兄さん何考えてんの!


そこでだ、
沖田艦長、古代守の夢を見たと言ってましたね。
きっと話をしたのですよ、守と。
守がそうしたように、死した後の精神の使い道を悟ったのでしょうね。


松本零士による旧作初期のプロットでは
生きていた古代守がハーロックとして終盤に登場する予定だった。
これが、話数短縮でカットされたのか、
他のスタッフの猛反対でオミットされたのかは知るよしもないが

魂が艦に宿るという発想はむしろトチロー。
地球を守るために後事をハーロックに託し
自身の意思と記憶をアルカディア号のコンピューターに移植した
大山トチロー的アプローチだが、

記憶や意思を人工的に移植したというわけではなさそうだ。

yamato2199_26o.jpg
わしのこの命の炎もまもなく消えるだろう・・・
だが、この艦は死なん。
この魂は、若いやつらに託したい。



守兄さんが極私的にコスモリバース起動しちゃったのは
やっぱり「なんだかなー?」だし
沖田艦長の感動の死が単なる「器の死」であって
精神には別の使い道が・・・と考えると
あのシーンでちょっと泣けなくなっちゃうんだが

沖田艦長は、自身の肉体の死と精神の死を経て
これから地球で生を育む世代へ、
ヤマトを引き継いだと言えるのかもしれない。

※これで脳死に至ってなかったとか言ったら怒りますよ。


yamato2199_26p.jpg
2199年12月8日 ヤマト、地球へ帰還。

ちなみにこの日は大東亜戦争の開戦記念日であり、沖田艦長の誕生日。
沖田艦長は誕生日と命日が同じということに。

旧作では、ヤマト帰還は2200年9月6日になっているが、
yamato2199_26q.jpg
どういう意図によって日付が変更されたのかは分からない。
タイトルが「2199」だから、2199年中に戻ってこさせたかったのか?


だとすると、

yamato2199_26r.jpg
この完全新作劇場版は「2199」ではないな。2200かな?

続編は不要だと思っていた僕ですが
「さらば〜」をリメイクして完結にするならOKと思い直しました。

平田とかフラーケンなど、
2や3のキャラクターやエピソードを持ってくるのなら
斉藤を出さない意味が分からないし、
真田さん、徳川機関長、加藤にも死んでもらわないと
僕的には、ヤマトとして話が締まらない。

しかし、そこまで本作でやると別の話になっちゃうので
続編しかも映画というのが、なるほど正解かもしれない。

まぁ、続報でるまで待ちましょうかね。



ところで、
結局、森雪の正体は何だったのか?

yamato2199_26s.jpg yamato2199_26t.jpg
第14話 リンケの精神感応攻撃で雪が見た夢を
ただの夢で済ませていいとは思えないし

雪の居る場所を感知するとか、
ユリーシャと雪に特別な繋がりを示唆するような描写が度々あった。

さようなら、もう一人の私
というセリフからは、雪が自身の分身であるかのようにも受け取れる。


完全新作の劇場版というのが「さらば〜」のリメイクになるのなら
土方からその答えがもらえるのかもしれない。


「永遠に」の要素も加味し、守とスターシャの娘が出てくるなら
イスカンダルについても、もう少し掘り下げられるかもね。

しかし、前回も書きましたが
デスラーの扱いはどうするつもりだろうか・・・



半年に亘ってお送りしてきたヤマト2199のレビューはこれで終了
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

個人的には、あれこれ文句を言いながらも大満足でした。
来年の劇場版は観に行くと思いますが、
レビューをどうするかは未定です。

その前に、
第七章のDVDが出たら気付いたことを書くかもしれませんね。
posted by BIE at 00:21 | Comment(5) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年09月27日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #25 終わりなき戦い 


いたって平和なイスカンダルからの帰路。

yamato2199_25_01.jpg
意外と言うか、やっぱりと言うか、航海の遅れを取り戻すために
帰りもバランの亜空間ゲートを使用するという。

まぁ、残り1年で人類が絶滅するといっても
365日後に全人類が一斉にコロッと死ぬわけではないので
例えば絶滅とされる日の前日に戻っても、人類の大半はすでに死んでいるだろう。
それでは手遅れだ。
帰るのは早いに越したことはないのだから、ゲートが使えるなら使えばよい。

しかし、航海が遅れているとな? はて・・・


第六章のDVDで確認できる範囲では
サレザー恒星系に到着したヤマトをデスラー砲が迎え撃った
22話ラストの次回(23話)予告で、人類滅亡まで210日と言っている。

その直後、ガミラス本星に特攻し、第二バレラスが崩壊して
ヤマトは雪を拾ってイスカンダルへ。この間に何日もかけたとは考えにくい。

すなわち、
ヤマトが地球を旅立って、イスカンダルまでに要した日数は
155〜6日 約5ヶ月だ。

ガミラス←→バランが3ヶ月の距離であることを考えたら
亜空間ゲートを使用する予定がなかった出発当初の日程よりも
大幅に短い期間でイスカンダルへ到達したはずである。


それなのに、たいした邪魔も入らない帰路の航海が遅れているとは
イスカンダルにそれだけ長い期間滞在していた以外に考えられない。
(ちなみに旧作でのイスカンダル滞在は30日間)

どこかで日数の計算間違えてないか?と思わざるを得ないのだが
DVDが出たらもう一度確認するとしようか。


あ、あと太田が

yamato2199_25_02.jpg
「ゲートが使えたら6万光年をひとっ飛びですね」と言ってるが
往路でビーメラからバランまでの亜空間ゲートで短縮できた距離は3万光年。

破壊して使えないマゼラン側のゲートを、間違えて計算に入れているのか、
それとも、ビーメラではない
もっと地球に近い別のゲートまでワープするつもりなのか、

どちらにせよ
まだ使えるかどうかさえ確実でないゲートについて
ずいぶんと脳天気な皮算用をしていることに呆れてしまう。


yamato2199_25_03.jpg
ガミラス本星へ帰還したディッツ提督の一行。

軍の序列でいうなら、
デスラーの次に地位の高かったゼーリックが死亡したため、
軍を束ねるべきは、航宙艦隊総司令のディッツが適任かもしれないが、

そもそもディッツが収監された理由が濡れ衣であったといえ、
また、従うべき永世総統が国家を裏切り、現在、無政府状態とはいえ、
まがりなりにも、ディッツは政府に叛意を示した人物である。

そのディッツを歓迎し、なんとか国家再建を為そうという
政府及び軍部の混乱ぶりが窺える。

反政府軍と旧政府の間ではすでに和平が締結されているのだろう。


yamato2199_25_04.jpg 生きていたデスラー。
yamato2199_25_05.jpg
手に持つグラスがいつものと違うな。

ま、旧作にはこのシャンパングラスのように下部にトゲトゲがついた
yamato2199_25_06.jpg こういうのも登場し、

yamato2199_25_07.jpg
このグラスが「デスラーグラス」として実際に売られていたりするが
この画像、中に入ってるの飲み物じゃなくてガス生命体だからね。

yamato2199_25_08.jpg
旧作24話でヒスがデスラーにぶっかけられた飲み物は
このグラスに入っていたが

僕的にはやっぱりデスラーのグラスといえば
yamato2199_25_09.jpg こっちだなぁ。



yamato2199_25_10.jpg
遭難中のセレステラを救助。

彼女ひとりしか乗っていなかったことや
デスラー亡き今、故郷でもないガミラスに戻る気を失っているところから
自暴自棄になって飛び出してきたか、もしくは
ディッツを仰ぐ新体制に反発し、逃げ出したかどちらかだろう。


同様に(?)
ゲール以下30数隻は、ディッツ提督の召還を無視して離反。

権力におもねるしか、およそ処世術を持たないゲールが
デスラーの裏切りと死亡を(おそらく)聞かされてなお
離反する気骨を持っていたとは意外だったが

物事の本質を見ようとしないゲールにとって
デスラーの生存は、輝ける錦の御旗以外の何ものでもなかっただろう。
よかったね。生き場所(と死に場所)が貰えて。


ヤマトを銀河系側のゲートに入らせるため
システム衛星を起動させているんだが
軍艦何隻もの動力を直列で繋いで無理矢理動かしている姿が滑稽なことと
yamato2199_25_11.jpg この迷彩塗装・・・意味あんのか?


ゲールの艦隊に追い込まれゲートへ突入するヤマトの正面から
突如現れたのは、ディッツの命でゲールを追ってきた次元潜航艦。
当然ヤマトには敵対しない。

yamato2199_25_12.jpg
このガンバスターを思わせる腕組みと
ハーロックのような生身を晒した口上がイカす!

yamato2199_25_13.jpg
やにわにゲートへ飛び込むヤマトだったが、

yamato2199_25_14.jpg
藪が次元潜航艦に乗っていたことは誰も知らない。

しかしヤマトより先にレプタポーダを去ったフラーケンが
いつ藪を拾ったのかはちょっとだけ疑問だな。



次元回廊通過中

yamato2199_25_15.jpg yamato2199_25_16.jpg
デスラー艦に拿捕され、大量のガミロイドの襲撃を受けるヤマト

この光景は、旧劇場版第二作
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」におけるvsデスラー戦だ。
「さらば〜」では、第一作の星の崩壊でガミラス人は生存数が少なく
デスラーとタランしか登場しない。
不足分の戦力をロボット兵で賄ってるとか、そんなだったと思う。

yamato2199_25_17.jpg yamato2199_25_18.jpg yamato2199_25_19.jpg
ダーツの的とチェスの駒のような制御板や
コントロールを失ったロボット兵が
銃を乱射しながら落ちていく描写などが、そのまま引用されている。


yamato2199_25_20.jpg
セレステラを閉じこめた部屋は、どうやら雪の自室。
メルダも入れられた営巣をなぜ使わないのかはさておき、
外から封鎖できる仕組みに違和感を感じる。

あと、旧作23話のような
子供たちにパパとママの青春を語る古代との写真をいつ撮ったのか
また、ヤマト艦内服で土方と写真を撮るヒマなどあったのか
スペースに余裕があるのに、なぜ写真を重なるように貼るのか
など、ツッコミ処がいろいろあるな。


そして、デスラー御自らお出ましに。

yamato2199_25_21.jpg yamato2199_25_22.jpg
旧作26話では、放射能ガスを送り込んで乗り込んできたが
本作におけるガミラス人は地球人と同じ環境で生きられるので
そういった描写はない。
従って、ここでコスモリバースを起動するような展開もない。

※旧作でも13話の捕虜は地球型の大気でも平気だったけどね・・・。


デスラーが生きていたことに感極まったか、
感情の限りを尽くしてデスラーに呼びかけたセレステラ

yamato2199_25_23.jpg
ジレル人は感応波、すなわちテレパシーを使えるらしく、
敵地でいきなり脳に干渉されたデスラーは
脊髄反射的にこれを射撃した。


あんなにあなたを慕っていたのに、どうして・・・
地球もガミラスも、戦う必要なんてなかったのに
お互いに相手を思いやって・・・愛し合うことだってできたのに・・・


戦いは必要だった・・・
星々を従え、この宇宙を救済に導くため・・・
そして、ただひとり・・・私の愛するひとのために・・・



愛のために手を取り合う。
愛のためにすべてなげうってひとりに尽くす。
愛のために全宇宙を統べる。

交わらない感情論。

しかしデスラー本人の口から、
覇業がスターシャのためだったとは聞きたくなかったセレステラは
死を選ぶ。

yamato2199_25_24.jpg 死なせまいとして巻き込まれる雪。


セレステラを失い、自らも傷を負った。
さらに機械化兵が機能を失ったことも知らされ、
どこか心折れた様子でヤマトを後にするデスラー。

yamato2199_25_25.jpg

誤って撃ってしまったときの表情をみる限り
デスラーに対するセレステラの想いは知っていたようだ。
そして、デスラーは強い人間ではなかった。


雪との会話に認めたくない自己矛盾を感じたか、
また、あってはならない「敗北」という汚点、
とにかくヤマトをこの世から消し去りたい衝動に駆られたデスラー

ビーム兵器の使えない次元回廊でデスラー砲を使用する。

yamato2199_25_26.jpg
邪魔をするなタラン、私は戦争をしているのだ。
タランを呼び捨てにしている辺りに余裕のなさが見て取れる。

このセリフ。
旧作では、残存全戦力とガミラス本星の環境特性をフルに活かして
ヤマトを陥れる作戦が順調の折り
一息入れてはどうかと進言するヒスを一喝するセリフだった。

yamato2199_25_27.jpg
私は戦争をしているのだよ。
私の一番楽しい時間をくだらん飲み物で邪魔しないでくれたまえ。


そう。旧作のデスラーは戦争をしていた。
国家の命運と自身のプライドをかけた最終決戦だった。

しかし本作のこのセリフは何とも空しい。
これこそ「たった一人の戦争」だ。


旧作TV版では
反射衛星砲をヒントに、真田が密かに開発していた空間磁力メッキで
yamato2199_25_28.jpg デスラー砲をはね返した。

しかし、本作における波動砲(デスラー砲)は、次元爆縮砲。
ブラックホールで対象を消滅させる兵器のため、
はね返すことはできないはずなのだ。

yamato2199_25_29.jpg
デスラー砲に対し、艦を転進、横腹を見せるヤマト。
まさか・・・w

と思ったら、違った。よかったwww

yamato2199_25_30.jpg
実体弾で砲撃してくるヤマト。
主砲で実体弾を撃てるようになっていたのも
今思えば、このときのためだったのかもしれない。


それに対し「野蛮人め!」と罵るデスラー。

砲弾による攻撃は原始的だと言いたいようだが
次元潜航艦は実体弾の魚雷を使用していたし、
単に周囲の環境に適した戦術というだけだ。もう負け惜しみまで悲しい。

yamato2199_25_31.jpg
混濁する意識の中、それでもスターシャとの約束のため引き鉄を引くも

yamato2199_25_32.jpg
デスラー砲の発射に耐えきれず暴発・崩壊する船体。

ヤマトは無事ゲートを抜け、銀河系外縁へ。

yamato2199_25_33.jpg

凶弾に倒れた雪、悲しみに暮れる古代を乗せ、次回ヤマトはとうとう地球へ。
コスモリバースとはいったい何か、乞うご期待。




しかしなんだ、

ガミラス本星は旧作のように崩壊することなく、
盟主を失い再建の道は確かに困難だが
皮肉にもイスカンダルと手を携え、新たなガミラスに生まれ変わりそうだ。

と、いうことは・・・

もし、デスラーが死んでいなかったとしたら

私欲のために国民を裏切ったデスラーは、もう総統でいられない。
よしんば、続編が作られたとしても、ガミラスの総統:デスラーではないわけだ。


まぁ、まだ最終回を見るまで分からないことも多いのだが、
僕は、はじめから本作に続編はありえないと考えているので

たったひとりへの愛のために道を踏みはずしたデスラーの死と
ガミラスの平和への再出発、そして地球の再生。

これで決着をつけることに大団円を感じている。
たのむから続編は作らないでほしい。ちょっと早いか・・・
posted by BIE at 14:11 | Comment(2) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年09月24日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #24 遙かなる約束の地 


yamato2199_24a.jpg
ヤマトの諸君、艦長沖田だ。
我々はついにイスカンダルへ来た。
見たまえ。今、諸君の目の前にイスカンダルがある。
この機会に、艦長として一言だけ諸君に申し上げたい。

yamato2199_24b.jpg
「ありがとう」以上だ。


この一連のセリフは旧作とまったく同じ。
大事なセリフを丁重に扱ってくれるのは嬉しい限り。


yamato2199_24c.jpg
無事、雪を連れ帰った古代。

長らく離れていた索敵レーダーの席に
雪がパーソナルコードを入力すると
yamato2199_24d.jpg
システムから「オカエリナサイ」のメッセージが。

この、さりげなく
「トップをねらえ!」のパロディが含められた「オカエリナサイ」だが、
このコンソールのシステムやAIがそんな気の利いたことをするはずもなく
百合亜かアナライザーが、ちょっとした歓迎メッセージを仕込んでおり
それをパロディ風に演出してみたということだろう。

パーソナルコードを入れるということは
スーパーやコンビニのPOSレジに店員が名札をピッするのと同じで
勝手な操作を封じ、「以後、森雪が担当します」と表明する意味がある。
すなわち、今からこの任務に就くということだ。

コンソールに就くよりも、艦長への報告や、
着替えてくることの方がどう考えても先なんだが、
まぁ、物語のテンポ的にはこの方がスムーズなのでよしとする。


yamato2199_24e.jpg yamato2199_24f.jpg
イスカンダルの都市
未来的だが閑散としていて文明の匂いをさほど感じなかった旧作とは
装いを大きく変え、洗練された一極型文明都市となった。

yamato2199_24g.jpg
ユリーシャを送り届け、スターシャとの謁見。

ここに新見が同行するのはかなり苦しいが
演出上の都合であることは後でわかる。
艦長代行が真田なので、その秘書的役割と考える他ないだろう。


yamato2199_24h.jpg
波動エネルギーを兵器に転用したことを理由に
コスモリバースの引き渡しにお預けを喰らう一行。
しかし、お預けを喰らう理由はそれだけではなかった。

yamato2199_24i.jpg
その間、原田の発案で、手空きのクルーに海水浴の許可が。

誠意を問われている今、この行動は些か不謹慎な気もするが
8年以上ぶりの海水浴は、地球人にとってこの上ないリゾート。
艦内服よりさらに"乳くらべ"しやすいし、ナイスアイデアだ。

数ヶ月にわたる艦内航行での大きな休息に
地に足をつけたい者も大勢いるのが普通だと思うが
徳川と加藤が釣りをしている桟橋以外の上陸は
許可されていないんだろうか。

ところで、この水着。
ヤマトの任務を考えると、予め支給されていたとは考えられない。
官給品には間違いないんだが・・・急遽作ったにしては
サイズの徹底、所属部署で色が違うなどの芸の細かさに
主計課(かな?)担当課員の執念を感じるw


yamato2199_24j.jpg
艦は海の上が一番だ
これも旧作のセリフの引用だ。
旧作ではガミラス本星に強引に誘い込まれ、
濃硫酸の海に、そうとは知らず浮いているときの古代のセリフ。

yamato2199_24k.jpg
敵地において危機感ゼロの、この艦長代理のせいで第三艦橋が・・・


yamato2199_24l.jpg
過ぎ去りし日のデスラーとスターシャ

きみの使命を私が果たそう。
約束するよ。きみの願いはこの私が叶えてみせる。
そして全ての星に平和を・・・。


デスラーの行動原理が集約されたこのセリフ。
彼のメンタリティについては次回語ることにする。




旧作25話における、
「波動エンジンではなく、なぜコスモクリーナーを
 持ってきてくれなかったのか」
へのスターシャの回答

yamato2199_24m.jpg
地球を救うのは、結局はあなた方です。
はるばるとイスカンダルまでやって来させ、
あなた方の勇気と力を試したりしてすみませんでした。
でも、明日の幸せというものは自分の力でしか獲得できないものですからね。


わかったような、わからないような話だ。

本作では、これまで
地球人類が、救済に値するか資質を試されていると推察されていた。
それは半分正解だった。


コスモリバースには、
星の物質と生命の進化の記憶を宿した「エレメント」が必要。
そのためにイスカンダルへ来させる必要があった。
そしてヤマトそのものを造りかえ、コスモリバースとする。
これが
ここまで来なければならなかった大きな理由のひとつ。
残り半分は、やはり試されていたのだろう。


かつて波動エネルギーを利用した兵器で大マゼランを席捲したイスカンダル。

yamato2199_24n.jpg
私たちのような愚行を繰り返さないと約束してください。

ん〜・・・なんか腑に落ちない。
それって、手を差し伸べる前に考えるか、
技術供与する際に条件付けるべきことじゃないのか?

救済する。→イスカンダルまで来て。→そのための波動エンジン供与。
まさか兵器に転用するとは思わなかったwww

地球の科学力を馬鹿にしていたとしか思えない。


どうやら、あまねく知的生命の救済というのも、
かつて弱者を蹂躙してきた
征服者としての贖罪の意識がそうさせているように思え

無償の愛:アガペーなどでは決して無く
自己満足の延長というなんとも切ない、残念な印象になってしまった。


yamato2199_24o.jpg
イスカンダルに墜落したガミラスの捕虜護送船から救われ
しかし、すでに死亡していた古代守。

どうやらコスモリバースをヤマトに搭載するために
守の残した魂とか意志っぽいものが必要らしい。

yamato2199_24p.jpg
スターシャがコスモリバース引き渡しを躊躇う
メインの理由はこっちだった。


yamato2199_24q.jpg yamato2199_24r.jpg
帽子だけをタラップに残し、スターシャを追った守の
幸せそうな姿は見られなかったが

yamato2199_24s.jpg
スターシャのお腹には守のエレメントwが残されたようだ。

続編への布石・・・
ではなく、これがあるから
守の魂を地球へ帰すことに踏み切れたと考えるべきかもしれないが


・・・え〜・・・?


旧作では、滅びゆく星にひとり残るスターシャとの愛をとり
イスカンダルに残ることを選んだ守。
その後スターシャとの愛を育み、娘サーシャが誕生するのだが、

本作のこの演出だと、守とスターシャはすでに睦み合っていたことになる。

ヤマトの到着まで命が保たない程の身体で何やっとんねん

イスカンダルに人間はふたりしかいなかった。
若い男女がふたりきりで日々を過ごし
それが献身的な看護であったら愛情が芽生えるのも無理はないが

救済するべく試練を与えている星の人間に
個人的な感情を抱くような行為は軽率だろうよ、スターシャ。

僕はあんたの救世主としての資質を疑うよ。


ともあれ、
波動砲を封印してコスモリバースに改修を終え、
地球への帰途につくヤマト。

yamato2199_24t.jpg

残りあと2話。
帰路に旧作より1話分余計に用意した理由が何なのか
楽しみにしたい。

posted by BIE at 18:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年09月17日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #23 たった一人の戦争 


yamato2199_23a.jpg
第二バレラスから放たれた光弾は、
ヤマトをかすめ、第五惑星エピドラを崩壊させた。
この威力は波動砲。

ちょっとした思いつきで波動エネルギーを武器に応用した
とデスラーは言うがこれには嘘がある。

タラン兄が兵器開発局で試作中と言っていたものに違いないし
その開発がデスラーの指示によって進められていたのも間違いないだろう。

しかし、デスラーは波動エネルギーを武器に転用することの
あらゆる意味を理解しているはずである。

その圧倒的破壊力、それゆえに行使するものに必要な覚悟や資質、
それを用いて版図を拡大する意味。目的と手段の矛盾。
デスラーはすべて分かった上でこれを行っている。

決して思いつきなどではない。


yamato2199_23b.jpg
抗議抗議・・・君がここを訪れるときはいつも抗議ばかりだ・・・

スターシャのホットラインによる抗議と、
それに対し自らの正当性を訴えるデスラーの構図は旧作23話と同じだが
その意味は全く違う。

旧作では、滅び行く星と運命を共にするイスカンダルに対し
生き抜く確固たる意思の現れが、覇業であるという。

なんというエゴイズムか。
共栄圏を築き平定することが、恒久的平和につながるという
本作での題目とは真逆の思考だ。


君のためにやっているのだ という言葉の真意は次回明らかになる。




yamato2199_23c.jpg
本艦はこのまま内惑星系に突入する。
敵の懐深く入らぬ限り、活路は見出せない。


敵精鋭の旗艦艦隊が数ヶ月の彼方にいるとはいえ
本土での決戦である
イスカンダルへの道を邪魔できなくなるまで残存全兵力と戦うとなれば
一般人への被害も避けられない。

沖田艦長お得意の「死中に活」戦法だが
積極的にガミラスに突入して何をしようというのか。


その答えは

yamato2199_23d.jpg
デスラー総統府への強襲揚陸(?)のうえ、白兵戦・・・

多勢に無勢なヤマトの戦いは、いつもこんなもんだが

徹底抗戦して、ガミラス本土を焦土にするつもりもないし
出来る限り犠牲は少なくするとなれば、
軍部を掌握するか、デスラーを拘束するしかない。

とはいえ強引すぎるし、白兵戦で勝ち目があるのか甚だ疑問だ。
こんなところに静止しちゃったら狙い撃たれてお終いだよ。


それにしても、波動防壁を艦首に集中すれば

yamato2199_23e.jpg
敵艦に体当たりしても、建造物に突っ込んでも擦り傷だけとは
「波動防壁」万能すぎる!
マクロスのダイダロスアタックを思い出しました・・・


yamato2199_23f.jpg
総統府から離脱するデスラー艦デウスーラ。

ちなみに、フラーケンと同じ引用元である「超新星フラッシュマン」
敵組織の首領ラー・デウスが改造された形態が"ザ・デウスーラ"
単にデスラーの変形だと思うが
ブッちゃんの何らかの意識は働いていると思う。



デウスーラは強制的に第二バレラスのコントロールを掌握。

yamato2199_23g.jpg
633工区を切り離し、王都へと落下させる。
どうみてもコロニー落としだねぇ・・・
構図も逆シャアに似てるような・・・


これは総統が国家を裏切った軍事テロだ。


各首脳がうろたえ途方に暮れる中
いち早く自らの役割を思い出し
リーダーシップを発揮したのはヒス副総統。

yamato2199_23h.jpg
緊急事態宣言と各所に退避命令を出した後に
ようやくデスラーの無法に怒りを露わにする。

「お飾りの副総統」と言われ、
これまでは、ただのイエスマンの太鼓持ちにしか見えなかったヒスだが
デスラーに間抜けな提案をするような描写は本作にはない。

本作において、彼は軍人ではなく文官。

描写こそされなかったが、
これまでにも腹に据えかねるデスラーの傍若無人ぶりを
政治面でサポート・フォローしてきたに違いない。

今までは周囲が事後にでも処理できたが
常識と理解の範疇を越えたあり得ない行いに

yamato2199_23i.jpg
とうとう堪忍袋の緒が切れた。
ヒスなりに指導者とはかくあるべきという理想を描いていた証だ。

旧作と違い、本作でヒスは生き残るが
彼がデスラーの下に就くことはもう二度とないだろう。



これは通過儀礼。
ヤマトともにバレラスは消滅する。
ガミラスはその尊い犠牲をもって古き衣を脱ぎ捨てる。


yamato2199_23j.jpg
これまでのクレバーな面持ちと異なり
ある意味、旧作のデスラーのような影を落とした表情に。

なにやら自分だけ納得の理想絵図を思い描いているようだ。



yamato2199_23k.jpg
第二バレラスのデスラー砲を暴走させる雪
本作の雪は本当に行動的だ。

旧作では
いくつもの部署を兼任する有能ぶりとはいえ
70年代日本女性の受け身の美徳を持っていた雪は
最後に古代を助けるために責を越えた命がけの行動をする。

そこに直向きな愛を感じられたものだが
ここまで行動的だと、ラストがどうなるのか少し不安だ。


yamato2199_23l.jpg yamato2199_23m.jpg
波動エネルギーを兵器に転用した波動砲が、今ガミラス王都を救う

yamato2199_23n.jpg
ヤマトが・・・やってくれた・・・
で、われらがヒルデたんを救ったのはヒス副総統。
今回、ヒス確率変動中ですね。



yamato2199_23o.jpg
第二バレラスの波動コアは、
名前も知らぬ地球人への愛と尊敬に殉じたオシェットの手によって暴走。
デスラー艦デウスーラもその爆発に巻き込まれた・・・(?

かくして、デスラーは死に、
ヤマトの手によって救われたガミラスとの恩讐は霧散した。

yamato2199_23p.jpg 雪は生還し、

yamato2199_23q.jpg
次回、ヤマトはいよいよ約束の地へ降り立つ
スターシャの答えは如何に。



さて、
突如血迷ったとしか思えない行動に出たデスラー。
本作ではこの人の腹の内がまったく読めないので困る。

旧作のように星の寿命が近いわけでもなく
そもそも大統合せねばならない意図がよく分からない。

イスカンダルは全国民の崇拝の対象なので
国民は喜ぶだろう。
崇拝の対象とひとつになることで
ガミラス自体の自らの存在価値も向上するだろう。

しかし、
大統合は帝星の価値や国民を思って企画されたものではなさそうだ。


「この星にしがみついて何になる」
19話で近海からガミラス本星を眺めるデスラーの言葉だ。

これ以降も共栄圏を拡張するうえで、
現在のガミラス本星という小さな枠に捕らわれていてはだめと
受け取ることも出来るが、

つまりは、
想い人スターシャとの未来のために歩んできた誤った道のりと、
その過程でできた新たな守るべき(余計な)しがらみ
その狭間での葛藤だったのか。


しかし、
前回捻り殺したカナリアはスターシャから貰ったものだ。

すべてなげうって、スターシャを迎えに行くための儀式ではなく
紳士的に、合理的にスターシャとひとつになることをあきらめ
修羅の道を進むことを決意(もしくは衝動的にそっちへ気が触れたか。
とにかく
力ずくで大統合をなし得る、やぶれかぶれの行動としか思えない。

たかがヤマトひとつのことが、
それを看過することは、
スターシャの原理に倣うと自分のこれまでの行動を否定することになるからだ。


旧作の例(TV版)でいくと、まだ死んでいないはずのデスラー。
最終回までにもう少し分かりやすい形で、彼の真意を見ることはできるのか。


ところで、今回のサブタイトル「たった一人の戦争」は
「我が闘争」にでも引っ掛けているつもりなんだろうか。
posted by BIE at 18:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年09月13日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #22 向かうべき星 


物語はいよいよ終盤へ

ここから先はおそらく旧作とは大きく異なる展開に
なるものと推測する。

なぜなら、
本土救済の一縷の望み
イスカンダルへ旅立つという主題はかわらずとも

旧作のヤマトが、太平洋戦争終盤をあわせ鏡に、
仮想「鬼畜米英」である敵国ガミラス打倒に熱く燃える
男の艦だったこととは異なり、

イスカンダルの救済原理の違いと、ユリーシャという監視者の存在、
また、戦後70年近くが過ぎた21世紀日本の視聴者の価値基準を鑑み
本作のヤマトは
仇敵を積極的に打倒することを佳しとしていないからである。

旧作では、軍部首脳にデスラー以外の幹部が
ほぼ登場しなかった(登場しても機能しなかった)が
本作におけるガミラスは政府、軍部ともに組織性が明らかとされており
唯一悪のデスラーを倒せば済むという単純な話ではない。

さらに、国家としてのガミラスには
善良(たぶん)なる一般国民も多数おり
星としての寿命が近いからといって、
星そのものを壊滅させてしまうような攻撃が許されるはずもない。
(本作ではガミラスの寿命云々は問われていない)

よって、ここから最終話までは
比較はぐっと少なくなり、
僕が気付いたこと、感心したこと、残念に思ったことなどを
淡々と述べていくことにお付き合い願いたい。




yamato2199_22a.jpg
ガミラス現政権に反旗を翻したディッツ提督率いる勢力と
共闘の関係は築けなかった。

恩讐を越えて手を携えることはできなかったと沖田は言っているが
地球の命運を一身に背負っているヤマトと
政権を打倒してまで守護するものがある彼らにとって
今もっとも大事な事象と互いの恩讐は、まったく別の問題であり、
単純に「敵の敵は味方」とはならない。
一朝一夕で手に手を取ることが出来ないのは当然だ。

連絡将校としてメルダを残したことは
ユリーシャを保護することが第一義であることは明らかで
ディッツの信頼に足る手駒が少ないことも物語っているのかもしれない。
無論、メルダ本人の希望もあったのだろう。

yamato2199_22b.jpg
その辺の事情を、「航海日誌」という体裁で
掻い摘んで分かりやすく説明してくれた沖田艦長。

旧作ではこの時点ですでに床に伏せったままになっており
そのために古代が艦長代理を任命されるのだが
本作では、組織的にも古代の能力的にもそれはちょっと厳しいのか
沖田艦長は体調を騙し騙し、艦長席に座り続けている。



yamato2199_22c.jpg
復讐心からガミラスを叩きたいとは、もう思っていない。

これだ。

ヤマトの任務はイスカンダルへ向かうこと…
ガミラスへ行き、我々と戦うことではないはずだ。


旧作でも、意思決定の流れと、艦長代理:古代の葛藤はそこだったが
執拗にそれを許さないガミラスを葬らない限り
イスカンダルへの道はないという
沖田の判断のもと、ガミラスの駆逐を決意していた。

冒頭にも述べたように、制作時の世界情勢や国民感情、
制作者がアニメ作品に込めたいメッセージなどは、
40年前とは大きく様変わりしており、
あくまでも目的は「地球を救うためにイスカンダルへ向かうこと」
がより強調されている。

山本や島の反感情や、新見をはじめとする違う意見との和合、
また伊東など相容れなかった者の顛末など
反ガミラスに燃え上がる闘志のような単純な感情は
いくつもの細かいエピソードによって、
徐々にフェードアウトさせられてきたことが伺える。


ガミラスとイスカンダルが同じ場所にあると知っていたら
来たかしら?来なかったかしら?

思えばそこから地球人類の試練は始まっていた。

今や地球を滅ぼそうとしている敵国への復讐心も薄れ
敵国人同士が仲良く(?)会話するこの現状に、
yamato2199_22d.jpg ユリーシャは満足そうだ。



yamato2199_22e.jpg
父シュルツの殉職特進を経て、名誉ガミラス臣民の地位を得たヒルデ。

そのために特別な徴用があったのか
非純血ガミラス人であるため、セレステラの目に留まったのか
この場に仕えていることに、若干の疑問を感じるが
ファンが多いらしいので、単にそのための再登場かもしれない。

思えば本作でのシュルツは、ただの冒頭のやられ役ではなく、
二等臣民のしくみを視聴者に理解させる重要な役どころであり
かつてはドメルにも信頼されていたという設定が追加された辺りなど
実に恵まれたキャラだと思う。



yamato2199_22f.jpg
幼い頃に不当に収容所へ入れられていたセレステラを
若き日のデスラーが御手自ら救い出した。
そのため、セレステラはデスラーに心酔しているのだが

僕には、魔女の血を引くジレル人の数少ない生き残りだから
手駒にしたかっただけにしか思えないんだが。

ただ、その若き日のデスラーの眼差しは
その頃から眠そうな半開き眼だったが、やさしさが垣間見え
現在のような気怠さを感じる冷たい視線ではなかったことから、

総統の座に就いて、今では失ってしまった感情が
あるような気もしないではない。


yamato2199_22g.jpg
この悲しみを癒し、未来を示してくれるものは希望

ドメルの追悼式典で
悲しみに暮れる国民感情に便乗し
ドサクサに紛れて大統合を推し薦める

yamato2199_22h.jpg
その民意の誘導にユリーシャを利用するデスラー。

ちなみに、
yamato2199_22i.jpg
その様子をイスカンダルで見ているスターシャの部屋が
どうにも違和感があると思ったら

yamato2199_22j.jpg yamato2199_22k.jpg
旧作のままだった・・・www


yamato2199_22l.jpg
ついに大マゼランのサレザー恒星系に到達。
第5惑星エピドラの凪いだ海を、
第一種戦闘配備のまま進むヤマトに突如迫る一陣の光弾

yamato2199_22m.jpg
これがデスラーの奥の手なのか!?
次回、急転直下! 何が!? 誰が!? w



余談ですが:

あまねく星々、その知的生命体の救済・・・
言葉は立派だが、自分では動かず他人を試すだけ

そう。
この上から目線での投げっぱなしの博愛精神には僕も違和感を感じている。

救済するテクノロジーは持っているが
旧作と同じくそれを運搬・運用する人員がもうすでに居ないのだろうか。
しかし、イスカンダルは何百年も前から
同じ様な救済を行ってきたようだし、
救済したにもかかわらず滅んでしまったビーメラ4のような星もある。

あまねく星々には、さまざまな要因で
絶滅の危機に瀕している知的生命がいることだろう。
そのすべてを救えるというのか、スターシャ?

あまねく星々と言いながら
ひょっとしてイスカンダルが救いの手を差し伸べていたのは
兄弟星ガミラスが侵略した星だけではないのか。

わからない・・・スターシャの真意がわからない・・・

posted by BIE at 01:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年09月05日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #21 第十七収容所惑星 


オリジナルエピソード
なにか原点となるような古典SF作品があるのかどうかも知らない。
今回は比較するものがないので、
ちょっと考察まじりのツッコミになってます。


ユリーシャと間違われ、ガミラスに囚われた雪。

言葉が話せないのをどう誤魔化すのかと思ったら
ガミラス語とイスカンダル語は違うのだそうな・・・
なんと都合のいい・・・

yamato2199_21a.jpg この翻訳機、
あらかじめ対象言語のデータやアルゴリズムを登録設定しなくても
いきなり未知の言語をぶっつけで翻訳できるというのか?

言語を訳すのではなく脳波や意識を伝える装置だろうか?

・・・万能すぎるやろ。

でなければ、8年前のファーストコンタクトの段階で
ガミラスと地球には言語解析を出来るだけの接触が
すでにあったということか。
国連軍は何か隠してるな・・・こっちの方が面白いかも。

雪が持つスターシャのメッセージは何語で話されているんだ・・・?



第十七収容所惑星レプタポーダ

少なくとも17か所以上ある収容所惑星
ここにドメルの妻エリーサもディッツも偶然w捕らえられていた。

ドメルは釈放されたのに、
同様の嫌疑で留置されたディッツ提督がいまだに虜囚の身なのは
おそらくドメルの場合は、
ドメル以外にできない任務があったためで、異例の恩赦に近い。
だからこそ誰も謝罪しなかった。

たとえ濡れ衣だったからといっても、たとえ提督だとしても、
その事件を精査し直し、一度下った裁定を覆し釈放するなど、
本来あり得ないのだろう。

ガミラスは民主国家ではないのだ。

これ幸いとする勢力もあるだろうし、
そもそもそいつらの謀事で濡れ衣を着せられたのだろうしな。



yamato2199_21b.jpg
ここのゲス署長が人間狩りに興じているが
大飯喰らいの野蛮人と罵られ、逃げる囚人はガトランティス人。

yamato2199_21c.jpg
「大帝万歳!」と叫んだ言葉は「×××× ズォーダー!」と言ってるね。

ドメル登場時のガトランティス艦隊チラ見せはなかなかいい演出だったが
これは蛇足感が甚だしい。

こんな仕打ちを受けたガトランティス人が、ガミラスを許すはずはなく

これでは後に
凋落したデスラーを国賓待遇で受け入れるズォーダー大帝と
それが納得いかないサーベラーなどの人間関係や設定を
無駄に掘り下げてしまうことになる。

続編を作る気がないのなら、やってはいけない追加演出だ。

ま、作るんならいいけどね。


yamato2199_21d.jpg
人種差別…権威と言葉の暴力を見かねた雪
イスカンダル皇女の立場を利用して、ザルツ人オシェットを助ける。

周囲の状況がどれ程理解できているのか
味方が誰ひとりいない状況で、
自分の身の安全と、言動の自由を確保する上で
ユリーシャの名を騙るのが最善と、瞬時に判断したらしい。

本作の雪は実にキモが据わっている。
ビーメラ人に捕まって「もう死ぬんだわ」と泣き言を言いながら
アナライザーに罵詈雑言を吐き散らかした旧作の雪は面影すらない。

雪の覚悟と機転はちょっと出来すぎだが、物語も終盤
大きく回り道していられないので、
多少強引なストーリー運びは仕方ないだろう。



その頃
ドメル艦隊との熾烈な戦いに辛くも勝利したヤマトは
心身ともに深く傷ついていた。

艦体の補修には大量の資源が必要で、
その補充に適う惑星は近傍にひとつだけ。
それが偶然レプタポーダ・・・

ガミラスは囚人に資源の採掘でもさせてるんだろうか
あれだけ機械化兵が充実しているのなら
囚人に採掘させるより、それに特化した機械にやらせる方が
いくぶんか効率がいいと思うが。


yamato2199_21e.jpg
勝手に乗り込んできたユリーシャと
ドメル艦隊戦のドタバタで営巣から抜け出し
シーガルに隠れていた伊東、藪を乗せてレプタポーダへ。

ユリーシャが雪の存在に気付いたのは
スターシャのメッセージデバイスに感応したっぽい。
あんな記録映像にそんな効果があるのか、
デバイスそのものに仕掛けがあるのか・・・説明ないだろうなぁ


そして同時刻
ガミラス本国の監察官を名乗って現れたメルダが
父ディッツを寄主にクーデター蜂起。

yamato2199_21f.jpg
第十七収容所を占拠した。



ディッツには反政府の思想があったのか?
それは、否である。

「国は人民ありき」と考えていたであろうディッツが
ガミラスの崇高なる優秀単一種族至上主義を進める勢力にとって
邪魔者だったことは間違いない。

しかしディッツは個人の思想を振りかざす前に
何代も続く誇り高きガミラス軍人であり
国家や総統への忠節なくして自己の存在もまたあり得ない。

政府が極端に右傾化しているとはいえ
ディッツが自ら反旗を翻すことは性格上考えにくい。

事実、本人は「こんな老いぼれに今さら何を望む」と
自身の存在意義を失っていた。虚無を感じるよりなかった。

反政府活動はおそらくディッツの本意ではないはずだ
しかし、手酷い裏切りに遭った今
「あなた以外に政府を正しく導き総統を救える人はいない」
とかなんとか、説得されたのかもしれない。

ディッツは、その人望ゆえに神輿に担がれたのだ。

ヤマトが本星に迫りつつあるのも
政府及び軍部打倒を目論む彼らにとっては都合がいいのだろう。
そこで父親を理不尽に更迭されたメルダに白羽の矢が・・・


そう、わからないのはメルダだ。

つい先日まで青い肌に誇りを持っていたメルダが
エリーサが連行されるのを悲しい目で見送り
人民を解放するクーデターとは・・・

メルダに一体なにがあって心変わりしたのか。
ディッツが帝星政府と軍部に求めるものは何か。

昔のガミラス、今のガミラス
デスラーが総統位を叔父から引き継いだことによる変化が
ガミラスの増長・腐敗を招いたのか。

そしてそれをデスラーはどう受け止めるのか・・・

ってか、そもそもそんな話になるのか・・・?

だって、そういうバックストーリーでもなけりゃ
今回のエピソード要らないじゃん・・・。





えーと・・・まぁとにかく

フラーケンの次元潜水艇は、
ユリーシャの身柄を最優先のため
自軍の収容所で暴動が起きていることもかまわず逃走。

ってかユリーシャ(雪)を迎えに来るはずだった艦は
まだ来ていないのね。あんな汚い収容所に
イスカンダル皇族の衣装がすでに届いていたのにおかしいな。


そして、誰もが知ってる今さら情報ゲット〜!

yamato2199_21g.jpg この星は双子星

伊東と藪については・・・まぁいいか




余談ですが:

前回の海戦で雄々しく散ったヤマト乗組員たちは、
旧作22話ラストと同じように、宇宙葬で弔われた。

yamato2199_21h.jpg
その中には、雪を拉致した敵方442特務隊の紅一点、ベリス・ライチェもいた。

善悪二元論で人の魂は語れない。
散り際のドメルの言にもあるように、
自分の信じるもの、守るべきもの、
志を同じくして散った者たちの思いを無にしないために
貫き通した意志が、彼らにもある。

彼らの崇高な魂も等しく弔われるべきだ。

・・・と、平田は言っているようだし
だからこそ多数のカプセルの中に
分け隔てなく混ざっているのだろう。


ここで余計なことに気が付いた僕。
ライチェの死体が随分キレイだな・・・と。

前回、ヤマトに潜入した442特務隊から生還したのはオシェットひとり。
他は、古代率いる保安部との銃撃戦で戦死した。
その際、隊長のベルガーは
yamato2199_21i.jpg
ドイツのM24型をモデルとしたに違いない柄付手榴弾を使い
隣ですでに息絶えていたメックとともに爆散したと思われる。

手榴弾を抱きかかえるようにしたのは、爆発力を調整するためで
たしか人体を壁にすると爆発の衝撃を相当軽減できるという
実際の検証結果が合ったような気がする。

爆発力が強すぎればハッチそのものを破壊する可能性もあり
そうなると、逃がしたオシェットを巻き込む可能性と
ヤマトクルーに後を追いやすくさせてしまうため、
無重力の艦内通路により強い爆風を起こすことで
攪乱と時間稼ぎを図ったのだと思う。

その直前に篠原の銃弾に倒れたライチェの死体は通路を浮いていたため
吹き飛ばされるだけで済み、五体無事だったのだろう。


いや、しかしここで僕が言いたいのはそういうことじゃないんだ。


ヤマトクルーだって正装させたり死に化粧を整えたり
綺麗にしてやることができない者もいただろう。
いくら等しく弔うといっても、
この非常時に、敵兵をわざわざ着替えさせてることが気に掛かる。

第10・11話でヤマトに乗ったメルダ以外に
第14話の精神攻撃による接触もあったといえ、
敵がなぜヤマトのハッチの場所を知っていたのか、
なぜ艦内服を細かく再現出来たのか、
艦内の情報をどこまで掴まれていたのかは気になる問題だろう。

また、肌が青くないザルツ人はガミラス人とどう違うのか、
敵方の情報を得る上でもこの上ないサンプルだったはずだ。

ま、要するに
このライチェの死体はいろいろ弄くり回されたんじゃないかな…と

服は脱がされ、生きていれば相当な屈辱であろう数々の生体検査をされ、
下手をすれば脳に直接装置を繋がれた可能性だってあるな。

で、もうこれ以上得るものがないとなったら
真田さんあたりが
「君、手厚く葬ってやってくれ」とか平田に言ったんだろう。

yamato2199_21j.jpg
前回ノーブラっぽかったライチェが
ヤマト官給品のタンクトップを着ているのは
そんな裏話があるに違いない・・・

なんて、ゲスパーするのは非常に楽しいです。
posted by BIE at 01:29 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年08月27日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #20 七色の陽のもとに 


旧作における22話に相当。

実は旧作22話にはOPがない。
旧作全26話中、最大のヤマ場と言ってもいい戦いだけに
わずか1分の尺を惜しんだか
それとも
これからはじまる緊迫した戦いの導入に、主題歌は不要だったのか

宇宙空間を進むヤマトをバックにタイトルだけが現れ
yamato2199_20a.jpg いきなり本編がはじまる。
(ただし、カットされた主題歌がED部分で流れるという
 ED曲よりは主題歌が重要という大人の事情が働いたような痕跡もある


とにかく異例のスタイルである。


yamato2199_20b.jpg yamato2199_20c.jpg
有視界での空中戦

七色星団の在り方が大きくアレンジされているため
場面場面でキー色が変わる幻想的なステージになっているのは
前回も言った通りだが

本作では、真っ暗な宇宙空間の戦いではなく
艦と飛行機による戦闘であることをより強調した絵面にすることで
絵空事ではない、実際の戦争の延長として
視聴者が捉えやすくするための演出なのであろう。

迫る魚雷、沈む空母など、洋上の空戦を模した表現が胸熱である。

ひょっとすると、なにかモデルになった実際の空戦もしくは海戦があり
それをより再現性高く表現するためのアレンジなのかもしれないが
そこは詳しくないので、僕にはわからない。



ドメルの作戦の大まかな流れは旧作と同じだ。

まず、戦闘機隊がヤマトの艦載機隊をおびき出す。

yamato2199_20d.jpg
そして、第二次攻撃の爆撃機隊を、手薄になったヤマトの直上に転送し強襲
砲座・カタパルト・レーダーを集中的に爆撃

yamato2199_20e.jpg
続いて重爆撃機による削岩弾(ドリルミサイル)で波動砲を封じる。

yamato2199_20f.jpg
特務隊のミッションクリアの報を経て、更に雷撃機で追い打ち。

yamato2199_20g.jpg
ヤマトは側面から魚雷を撃たれ放題だったが
戻ってきたファルコン隊と、雪を攫われ正気じゃない古代に迫られ
第三次攻撃の雷撃機隊はジリ貧

ドメルは最後の直接対決を決意する。




旧作との大きな違いは以下の通り

yamato2199_20h.jpg
ファルコン隊が不在の第二波のときに、待機していた山本が発進。
わずか一機とはいえ、相手は機体の大きな爆撃機であるからして
機動力が違ったか
ヤマトをもちこたえさせる充分な戦力となった。

yamato2199_20i.jpg
旧作では、血の気の多い古代自らが率いるブラックタイガー隊は
第一波に、第二波に、といちいち振り回される無能ぶりだったが

ここでは敵第一波の戦闘機隊も踏ん張り、
加藤たちを容易にヤマトの元へは帰してくれない。
ひとつひとつの攻防に緊迫感がある。

yamato2199_20j.jpg
そしてこの時点で第三艦橋が被弾して、コンバーターを損傷。
波動防壁を展開できなくなる。

そもそも、ヤマトの防衛の要である波動防壁の発生装置が
こんな無防備な艦底の露出しまくりな部所に設置してあること自体
ありえないんだが、その危機感がドラマ演出には必要なのだろう。


レーダーを奪われ、第二波が引き上げてひと息ついたこのタイミング

yamato2199_20k.jpg
護衛:山本の死角から、くだんの第442特務小隊の出番。
ヤマトに潜入してユリーシャを拉致・・・のはずが・・・

ユリーシャは隔離されたポッドの中で眠っているし
雪は本来なら艦橋にいるはずなので

yamato2199_20l.jpg
あっさり目標を発見できた彼らは運がいい。(間違ってるけど

ってか、雪がこの非常時に廊下をうろうろしていた理由が
全く語られていないのが大いに不満だ。


yamato2199_20m.jpg yamato2199_20n.jpg
敵の襲来に手が足りず、拘束中の新見に協力させる

これは誰がどう見てもエヴァンゲリオンへのオマージュだが
ここまで雰囲気を踏襲させる意味があったのだろうか。

手の遅い庵野秀明にOP絵コンテを切らせる上で
何か密約でもあったのかと勘ぐってしまうな。

あと、急場凌ぎの兵器だから容易に中に入れたってのは相当苦しい。

ここまで周到に計画しておきながら
新見とアナライザーが入っている場所をコーキングするだけでいいのに
それをしないのは
ヤマト側に解除させるための、制作陣の都合でしかない。
もう少し説得力がほしかった。


yamato2199_20e.jpg
旧作にはなかった、削岩弾の後部の推進剤噴射。

これはおそらく、削岩弾を飛ばすための推進剤でも
ドリルを回すための推進剤でもない。
ドリルの反作用で削岩弾本体が回ってしまわないためのものだ。
細かいけど、こういう描写は好き。


逆回転させた削岩弾を、"大砲屋"南部が撃ち抜いて
戦闘空母を沈めたことを皮切りに、次々に沈む空母

yamato2199_20o.jpg と、ドメル艦隊は総崩れ。

旧作は逆回転したドリルミサイルが勝手に戦闘空母にぶつかって

yamato2199_20p.jpg yamato2199_20q.jpg yamato2199_20r.jpg
その余波で艦隊が全滅しちゃって、ゲールもびっくりな展開だったので
それと比べれば、だいぶまともな表現になっていますが、
やっぱりちょっと形勢逆転しすぎw


イオン乱流に捕まるルートへ誘い込まれたことに敗北を悟り

yamato2199_20s.jpg ヤマトに取りつき自爆。

旧作では傍らにゲールが居たので
ドメル隊決して一枚岩ではなかったのだが

yamato2199_20t.jpg
ドメルが特攻を決意しても揺るがぬ結束・信頼感
ガミラス軍人の男の生き様が、ドメルひとりのものではない表現に。


その自爆を受けて、波動防壁など持っていない旧作のヤマトは

yamato2199_20u.jpg yamato2199_20v.jpg
これもう修復不可能なんじゃねェの?
ってくらい、こっぴどく破損するんだが

本作では、波動防壁がギリギリ作動したため、わりと無事。


そして

潜入したガミラス兵に撃たれた星名を見たショックで

yamato2199_20w.jpg
深層意識下に追いやられていた百合亜の精神が覚醒し、
身体を追い出されたユリーシャの精神は自らの身体に戻り、完全覚醒。

yamato2199_20x.jpg

大きな艦隊戦を経て、多数の死者を出し
ここから先の案内をユリーシャはどう判断するのだろうか。

そして、雪の運命や如何に。



余談だが:

青い肌に誇りを持ち、自分たちこそ最も優れた種族であると
信じて疑わないからこそ、
全宇宙に冠たる大ガミラスと謳い侵略の覇業を広げる彼らが

下等種族と蔑むザルツ人と似た色の肌を持つイスカンダル人を
神格化していることに違和感を覚える。

制作側の仕掛けとしては
雪と間違えさせるため、ふたりはそっくりでなくてはならないのだが

例えばイスカンダル人は、白く透き通るような肌であるとか
ガミラス人が脊髄反射で畏怖と尊敬を抱くような外見には
できなかったものだろうか。

旧作のスターシャはもっとミステリアスだったものだが・・・


posted by BIE at 22:08 | Comment(3) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年08月20日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #19 彼らは来た


一週遅れでごめんなさい
旧作21話に相当する。 

yamato2199_19a.jpg
この星にしがみついて何になる・・・

デスラーのこのセリフの真意はまだわからないが
旧作のように星の寿命が近いことを嘆く言葉ではないようだ。

本編で語られていないため、いつどのような形で描写されるのか
ずっと期待して待っているのだが、
本作のデスラーは
『ガミラス帝国の礎を築いた叔父、エーリク・ヴァム・デスラー大公の
 後を継いで、帝国を武力統一して総統に就任。(wikipedia 注

と設定されており、
どうやら自らの信念一つで覇業を進めているのではない様子。
何某かの葛藤のようなものが感じられる。

それがガミラス帝星の行く末のことなのか
はたまた、さまざまな呪縛から解き放たれたい個人の言葉なのか
終盤のガミラス側の大きな動きに期待したい。


yamato2199_19b.jpg
総統暗殺の嫌疑をかけられ囚われていたドメル


旧作21話では、地球攻略の重要な補給基点であるバラン星基地を
作戦のために自ら壊滅させた責任を問われ、死刑を求刑されたドメル。

しかし、そこにデスラーの恩赦があり
武人としての誇りをかけて再びヤマト打倒を掲げるのだが

本作での罪はまったくの濡れ衣であり
デスラーから慰めの言葉をもらったものの
断罪したギムレーやヒスから一言あっても良さそうなものだが・・・
誰も謝罪しないな・・・。

妻のことはさておき、ドメル本人には雪ぐべき汚名もないが
本星の危機にドメルの忠誠心が黙っていない。
なにより倒せる敵を仕留め損なった屈辱もあるのだろう。


バランはゲシュタムの門で構成される超航法ネットワークの中枢。
yamato2199_19c.jpg 中枢過ぎる・・・w

そこに置き去りの艦隊が通常のゲシュタム航法で本星まで三ヶ月

・・・ということは、
バランが丁度中間点という前提で、地球からガミラス(イスカンダル)は、
ワープをめいっぱい使って六ヶ月の距離であり
往復の航路だけで一年経ってしまう計算だ。
戦闘や寄り道、イスカンダルでの滞在期間を考えると到底間に合わない。

ユリーシャの記憶を抽出して作ったイスカンダルまでの航路図に
バランが「中間地点を示す宇宙の灯台」と表記されたのは
ユリーシャの記憶の中に中間地点もしくは中継点としてのバランが
強く印象づけられていたからに他ならず

ヤマトをイスカンダルまで導くはずだったユリーシャは
このネットワークを初めから使用するつもりだったと考えるべきだろう。

博愛を掲げ、争いを望まず、されど危険な道を指し示す
藪ではないが、まったく「女神さまも意地が悪い」。


yamato2199_19d.jpg yamato2199_19e.jpg
おぉ 懐かしや 戦闘空母に 第一〜第三空母

旧作では七色星団での戦いに向けて
作戦に適した帝国屈指の空挺団が招集されたが

本作でのこれら空母は、主力精鋭艦隊に並ぶことのなかった老朽艦。
兵たちも寄せ集めの老兵と若年兵ばかり、という扱いになっている。

なるほど、と一瞬納得しかけたが、

15話の作戦でヤマトを追いつめ、呼び戻されたときに
バーガーやクライツェが乗っていた艦や乗員はどうしたんだろう。


帝国がいかに窮地に立たされているか
そしてそれを受け、ドメルが如何な覚悟で合戦に臨むかが表れるシーンなので
野暮なことは言わず
以前乗っていた艦やクルーは、とにかく使えないと思うしかないな。


yamato2199_19f.jpg
第442特務小隊

これまた僕はまったく知らなかったのだが
第二次大戦時、
人種差別を受けながらも、日系人の地位向上を信じ
米国人として戦い、主にヨーロッパでめざましい活躍をした
日系二世のみで構成された442連隊というのがあったそうだ。

本作の442特務小隊は、入植したザルツ人(二等ガミラス人のみの部隊。
過酷で困難なミッションに投じられながらも
不平を漏らさず、精度の高い成果を上げ
下手な純血ガミラス人よりも愛国と忠誠に優るという点で
あきらかに442日系人連隊を意識している。

そして本作戦で彼らが選ばれた理由はもう一つあり
それは肌の色であるが・・・詳しくは次回。


yamato2199_19g.jpg
なぜ波動エンジンではなく
コスモリバースを持ってきてはくれなかったの?と何故聞かない?


yamato2199_19h.jpg
我々は試されているのかも知れない。

人類が救うに足りうる存在なのかどうか
すべてはスターシャの審判に委ねられた。

素直に訊ねたらユリーシャはいったい何と答えたのだろうか。



yamato2199_19i.jpg
旧作では、ヤマトとの決戦の場を選ぶのに
やれ放射能嵐が強すぎるとか、自軍が隠れる場所がないとか
吟味に吟味を重ね、自軍にだけ有利な地形を選んだ上で
一方的な挑戦状を送りつけてきたドメル。

yamato2199_19j.jpg
血気盛んな古代はともかく
沖田艦長も「避けては通れぬ道」と判断し挑戦を受ける。

う〜ん、まぁ時代的に「挑戦状を送り正々堂々」ってのは
まず合わないだろうし、
本作でのヤマトは好戦的に戦いを仕掛けることを
丁度戒められている時だしなぁ・・・

まぁ、"今どき"のドメルは挑戦状なんて送らないだろうし
また"今どき"の沖田もその挑戦は受けないだろう。

yamato2199_19k.jpg
本作ではそれぞれ
ヤマトは、敵を欺こうと、あえてもっとも困難なルートを選択し
ドメルはそれを読み、七色星団に網を張る。



yamato2199_19l.jpg
瞬間物質移送器(本作では「物質転送機」)

yamato2199_19m.jpg
ドリルミサイル(本作では名称なし)

旧作ではドメルが長年温めていた作戦遂行のために
兵器開発部に作らせた兵器ということになっているが
なにせ本作でのガミラスはジリ貧である。

兵器開発局で開発中だった最新機器をごり押しで徴用したものと
惑星鉱山用の削岩機を流用した急ごしらえのミサイルということになった。



七色星団に突入したヤマト

yamato2199_19n.jpg yamato2199_19o.jpg
第一艦橋のレーダー索敵担当の席には、なぜだか西条がw。
雪が体調を崩してるとか、他に重要な任務があるとか
そんな描写もないし

旧作では全乗組員命がけの総力戦のつもりで挑むほどなのに
こんな一大事に一軍を揃えないなんてことあり得ないんだが
まぁ、色々都合がありますw。

そう、旧作ではこの艦隊戦に挑むにあたり
沖田艦長はヤマト全乗組員と別れの水杯を交わす。

yamato2199_19p.jpg yamato2199_19q.jpg
これは死を決意するものではない。
もう一度ここで諸君とともに勝利の宣言をするための水杯だ。

「決断」とか「覚悟」とか「神を宿らせる行為」とか
・・・アナクロすぎて意味わかんないよね。カットされるのも仕方ない。



ドメル艦隊 総員戦闘準備で、次々発艦する艦載機たち。

yamato2199_19r.jpg yamato2199_19s.jpg yamato2199_19t.jpg
いかにも空母な発進シークエンスがたまらない・・・んだが
空戦なんだか海戦なんだか宙戦なんだか
周囲の状況がよくわからない。

yamato2199_19u.jpg yamato2199_19v.jpg

ヤマト側は青く、ガミラス側は赤い
なんとも幻想的な空間にリニューアルされました。


今、雌雄を決するとき
 
『彼らは来た』 決戦始まる!

posted by BIE at 22:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙戦艦ヤマト