2013年08月06日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #18 昏き光を越えて 


旧作に該当する話はないが、第20話に少しだけ関連。

yamato2199_18a.jpg
前回、真田の命がけの働きで
その機能を蘇らせた亜空間ゲート。

現状出ている35日の遅れ。
このゲートを使って約3万光年を短縮すれば
そこはようやく中間地点のバラン星。

yamato2199_18b.jpg
前回の島の説明では
そこまでの航路短縮しか語られていなかったが

真田の計画にはまだ先があり
百合亜に憑依して覚醒したユリーシャの協力もあり
実行に移すことと相成った。


イスカンダルまでの半分の地点にあるバラン星は
ヤマトにとって進路を示す灯台の役割でしかなかったが

実は、ガミラスが用いる亜空間ネットワークの
ハブステーション、すなわちターミナルであり、
うまく利用できれば
そこから更なる超長距離ワープを望めるというのだ。


ヤマトのクルーたちは
バランがガミラスの銀河系方面軍司令部であることを知らないが、
ガミラスの艦艇が行き来しているハブステーションには違いないので
この作戦の是非を問うための重要な哨戒任務に篠原が名乗り出た。

篠原は時間制限付きで
ゲートの使用状況、ゲートの向こうの安全と敵勢状況、
そして再突入するマゼラン側ゲートの確認をして戻らねばならない。

yamato2199_18c.jpg
ちなみに
このガミラス機は、前回のシステム衛星に放置されていたものだが
よくメンテナンスできたものだ。
旧作ではこういうのは何でもかんでも真田さんの手柄だったが
技術部自体のスキルが高いのだろうな。
この鹵獲機は、後日、あの人の乗機となる。



ワープゲートの中の亜空間は、通常のヤマトのワープと異なり、
時間の経過や、通行時の周囲状況を認識できるようだ。

yamato2199_18d.jpg
イデオンやバルディオスの亜空間描写にも似ている。


ところで、
篠原の憧れ、343航空団の4偵:ソードスリー
山本の兄:明生のことなのだが、それについてはまた後日。

これは旧日本海軍第343海軍航空隊がモデルだそうだ。
(僕はまったく知らなかったのだが友人からネタを提供して貰った。
新鋭機:紫電改を駆る精鋭部隊で、
太平洋戦争終盤に戦勢挽回するべく組織された二代目を通称:剣部隊と呼ぶ。
ソードスリーの名称の由来もおそらくここからであり、
343空は偵察行動を重視し、非常に練度の高い戦術を用いたとか。


〜閑話休題〜


バラン星は中心部にエネルギープラントを擁する人工の星

yamato2199_18f.jpg
現在、バランでは
ガミラスが大規模な戦力を集結中、その数1万超。
にも関わらず、沖田艦長の判断は作戦決行。

極力、戦闘を避けてイスカンダルを目指したいとはいえ
航海の遅れを取り戻す絶好の機会、またしても「死中に活を見出す」作戦だ。

波動エンジンの武器転用を訝しく思うユリーシャに
「行動で示せ」と言われた答えがこれなのだろうか。



yamato2199_18g.jpg
大ガミラス帝星中央軍総監にして、国家元帥:ゼーリック
(モデルはおそらくナチスのゲーリングだろう

ゼーリックがデスラーの死を悼む猿芝居のさなか、

yamato2199_18h.jpg
観艦式のど真ん中に割って入ったヤマトはすでに臨戦態勢
第一戦速で攻撃しながら進路をこじ開けるつもりのようだ。
(なぜ最大戦速でないのかはわからない



ここでヤマトを討つことこそ神の啓示
舞い上がっちゃってるゼーリックは、友軍の被害拡大もかまわない。
yamato2199_18i.jpg
さすがのボンクラ司令官ゲールですら危機感を抱く展開に。


yamato2199_18j.jpg
真横からの直撃にようやく被弾
バランの重力に引かれて雲海に沈むヤマト

それを見て満悦のゼーリックに対し
yamato2199_18k.jpg
絶妙のタイミングで出てくる、生きていたデスラー。

どうやらフラーケンの次元潜水艇に隠れていたようだ。
第14話で「次の任務は総統直々の特命だ」と言っていたのが
この作戦のことだったのです。

必死で取り繕うゼーリックに裁きを下したのは

yamato2199_18m.jpg なんとゲールだった。
この男の方がよほど憂国の志を持っていたのは
旧作からゲールを見ている者なら誰でも驚きだろう。


yamato2199_18n.jpg
バラン赤道付近からヤマト緊急浮上!

そのままマゼラン側ゲートまで直進し180度回頭
yamato2199_18o.jpg 波動砲撃て!
狙うはバラン星のエネルギープラント


ここで地味に重要なのは
南部のセリフ「重力アンカー解除準備よし!」

波動砲はその衝撃でヤマトが後退してしまわないように
重力アンカーで反動を制御している。
そのアンカーを解除すれば、
波動砲はメインエンジンよりも強力な推進力を生むのだ。

これは旧作TVシリーズの宇宙戦艦ヤマト2 第12話で
デスラーの罠に掛かったヤマトが空洞惑星を脱出するのに使った手段。

yamato2199_18p.jpg yamato2199_18q.jpg yamato2199_18r.jpg
旧作ではヤマト2のみに登場する技術班の新米あらこめが発案
タイミングを合わせて手動でレバーを引いていたが

yamato2199_18s.jpg
本作では爆砕ボルトのような装置になっている。
表現がアナログだがこの画的な説得力はなかなかだ。

yamato2199_18t.jpg
そしてそのまま波動砲の反動を推進力として

yamato2199_18u.jpg 亜空間ゲートへ突入

同時にエネルギーコアの爆縮崩壊によって
yamato2199_18v.jpg
周囲の艦隊ごと、バラン星基地は壊滅 大艦隊も散り散りに。

これが何を意味するかというと、
全宇宙各地から集まったガミラスの主力艦隊のほとんどを
バランに残したままゲートが使えなくなったということだ。

今、ガミラス本星に主力艦隊はいない。

わずか単艦のヤマトが
宇宙に冠たる大ガミラスの本土決戦に勝利する希望が出てきた。

いや、ヤマトは決してガミラスの打倒を目的としているのではないが
本土決戦を避けてイスカンダルへは行けないことを僕らは知っている。

多少強引ではあるが
・ガミラス軍上層部の人間らしいゴタゴタ
・ヤマト自身の小さなワープでちまちま距離を積み重ねることと
 少ない強敵に相対する機会のメリハリ
・ガミラス本土に単艦で乗り込める説得力

これらを解決するうまい絵を書いたものだと素直に感心する。

・・・まぁ、帰り道には使えなくなったけどね。


yamato2199_18w.jpg
かくしてヤマトは
大マゼラン銀河へ到達した

次回:いよいよドメルが動く。

ってか、2本立ては意表をつかれました・・・
19話レビューは、しばらくお待ちください。



余談ですが:

今回の火中の栗を拾う死中に活を見出す戦法は
敵の虚をつき、一点突破。
沈んだように欺き、ジョーカーを切った。

ヤマトに敵の攻撃が当たりにくい理由付けも為されていたし
テンポよく迫力のある戦闘シーンは見ごたえがあった。

ただ、
このとき、主砲:ショックカノンが

yamato2199_18x.jpg
ガミラス艦を撫で斬るように両断するのが、
痛快だがちょっと違和感ありだと思ったのは僕だけだろうか。

実弾じゃないので、弾頭部分だけでなく
エネルギー弾の"軌跡"部分にも破壊力があるという描写だ。
「こういう使い方もできるのか」と感心する一方で、
じゃあ平時の貫通砲撃は、的中面積が狭く効率が悪いじゃないかと思うわけで、

こうやってイデオンソードの様に振り回せば
広い射角に一度に攻撃できるし、
相手は武術家じゃないんだから、ヘタな鉄砲も振り回せば当たるだろう。

普段からコレをしないのは、
艦隊戦のケレン味が失われる(おそらくこれが重要w)こともあるが
50歩譲って
狙い定めて貫通させる方が破壊力は高いと理解するべきだろう。

今回の様に、周囲を囲む無数の敵に対しては
この方が効果的と判断し、異例の使い方をした・・・と。

う〜ん・・・好意的に解釈したいが・・・ちょっと破壊力ありすぎたね。

posted by BIE at 02:13 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年07月30日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #17 記憶の森から 


旧作の第18話に相当。

デスラー総統暗殺の罪で軍事法廷で裁かれるドメル中将。

yamato2199_17a.jpg
秩序を守るには「疑わしきは罰せよ」が鉄則。
ガミラスに推定無罪のルールはないようだ。

yamato2199_17b.jpg
旧作21話でも、
地球攻略の重要拠点であるバラン前線基地を
自ら破壊してしまった作戦の指揮官として罪を問われるドメル。

確かにドメルが言うとおり
ヤマトさえ沈めれば地球勢の脅威はほぼ皆無となるため
大事な中継基地を失おうとも、ヤマトを下せば
もうバランは重要拠点ですらなくなっていたのだが

その作戦を「もったいないから止めて」と総統が判断した以上
ドメルの言に正当性はない。

しかもタイミング的に
作戦失敗のトリガーが、そのデスラーの直電であるからして、
責任はデスラー以外の誰かにおっ被せる必要があっただろう。

さらに旧作のドメルは、有能なんだが
自信家で正論しか吐かず、まったく自らを省みることがない。
結果、彼を疎んじた勢力に排除されたとも考えられる。


本作では、そういったドメルの不器用な傲慢さは描写されていないが
彼を疎ましく思っている人は確かにいたようだ。

yamato2199_17c.jpg
そしてゼーリックは、意気揚々と艦隊をバランへ向けて発進させる。
総統不在のこのタイミングで観艦式とはどういうことか。


余談だが、

yamato2199_17d.jpg
本作でも旧作でも軍事法廷を取り仕切っているのはヒス副総統。
旧作では、おそらく
単に視聴者が顔を覚えている有力者に断を下させただけだと思うが

本作のヒスは軍人ではなく文官(内政官)と設定されており
「お飾りの副総統」と呼ばれる所以もその辺りにありそうだ。

しかし、先のギムレーの断罪からすると
どう考えてもガミラスは民主国家では無さそうなのに
総統に次ぐポストが文官というのは、少しちぐはぐな印象を拭えない。
(ヒスのモデルと思しき、ナチス副総統のヘスは親衛隊指揮官)



yamato2199_17e.jpg 再登場のメルダ
父であるディッツ提督は、
ドメルとともに総統暗殺の嫌疑をかけられているはずだし、
彼女自身、ヤマトとの直接的接触を得てその成果を報告しないという、
軍人としてあるまじき、
ややもすれば反逆者・非国民と非難される行為をしておきながら

収容所へ送られる反政府ゲリラを憂いの目で見守る
なんてことが見逃されるはずはない。
彼女をマークする男達がゲシュ・・・ ゲフンゲフン 公安か何かかと思うと、
そうでもなかったりする。

政府への不信や、反政府運動に思うところがあるのか
はたまたドメルの妻エリーサと顔見知りなのか
ヤマトとの接触のあと、
いったいメルダの心境にどんな変化があったのか気になります。




雪が持つスターシャのメッセージには
土方のメッセージも添えられていた。

yamato2199_17f.jpg
航海の途中でお前は真実を知るかもしれん・・・
だが迷うな・・・必ず戻ってこい。
  

第02話で「必ず還ります」と雪が言っていたのは
土方のメッセージへの返事だったということですね。


yamato2199_17g.jpg
亜空間ゲートを使用できれば3万光年を一気に短縮できる。

yamato2199_17h.jpg
持ってきちゃって良かったのかどうか、いささか疑問だが
ビーメラ4の遺跡にあったコアには
太古の昔に作られた亜空間ゲートを
ガミラスが運用・管理していることが記されていた。

真田さんがそれを勿体ぶって言うのには理由がある。

コアから読み出した亜空間ネットワークの海図をもとに
ガミラスが現在も遠洋航海にこれを活用している前提で
とある作戦を思いついたからだ。

それにはまず
ゲートを使用するシステム衛星を攻略しなければ話にならず
今回はそのお話。
作戦そのものは、また次回に決行されることになる。



yamato2199_17i.jpg
ゲートを動かすシステム衛星に潜入
ここでの一連の流れは、旧作18話の焼き直し。

yamato2199_17j.jpg yamato2199_17k.jpg
衛星内部を徘徊する警備ロボットも同じ形だ。

雪を同行させたのは
今は古代のそばに居させるのがもっとも良いと判断したからだろうか

yamato2199_17l.jpg
真田の口から、雪とユリーシャが同時に事故に遭遇したことを告げられる。
それ以後、雪は記憶を、ユリーシャは意識を失ったというが
はたして、これは真実か。

雪とユリーシャが、髪の分け目が逆であることと瞳の色以外そっくりで
声まで同じであるのは、単なる創作上の偶然なのか。

旧作からして雪とサーシャが瓜二つだったという設定があるとはいえ
もっと深い真相が隠されていることは間違いないだろう。

メッセージカプセルを雪が持っていた理由もはぐらかされてしまった。




制御室に入り、装置の起動ともに室内に降り注ぐ中性子に
ひとり犠牲になるつもりの真田の昔語り

yamato2199_17m.jpg
新見の思い出をリンクさせているのは
中原中也の三角関係と関連させているのだろうか。
なるほど、新見は真田にも先輩以上の感情を持っているようだ。

yamato2199_17n.jpg
極秘だった第01話冒頭の冥王星海戦が陽動であることを
親友に告げられなかった後悔

その弟:進に未来を託し、ただ自責の念で犠牲になるつもりか。



旧作18話は
機械を分解させるマグネトロンウェーブを発する無人要塞を破壊する話。

そこで真田は親友:古代守の艦「ゆきかぜ」を
間に合わせ程度にしか整備できず送り出した後悔を古代に打ち明ける。

また、小学生の頃の志郎少年は

yamato2199_17o.jpg yamato2199_17p.jpg
遊園地で無理にロケットカーを運転し、同乗していた姉を事故死させてしまった。

原因が自分にあることは理解しつつも
人間を豊かにするための「科学」が人を傷つけることに怒り
科学を屈服させるために、憎むべき科学に傾倒した。

人間は科学を利用し、越えていく
彼の数々の発明もその証だったのである。

yamato2199_17q.jpg
要塞中枢の触手に絡め取られてもただでは死なない。
作り物の四肢には爆弾・・・

科学を利用し尽くして科学を駆逐する
それが、自らの責任で肉親を失い、四肢を失い
親友を死なせた男の背負った十字架であり、レーゾンデートルだった。


汚れちまった悲しみに

今日も小雪の降りかかる


汚れちまった悲しみは

なにのぞむなくねがうなく


汚れちまった悲しみに

なすところもなく日は暮れる



どうやら本作では親友を見殺しにしてしまったことのみを
自責し、自嘲し、
ここでケジメを付けるのも悪くないと考えているだけのようだ。

中原中也・・・そんなに深い意味なかったね・・・

中也を知っているから、雪は地球人に違いない
という論理に転用されたのも、いささか蛇足にすぎる。



yamato2199_17r.jpg
ゲート起動

yamato2199_17s.jpg 真田は・・・・


yamato2199_17t.jpg
手がニュっと出てきたときにはドキッとしましたが
四肢を外して難を逃れるとか
そんなアクロバティックな展開ではありませんでした。

まぁ、四肢全部が作り物とか
今は放送できないのかもしれませんね。



沖田艦長の口から公表されたユリーシャの存在

yamato2199_17u.jpg yamato2199_17v.jpg
その肉体と、精神。
スターシャの真意が明らかになるのも近い・・・のか?


次回、亜空間ゲートをくぐると、そこは・・・


posted by BIE at 16:00 | Comment(1) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年07月26日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #16 未来への選択 


オリジナルだが、旧作の第16話に関連。

オープニングが変わっとるww なんぞコレ
ガンダムダブルオーか、はたまたコードギアスか
なんともシャレオツな主題歌になっちゃいましたね。

こういうの何ロックっていうのか知りませんが
「宇宙戦艦ヤマト」に似合うかと問われると、答えは即答できます「否」と。

これが
40年前の旧作ファンだけでなく、新しいファン層を開拓しようという試み
だというのなら、目をつぶって受け入れるところですが
おおよそテレビ局とレコード会社の都合なのは判ってるので
まぁ批判の対象になるよね。

昨今のアニメ制作事情は理解しているつもりだけど、
1カットの描き下ろしもなく、
100%本編フィルムの繋ぎ合わせというのは、まったく評価できない。



yamato2199_16a.jpg
ビーメラ星系4番惑星:ビーメラ4

O・M・C・S不調によって危機的状況にある水と食糧の補給が
立ち寄る主たる目的なのだが、

yamato2199_16b.jpg
水は豊富で大気成分にも問題なし
「それじゃあ俺達も住めそうだなぁ」
太田の悪意なき一言が、
ひょっとすると新見の背中を押したかもしれない。


yamato2199_16c.jpg
新見による「イズモ計画」最後の談判は叶わず。

旧作企画当初のプロットに真田派の反乱というのがあったそうだ。
しかし
スタッフ間で勘違いがあり、徳川機関長が反乱を起こすような伏線が
中盤に張られてしまったため整合性を失ったのか、はたまた
話数短縮のアオリを受けて削除されたのかは分からないが
とにかく旧作では実現しなかったエピソードだ。

僕はこれが今作でどう再現されるか注目していた。

それが
ヤマトクルーの名前の由来となっている新撰組隊士になぞらえて
叛意を表すキャラを持ってくるとは、なかなかよく考えられている。

僕は新撰組隊士についてさほど詳しくないのだが
ある友人はキャラの名前を見て「裏切るならこいつとこいつだな」と
ピンと来たそうだ。


イズモ計画を強引に継続しようと企む芹沢のモデルとなった
芹沢鴨は、強固な信念と実行力で
新撰組の地位を盤石にした功労者だったが
日頃の粗暴な振る舞いと、闇取引も辞さない強硬な政治手腕が
上層部(会津藩など)に疎まれ(真偽不明)最終的に暗殺される。

新見錦は芹沢の腹心(諸説あります)と言われる有力者で
芹沢派排除の流れの中で切腹させられた。


容姿端麗で弁舌が立ち、人望厚かった伊東甲子太郎は、
独自の尊皇攘夷思想を持ち
佐幕派の隊士とそりが合わず新撰組を離脱し独立党を結成。
後に新撰組に暗殺される。


芹沢、新見、伊東
キーとなったのはこの3名

保安部が丸ごとクーデター側にいるというのは
伊東が掌握したというよりは、
もともとイズモ計画派で構成されていたと考えるのが自然。

新見は調査・データ収集と要人の籠絡wが任務で、
実行部隊として保安部が控えていたのだろう。
ここまでの航海の中で、伊東の巧みな話術などで
保安部員はその正当性をすっかり信じ込んでいたのかも知れない。

史実の伊東派には、篠原、藤堂の名前もあるが
そこまでは言うまい。藤堂なんて今さらどうしようもないしなw。


とにかく武力によるクーデター勃発。
保安部が各部署を制圧、
舵輪を握る島を懐柔してヤマトの運行を強行する構えだ。

yamato2199_16d.jpg
人類絶滅までに帰還する可能性が極めて低いヤマト計画をここで中断する。



yamato2199_16e.jpg 黙れ異星人の女め!
さすが伊東。
外国人排斥を説いた「攘夷」の思想がここにも反映されている。
メルダを信用できない、オルタには「機械に心はない」なども同様かと。
ま、単純に「オンナ嫌い」の様でもありますが。

森雪 = ユリーシャ・イスカンダル
視聴者の誰もが一度は想像し、しかし
ここまでの経緯を見てて「でもちょっと違うんじゃね」と思ってる
その疑問はまだ晴れることはない。


yamato2199_16f.jpg
あまねく星々、その知的生命体の救済。
それがイスカンダルの進む道。
そしてそれが私たち一族の使命。

かわいいユリーシャ・・・私の妹・・・
あなたはその使命を果たすのです。

地球の人々に希望を。
それをやり遂げる勇気を、そして試練を与えましょう。



雪の持っていた映像デバイスはやはりスターシャからのもので
雪はこれを見ながら「必ず帰ります」と宣言していたが
本人は自分が地球人:森雪であることを疑っていないようだ。

yamato2199_16g.jpg
この雪の表情は何を物語っているのか。



yamato2199_16h.jpg
「アナライザー、お前かっこいいぞ!」
「ひぃぃ〜虫は嫌!虫は嫌!」


なんか平田のキャラが思っていたのと違う・・・

主計長(旧作における雪のポスト:生活班長に当たる)平田。
旧作では「ヤマトV」に古代と同期の生活班員として登場。

yamato2199_16i.jpg
16時間にも及ぶ激しい演習のあとでなおハードな訓練をする古代に
1杯のレモンティーを用意する役として出てくるが
新兵:土門が古代の席に座るようになって
上官としての役どころを失いフェードアウトした。

曽我部和行による落ち着いた大人の男だったのだが
古代と同期ということで、若々しく刷新されたのかもしれない。


ちょっと気になったんだが、
古代たちがビーメラ4に降りている理由は
同行者が平田と百合亜である点からも、
食料と飲料水の確保または所在確認が最優先のはず。

金属反応が確認できたとて、そっちへ向かう必要はない。
この上陸班の行動は少し不可解だよね。


yamato2199_16j.jpg
古代たちの帰還を待たず発進するヤマト

オイオイ、それじゃあこの星が移住に適してるかどうか
詳細なデータを確認せずに地球に戻ることになるぞ。

古代がいると場が乱れるので、
古代がいない時を見計らって伊東が蜂起したのは間違いない。

「異星人と信頼関係が築ける」と、
伊東にとっては戯れ言をいう古代が信用できない反面
古代のクルーへの影響力を認めているからこその措置なのだろう。

しかし
今古代たちを置き去りにしたところで
イズモ計画に則って移住が行われれば
約1年後には、彼らは再びこの地へ戻ってくるわけだし、
その間に古代たちが死んでしまうようなら
もとより移住に適していなかったことになる。

なんとも計画性のない場当たり的な処置に他ならない。

結果
犠牲者を出さないつもりだった新見と

yamato2199_16k.jpg
藤堂派の逆スパイだった星名の裏切りでクーデターは失敗。



ビーメラから持ち帰った情報

yamato2199_16l.jpg
それは遺跡にあった波動コアのような物質によるもの。
これは先にガミラスが使っていた亜空間ゲートの情報だ。

このゲートの使用を巡って
とても熱い展開が待っているので期待しよう。


ところで、食料と水はちゃんと確保できたんかいな!?




しかし、何だ
イスカンダルが地球へ救いの手を差し伸べてきたのは
何も地球に限ったことではないということが明らかになった。

あまねく知的生命に救済を

兄弟星であるガミラスの悪事に困窮する人々を救うため
ではなく、対象は「あまねく知的生命」なのだそうだ。

なんとも宗教掛かった上から目線の博愛主義じゃないか。


ところで、
ビーメラ4にかつて繁栄していた
ものすごく出渕テイストな知的生命体の遺跡。

yamato2199_16m.jpg yamato2199_16n.jpg
亡骸が残っているのは、昆虫のような容姿が示すように
甲殻もしくは外骨格で体幹が形成されていたからだろう。

その容姿は
旧作に登場したビーメラ人に酷似している。

旧作16話のビーメラ星は
昆虫人間が奴隷の肉体から搾り取ったローヤルゼリーを
ガミラスに上納することで、かりそめの安寧を得る文明の遅れた星だった。

yamato2199_16o.jpg
ガミラスに隷属することで、おこぼれ的栄華を得ようとする女王派に
圧政に耐えかねた人民が立ち上がる話だった。


ここで、忘れてはならないのが、
本作では、イスカンダルが救済したはずのビーメラ人の文明は
その70年後に絶滅していることである。

波動コア様の物質を見るに、
イスカンダルがビーメラに与えた救済とは
テクノロジーの供給だった様に思えるが、

イスカンダルの船と遺跡以外に目立った金属反応がなかったところを見ると
ハイテク機械文明をもたらしたとは考えにくい。

亜空間ゲートを使用させることが救済?
どういう意味?

移住を促す必要性があったとも思えない。

となるとこれは、たとえば旧作16話のような
上納品を提供するルートを亜空間ゲートで確保し
その庇護を受けることで安寧を保つ契約だったのでは。

旧作ではその相手はもちろんガミラス。
ガミラスに隷属させられていたのだが、ひょっとして・・・

庇護を受けて70年で文明が滅んでしまうような
イスカンダルの救済。

これは本当に地球にとって救いの手と言えるものなのでしょうか。




余談だが:

青いスーツの眼鏡インテリが久川ボイスとか、どんだけ

yamato2199_16p.jpg
水でもかぶって反省しなさい!



追記:

イスカンダルの救済から70年で滅んだビーメラの文明。
これについてふた通りの考え方をしてみました。

●ひとつは「救済が救済ではなかった」
上記で僕が書いたように、イスカンダルのある意味一方的な救いの手は
すべての生命にとって、必ずしも救済となり得ない可能性。

たとえば救済として与えられた物資やテクノロジーの奪い合いが起きて
種族を全滅させる争いに発展したとか。

思考を少し飛躍させると、
イスカンダルが「救済」という甘言を用いて
意図的に知的生命を滅ぼしていることも考えられなくはない。
(野生の巨大昆虫がイスカンダルの船を怖がっていましたよね。)

●もうひとつは「ビーメラ人は救済され、ビーメラ4からいなくなった」
ビーメラ人を救済するには、ビーメラ4から脱出してもらうよりなかった可能性。
ほぼ唯一残されたハイテク文明の名残が亜空間ゲートに関する情報。
これはやはりゲートを使用させることが救済だったと考えるべきか。

たとえば、ビーメラ人がこのままビーメラ4で繁殖を続けると
星の生態系を壊してしまうとか、
自然災害を引き起こす要因となり、星そのものが滅ぶとか・・・ね。

もしこっちが正しいとしたら、
「やはりビーメラへの移住を決行しなくて良かった」
という落とし処にはなるかな。

というのは、旧作の時点でも
ビーメラになら地球人住めるんじゃね?
という可能性が一部で問題視されており、その問題について
「これこれこういう理由で、ビーメラへの移住は却下された」
という明確な回答は出ていない。

その可能性をブチ監督も解っていながら
「ダメだったらビーメラへ行く選択肢が残されてんじゃん」
では物語が締まらない。

これは、ビーメラ人がこの星から救い出されたように、
地球人もまたこの星に住むことは出来ない理由があることを
示唆しているのではないだろうか。

と、考えてみたがどうだろうか。

posted by BIE at 19:51 | Comment(1) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年07月20日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #15 帰還限界点 


旧作の第20話に相当

yamato2199_15a.jpg
ガミラス帝星親衛隊長官ギムレー

親衛隊とは本来、国家元首の身辺を警護する部隊のことだが
反乱分子の鎮圧のほか、諜報機関まで指揮下に置くとなると

いわゆる近衛兵的な親衛隊というよりも
ナチス親衛隊に近い存在であろう。

その統括指揮を執るのがハイドム・ギムレー。
ナチス親衛隊の指導者だったハインリヒ・ヒムラーを
モデルとしていると思われる。(顔は全然違うけど・・・


見るからに冷酷な性格をしてそうで、

第08話にて、タラン(兄)が、
被支配星系の人民に二等臣民として徴用される機会を与えることが
帝国繁栄の礎となっていると説いた際には
顔を背けて笑みを浮かべていた。

yamato2199_15b.jpg

隣で大きく頷いていた、軍事バカのディッツを嘲笑すると同時に
有能単一人種による絶対支配こそ正義
と考える、まさにナチズムの崇拝者と見受けられ

今回、反乱を起こしたオルタリアを
逃げ遅れた移民団ごと容赦なく焼き尽くす様は

yamato2199_15c.jpg yamato2199_15d.jpg

ガミラスの…というよりは
ギムレーの意思によるホロコーストであった。


yamato2199_15e.gif
艦長・・・塩が足らんのです・・・<違
タムラ・・・じゃなくて、平田の進言。

yamato2199_15f.jpg
OMSISの不調は、ビーメラに降りる理由を付けるためと、
艦内に不和不満を蔓延させるための制作側の都合。
詳しくは次回。

その、クルーに蔓延しているストレス発散のためにも
地球型惑星への上陸は有価値であると
ビーメラ接舷をここぞとばかりにプッシュする新見の狙いは
もちろん移民適合惑星の調査のはずなんだが、
同じようにほくそ笑む伊東の狙いは少し違うようだ。


yamato2199_15g.jpg
波動砲の理論の話題に夢中になる真田。
百合亜の髪型の変化にまるで気づかない、科学バカというか朴念人ぶりを発揮。

yamato2199_15h.jpg
綻んだ表情の真田は超レアです。

百合亜(ユリーシャ)が波動砲に「はてな?」と思ったのは
イスカンダルが技術を提供した本意とは
異なる使われ方がされていたため。

後にわかることになるが
イスカンダルが地球に救いの手を差し伸べる理由は、旧作と少し違う。

yamato2199_12i.jpg
第12話でデスラーがホットラインで言っていた
きみが彼らを憐れんで、また悪い癖を出してしまったかと思ってね
というセリフに係っているので覚えておこう。


yamato2199_15i.jpg
古代のことを密かに憎からず想う山本は、
雪と古代の仲に軽くショックを受けつつも、
積極的に分け入ってくるようなことはないようです。

これからは篠原とともに行動することが多くなりそうですが、
乗り換えたとかではなく、
色恋に賢しい篠原になら、適度な心の距離を保つことができるだろうし、
そんな気持ちも理解してくれそうだと無意識に判断してのことでしょう。

しかし、三角関係に発展しないのなら
わざわざ女性にキャラクターを変えてまで登場させた意味が、
イマイチ薄くなった気もする。
メルダの件は別の人に置き換えても成立するしな。

雪も色恋には疎そうでしたが
yamato2199_15j.jpg この表情を見た感じでは

雪=わかってる / 古代=わかってない ですよね。



バラン星にて手ぐすね引いてヤマトを待つドメル旗下の隊長たち。

yamato2199_15k.jpg yamato2199_15l.jpg
ハイデルン、ゲットー、バーガー、クライツェ

yamato2199_15m.jpg yamato2199_15n.jpg
クライツェは、旧作ではクロイツという名だったが
おそらく「鉤十字」をイメージさせるため変更されたのだろう。

旧作では七色星団の戦いに向けて
ドメルの作戦に適合した空挺団をかき集めたことになっていたが

本作では、皆長きにわたってドメル艦隊を支える
肝いりの主戦力たちであり
彼らの乗艦も旧作とは大きく異なるのだが、

戦闘空母や第1〜第3空母も(ちょっとワケありだが)
あとあとちゃんと出てくるので心配しないように。

今回、度重なる威力偵察に神経をすり減らしたヤマトを
その進路にある特殊な星系で罠にはめる。
これは旧作における七色星団の戦いと同じ導入。
ドメル艦隊の戦略性・戦闘力の高さに期待が高まる。


旧作におけるドメルとヤマトの戦いは3回。

一度目は旧作15話における亜空間での戦い。
バランに着任したばかりのドメルは、
ゲール指揮下で弛んだ前線基地全軍を率いて四次元演習場にて大演習を行う。
ヤマトは、その演習にばったり遭遇
次元の狭間でうまく機能しない機関に苦戦するが
スターシャの助力もあって逃走に成功。

二度目は20話
バラン星の基地を囮にして、人工太陽でヤマトを押しつぶす作戦
この「基地を囮にする」という強引な作戦が本星で問題視され
(密告したのはゲール)絶好の機を逃す。

そして軍法会議で死刑を宣告されたドメルに与えられた
最後のチャンスが七色星団の戦いである。


yamato2199_15o.jpg
中性子星の磁場の影響でワープ航路に影響
そこに網を張っていたドメル艦隊に囲まれるヤマト

yamato2199_15p.jpg
死中に活を見出さねば、この包囲を破ることはできない!

一時復帰した沖田艦長の提言は
yamato2199_15q.jpg
前面に波動防壁を最大展開し、敵艦隊を一点突破するというもの。

なるほど、
数百・数千の敵艦隊に対して、ヤマトは護衛艦もなくわずか一艇。
取り囲まれて、蹂躙されて、被弾して、
もともと旧作の時代より、
砲雷撃戦を真っ向から受けて立って、轟沈しないことの方が不思議だったヤマト。

都度、常識では考えられない戦術をとらねば
生き残ることなど、無理な話。

これが沖田十三の戦い方なのだ。



旗艦めがけて突っ込んで来るヤマト 

yamato2199_15r.jpg
ヤマト・・・侮り難し・・・
旧作ではタイプライターで打つ報告書でのセリフだった。

接触し、砲撃し、すれ違う名将ふたり

yamato2199_15s.jpg
そして
旗艦を凌ぎ全力で振り切ろうとしたその時

yamato2199_15t.jpg

前方にワープアウトする無数の戦艦
絶望の淵に追いやられるヤマトだったが・・・

本星より「待った」をかける通信が。


旧作20話では

yamato2199_15u.jpg
ヤマト一隻ごときのためにバラン基地を犠牲にするのはやめてくれたまえ
と、デスラー直々に空気を読まない通信が入り
結果、今にもヤマトを押し潰さんとしていた人工太陽は波動砲で撃破され
直下に降り注いだその破片でバラン基地は壊滅
yamato2199_15v.jpg
と、ガミラスにとって全てが裏目に出ることとなった。


本作では、

yamato2199_15w.jpg
今にもヤマトを駆逐しようが、打倒しようが、
そんなことよりも重要な事態が起こったという展開になった。
たしかに旧作のドタキャンはお粗末に過ぎる。


次々に撤退していくドメル軍

見逃された? 敵に何かが起きた?
敵の意を汲めないヤマトは、いずれにせよ満身創痍。

yamato2199_15x.jpg
次回、ビーメラに降り立ちます。

posted by BIE at 15:20 | Comment(3) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年07月12日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #14 魔女はささやく 


今回は、完全オリジナルエピソードだが、
モチーフと見られるコミック作品があるらしい。
また、旧作の第19話に通じる描写もある。

モチーフというのは
西崎 / 松本コンビで描いた読み切りのサイドストーリー
「宇宙戦艦ヤマト 永遠のジュラ編」らしいが、
僕は読んだことないので、これについては何とも言えない。
デスラーの妻と娘が登場する。興味ある人は探して読んでみると良いだろう

基準がないので、今回はなんともレビューしづらいなコレ・・・。


yamato219_14a.jpg
ゲシュタムの門
古代文明が残した亜空間ネットワークを使い
通常のワープよりも超長距離の安定した時空跳躍を可能とする装置で、
ガミラスはこれを制御し宇宙各所で利用しているらしい。

後々、ヤマトも使用することになるので覚えておこう。
本作では、これの存在が、
旧作におけるいくつかの謎や矛盾を解消するためのギミックとなっている。
(当然、賛否あるでしょうね。


yamato219_14b.jpg
ミレーネル・リンケ
宣伝情報相、兼デスラーの側近であるセレステラの部下で
ジレル人ただふたりの生き残りのひとり。
今回セレステラが自ら指揮を執るヤマト鹵獲計画のキモである。


yamato219_14c.jpg
宇宙に降る雪

旧作04話でも火星に降る雪が出てくるが
yamato219_14d.jpg yamato219_14e.jpg
環境汚染でもはや地球上では見られない光景を悼んだものだった。

現実に火星探査が進んだ結果、火星に雪が降るかどうか怪しいからなのか
単に尺の都合だったのか、このシーンがカットされたかわりと
思えなくもないが、たぶんそれは考えすぎ。

この雪が明らかにするものとして
SNOWの"雪"森雪を引っ掛けているのだろう。


実はこの雪は、リンケがワープ装置を介して思念を飛ばす触媒で
冒頭、フラーケンの次元潜航艦が散布していたものだ。
ヤマトはまんまとその宙域を通ってしまったということになる。

先の戦いのことがあるので
亜空間ソナーによるレーダー索敵に集中していたとはいえ
目視で分かる異変宙域にヤマトを踏み込ませるとは
いったいなんのための哨戒任務なんだか・・・

とにかく突然ヤマトとの通信が途絶
yamato219_14f.jpg
帰投してみるとヤマトは縦回転の謎の挙動

yamato219_14g.jpg 誰もいない第一艦橋

yamato219_14h.jpg
そして突然、何処かへとヤマトはひとりでに動き出す

これは自動航法室がクサイ


yamato219_14i.jpg

ついに雪の姿も消え、一人ひとり不思議の世界へごあんな〜い

yamato219_14j.jpg
突然コールが鳴る緑電話
今ここにいる自分にかかってくるはずのない電話
という意味で
映像として、公衆電話がチョイスされているのはいい選択だ。
この「?」が徐々に古き良き時代に浸らせる入口なのだ。

1990年代にお馴染みのテレホンカードが使えるタイプの公衆電話。
果たして2190年代に電話というコミュニケーション手段があるかどうかも怪しく
最悪の場合この筐体を"電話"と認識すらできないのではないかとも思うが

これは古代の精神が反映された世界。
「古代が、公共の通信装置に自分宛の連絡がきたと認識している」と
視聴者なりの経験則で緑電話に脳内変換しているとでも思えばいいだろう。

だとすると、今の若い人たちには意味が分からないかもしれないが
広い年代層へアピールする「公衆電話」の最大公約数がコレだったのだろう。


yamato219_14k.jpg
帰ってこい進。お前は戦ったりする人間じゃあなかったはずだ。
両親・叔父叔母の存在に違和感を感じつつ
懐柔の言葉は最愛の兄の口から

僕は戻らなきゃ・・・



雪の夢

yamato219_14l.jpg
君にはここで地球について学んでもらい、地球人として暮らしてもらう。
と告げる「土方のオジサマ」が、パートナーとして雪を紹介している。
これは自分なのか、他人なのか
雪とユリーシャの記憶が混同しているようでもある。

yamato219_14m.jpg
雪の夢に登場するユリーシャに驚くリンケ

yamato219_14n.jpg
おさげ髪を下ろし雪を「ユキ」と呼ぶ百合亜
完全にユリーシャとシンクロしている。


yamato219_14o.jpg
なぜ機関室に集合しているのかは分からないが
夏草や兵どもが夢のあと(ちょっと違うな

立ったままなのは、
眠っているのではなく、ただ幻を見せられているからなのだろう。


yamato219_14p.jpg
取り付けるときには真田さんが物々しい防護服でセットしていた波動コア

yamato219_14q.jpg
この部屋内部に波動防壁を張りめぐらし
室内への立ち入り作業を可能にしているらしい。

波動エネルギーそのものが人体に悪影響あるものなのか
エネルギー量が莫大すぎるのか
波動エネルギーで産みだした波動防壁は人体に無害なのか
波動コア抜き取っても波動防壁は持続するのか 等々
いろいろ気になるけど、たぶん理屈は考えられているのだろう。


夢の中の兄:守に
地球に落ちる遊星爆弾、この光景を忘れるなと諭され
記憶の改竄に自ら気付き、正気に戻った古代

yamato219_14r.jpg

古代だけが誰の助けも得ず、精神攻撃を破ったのは何故か。
考え得る理由はふたつ。

ひとつは、古代の孤独。
愛する両親・叔父叔母をひとときになくした衝撃的な記憶が
拭いきれないトラウマとなっており、
その印象とガミラス憎しの強い感情が、
もはや幸せだった時代に馴染めないほど強くなっている。

しかしその理屈だと、古代よりも人間的に強い沖田や
古代よりもガミラスへの憎しみが強い山本も洗脳から解かれてよいはず。
今回このふたりが登場しないのはそういうツッコミを逃れるためなのかな。
最愛の恋人を失った新見は甘い時間を夢見てるし
父の死の真実から逃避したいのか、島は母親と弟の夢を見ている。

古代が特別精神が強いとも思わないんだが・・・

ふたつめは、思い出の中、
兄:守の帰りを待つ両親たちの前で、所在ない様子の古代から、
もともと両親・叔父叔母は守に期待をしており、進は要らない子だった。
かつての古代家の幸せな家庭は、進の望むものではなかった可能性。

そういう確執と、それによる後悔があったなら
その過去から古代ひとりが自力で逃れられたことにも納得がゆく。

しかし、そこまでするのはヤマトの主題から乖離しすぎだと思うの・・・
エヴァンゲリオンじゃねぇしな・・・


yamato219_14s.jpg
とにかく、洗脳の解けた古代は雪のピンチに駆け出すのだが・・・
森くん・・・雪ーーっ!! この唐突さは何だ。

本作において古代がはじめて「雪」と呼んだ瞬間だが
はたと我に返って叫んだ名前が「雪」。これはちょっと興味深い。

これは、普段こそ表向き「森くん」と呼んでいるが、
人知れず「雪」と古代が日常呼んでいることの証。
そうでなきゃ、咄嗟には出ないはずだ。

すでに雪とそう呼び合う仲になっているのかと思ったら
最後の古代と雪の会話からそれは感じられない。
しかし古代の頭の中では「雪」が正式な呼称であることは間違いない。

どうやら密かに雪を懸想している古代は
オフタイムには自室で森くんを「雪」と呼ぶ妄想に
悶々と明け暮れているのかもしれない。ムッハー


波動コアのコンジットベイ内部にリンケを閉じこめ
波動エンジン再起動

yamato219_14t.jpg
あぁ・・・こりゃたまらんわ

このリンケはワープ装置で送られた思念体が実体化したもの
ということだが、ここで四散消失したリンケの思念は
元の肉体に戻ることはなかった。

コスモガンで撃っても平気だったのは、ただダメージの大小の違いなのか。
ワープの応用理論で思念体を飛ばしているのに
「ゲシュタム・フィールド」は潜れない・・・とかこの辺の理屈もよくわからない。



郷愁を誘う精神攻撃という意味では旧作19話に通じると言える。

yamato219_14u.jpg
旧作19話は、地球との通信が回復していることに
いち早く気付いた相原が勝手に両親と交信をし
現在の地球の凄惨さにホームシックにかかる話。

旧19話では、リレー衛星を使って、間接的に郷愁を煽っていたが
本作では直接精神に攻撃を仕掛けるサイコ戦になっている。

さらに、本作戦中にリンケが見聞きした情報は
ゲシュタムの門のセレステラにすべて伝わったため
ヤマト艦内の情報や、ユリーシャの存在などが敵方に知られたことになる。



yamato219_14v.jpg
私も会えたよ、大切な人と・・・

思わせぶりな雪のセリフにドギマギしながら
真意を汲み取りきれない古代は
旧23話の記念写真のシーンをも思い出させます。

yamato219_14w.jpg
女の子ってのは発想がマセてやがるな
子どもたちにパパとママの青春を語るときだとよ・・・
パパとママ・・・? 誰のことだ・・・


古代と雪、急接近の巻・・・でした。

posted by BIE at 11:09 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年07月01日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #13 異次元の狼 


旧作の第17話および、「宇宙戦艦ヤマトV」第14話に相当

yamato2199_13a.jpg

ドメルがバラン星に到着
銀河方面作戦司令長官として着任した。

旧作15話では兵員総出で迎え入れていたが
意外とあっさりしたお出迎え。

yamato2199_13c.jpg yamato2199_13b.jpg
先任ゲールの下品な金満趣味に全力でケチを付ける
やや傍若無人な交代劇はカットされていた。


yamato2199_13d.jpg

その頃、謎の敵からの攻撃を受けたヤマトは
原始恒星系の星間物質に身を隠していた。

姿の見えない謎の敵、

yamato2199_13e.jpg
それは亜空間を航行する次元潜航艦 UX-01(やっぱりUなんだw
前回、ドメルがディッツに貸与を求めていた特務艦だ。

yamato2199_13f.jpg
率いるのは「猟犬」ヴォルフ・フラーケン中佐

このフラーケンと次元潜航艇、
実は「宇宙戦艦ヤマトV」からの出張出演である。

yamato2199_13g.jpg yamato2199_13h.jpg

「V」では、10艇ほどの艦隊で登場し、
そのトリッキーな戦術でヤマトに完勝した、
シリーズを通しても稀有なキャラクターである。

本作では1艇のみの登場だが
これらの技術があればヤマト攻略なぞ造作もない"ハズ"なので
アドバンテージを減らすために1艇のみ、しかも
総統の運用許可がないと動かせない特務艦という
ガミラスの中でも他にない特殊な戦力という位置付けになったようだ。

フラーケンは「V」での風貌を引き継いでいるものの
「ガルマン・ウルフ」の愛称はおそらくドメルとかぶるため「猟犬」に変更され
よりワイルドな物腰に、部下達もかなり柄の悪いまさに独立愚連隊のような様相だ。


僕はこのフラーケンにどうにも既視感があるが
存在すらまったく忘れていた「V」のフラーケンではない。

TV放送版の冒頭ナレーションも担当する
中田譲治が声を充てる宇宙の愚連隊のリーダー。
この髪型、口髭・・・

サー・カウラーやん!

少し余談になるが、
フラーケンのモチーフは「超新星フラッシュマン」に登場した
暗黒のエイリアンハンター、サー・カウラーに間違いない。

yamato2199_13i.jpg

中田譲治が顔出しで演じている
スーパー戦隊シリーズ屈指のライバルキャラのひとりだ。

カウラーが好評だったため、
中田は次々作の「超獣戦隊ライブマン」では敵組織のボス役に抜擢され
(ま・・・こっちは微妙だったが・・・
また、キャラクターデザインをした出渕裕(本作の監督)は
サー・カウラーを気に入り、
彼を元としたキャラクターを後の自身の作品に何度か登場させている。

本作でもフラーケンの再登場に当たって
これはもう中田譲治に頼む以外考えられないと思ったそうで
数少ない決め打ちキャストのひとりだそうだ。

たしかにこの粗野な感じ、かつてのヤマトには居なかった個性は
サー・カウラーをベースに出渕の頭の中で完熟した
新しい魅力的なキャラクターとして出来上がっている。


話は戻って

yamato2199_13j.jpg yamato2199_13k.jpg
ついに倒れた沖田艦長

旧作でも17話で緊急手術となった。
不安を隠せないクルー達。

yamato2199_13l.jpg
死ぬかもしれない沖田艦長をよそに笑みを浮かべる伊東については
数話先でまた触れます。

宇宙放射線病とやらがどういう病気なのかよく分からないが
外科手術によって、今しばらく働ける身体にするという意味が
よくわからない。

yamato2199_13m.jpg
まぁそんなことより艦長・・・帽子・・・

本作では、艦長の病気は宇宙放射線病ではないので

yamato2199_13n.jpg
なにやら病巣を取り除くような術式が行われた。
手術は成功。・・・それはいい


しかしまだ厳戒態勢が解かれていないのに
CICから誰かひとり艦長の様子を見に行く、それが戦術長って・・・
どう考えてもおかしい。

yamato2199_13o.jpg
そして思った通り、前回の艦長の言葉を思い出し

間違った命令には立ち止まり自分を貫く勇気が必要

結局また感情の赴くまま刹那的な独断専行でシーガル発艦

yamato2199_13p.jpg
うん・・・まぁ、自分発案の危険な作戦を無断で強行するにしても
戦術長自らってのはないよね。無責任極まりない。
しかも、甲板員3名も巻き込んで。

真田さんも島も、こうさせるために
艦長の所へ古代を行かせたとしか思えない。
ま、真田さんニヤリとしてるから、本心ではそうだったんだろう。

yamato2199_13q.jpg
で、いよいよヤマトの場所を特定した次元潜航艦が攻撃を開始。

しかしこれ、なんでもっと寄ってから撃たないの?
ってか、そもそも前回ラストの初弾で仕留められないのがおかしい。

隠密に極近距離から最大火力で攻撃すればイチコロだろ。
火力が足りないなら用意しておけば済む話。
一撃当てただけで星間物質の宙域に逃げられるのも
初手を仕掛けたタイミングの計り違いとしか思えないし

フラーケンかっこいいけど・・・無能なんじゃね?


yamato2199_13r.jpg
結果として、古代の作戦が功を奏し潜望鏡を破壊

yamato2199_13s.jpg
若いモンの頑張りでなんとか切り抜けましたよ
って・・・古代お咎めなしなんかーい


次回:EDの魔女登場。完全オリジナルエピソードですよン

posted by BIE at 18:21 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年06月26日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #12 その果てにあるもの


旧作の第14話に相当・・・なのか?

yamato2199_12a.jpg
予定航路におけるヤマトの現在位置

yamato2199_12b.jpg
旧作14話では、地球防衛司令部が作成した実にアバウトな航路日程に
そりゃもう大幅な遅れが出ていた。

yamato2199_12c.jpg
その上、オクトパス原始星団なる謎の天体で20日も足止めを食い

yamato2199_12d.jpg
イライラの募った古代と島は、取るに足らないきっかけで大喧嘩。

yamato2199_12e.jpg
しかし最後は力を併せて難所を乗り切る・・・と
古き王道の青春路線のエピソード。

この、ハンドル(舵輪)を力任せに操作するのって
デジタル時代にはナンセンスだよなぁ・・・



はたして、この14話を下敷きにしていると言っていいのか悪いのか

父の正義(すなわちガミラス=鬼畜)を信じたい島と
その事情を知らずガミラス人と馴れ合っていた古代の間には大きな蟠りが…。

yamato2199_12f.jpg
ブリーフィング中に感情論むきだしの口喧嘩
「頭を冷やせ」と言いたくもなるが、
口喧嘩くらいで艦内中の罰掃除とは、いささか重い裁定だ。

yamato2199_12g.jpg
ちなみに旧作では
罰当番の掃除を言い渡されるのは古代と加藤(とその他大勢



yamato2199_12h.jpg
徳川と山崎の話をどの程度聞き、そしてどれほど理解したのか
うれしそうに新見に情報を漏らす藪。

箝口令が敷かれている内容なのに、こんなに杜撰でいいのか山さん。
ともあれ、島の存在に目をつけた新見は何を企むのか・・・。


yamato2199_12i.jpg
ホットライン使用中のデスラー

ホットラインとは友好関係、もしくは戦略的に対等な立場の
二カ国間においてそれぞれの首脳が直接対話をするための回線のこと。
相手はスターシア以外にあり得ない。

「彼らを憐れんで、また悪い癖を出した。」
「君は我が国の心の支え」


どうやら、スターシアの行動原理や
ガミラスとイスカンダルの関係性も、
旧作とはかなり異なっているように見受けられる。



yamato2199_12j.jpg yamato2199_12k.jpg
ドメル中将への十字勲章授与

国境防衛の要を崩してでもドメルを呼びつけた理由とは

実は銀河方面でちょっとした問題が起きてね
その野蛮人の艦を、君に討伐してきてもらいたい


旧作13話では、ドメルの方からヤマトの話題を振り
「暇つぶしにからかってやったのだ」というデスラーに
なんなら自分が討ってきましょうかと進言するドメル。

「忌々しいが、何度か煮え湯を飲まされた」
とは表立って言うことができないデスラーを慮って
自ら討伐の名乗りを上げるのだが、これはややもすると分を越える行為。
しかも叙勲式の最中に、総統に一対一でそれを進言するなど
頼もしいけど、思い上がりも甚だしい。

本作には、それを良く思わない上層部のお歴々が居るため
ドメルからそれを進言することはない。

さらに言うなら、本作でのデスラーはヤマトをずっと意識しており・・・
違うな・・・
ヤマトの後ろにいるスターシアを常に意識、それは
「遷都を考えている」「私達は遠からずひとつとなる」
などの言葉からも分かるように、
神格化したイスカンダルとの統合によって、
新しい帝星の在り方を模索しているようでもある。

それが、本星の寿命に起因しているかどうかはまだ分からない。


yamato2199_12l.jpg
収容所惑星送りとなる反乱分子たち

シュルツの娘ヒルデを見て
被差別の対象となっておかしくない二等臣民からも信奉が厚いと
以前は感じたデスラー政権だが

このときヒルデは父の戦死を経て、名誉臣民の地位を得ていたのだった。
単に父の死にある種の評価をもらえたことに
感謝していただけなのかもしれない。

ギムレーが取り締まりを必要以上に厳しくしている可能性もあるが
デスラーによる治世は、
思っていたより反抗者を多く産みだしているようだ。


yamato2199_12m.jpg
ドメルの妻エリーサ

ふたりには幼くして亡くした子供が居るらしい。
ふたりの会話からは、軍務第一で家庭を顧みないドメルと
子供を亡くしたこともあり、それを快く思わないエリーサの図式。

正直、ドメルにはこんな所帯じみた生活感を出してほしくはなかったが
この過去や人間関係が
今後のストーリーに大きく関わってくるのだとしたら致し方ない・・・



yamato2199_12n.jpg

1年前事故に遭った雪の病室を訪れる夢を見る百合亜。

病室の壁に掛かっている絵はミレイの「オフィーリア」らしい。
死の淵でなお気丈に歌を口ずさむハムレットのヒロインだそうだが
何を暗示しているのかはイマイチ不明。

近頃の百合亜はユリーシャの精神に同調しつつあるようなので、
その影響で間違いない。
1年前に来訪したイスカンダルの使者ユリーシャと
1年前の事故以前の記憶がない雪の関係はいかなるものか

解明に期待したい。


yamato2199_12o.jpg
そしてまた、箝口令の敷かれた情報を古代に話す沖田艦長。

ここまでの経緯で、こんな重大な事をうち明けたくなるほど
沖田が古代を信頼しているようには思えないんだが・・・

軍人としては失格でも、
人として、間違った命令には立ち止まり自分を貫く勇気が必要


yamato2199_12p.jpg
その頃、島は山本と会話
自分の行動は間違っていたと反省する山本に対し
自分の気持ちに正直な行動だと肯定する島だが

この行為は上記沖田艦長の「ときとして自分を貫く勇気」とは
同列に扱うべきではない。
島や山本、そして古代もまた、ただ感情の赴くまま刹那的に行動したに過ぎないのだ。

そもそも、6日の懲罰を受け、
軍人として間違っていたと考えるのではなく
古代の言うことももっともだったという山本の反省の仕方にも
大いに問題アリだ。こいつは絶対またしでかすに違いない。

ともあれ、
「宇宙人とだって必ず分かり合える」と信じていた
父の言葉を思い出し、

yamato2199_12q.jpg 仲直り。



yamato2199_12r.jpg
突然、魚雷攻撃を受けるヤマト
左舷に攻撃を受けたのに、右舷に浮かぶ

yamato2199_12s.jpg この謎の物体は・・・

次回へ続く!



余談ですが:

yamato2199_12t.jpg yamato2199_12u.jpg

憧れの将軍を前に頬を赤らめるガミラスの少年少女たち

うん・・・・いや、ちょっと待て。

上気して頬が赤くなるのは、毛細血管に血液が集まるからだ。
人間の肌がほんのり赤いのも、血液中に酸素を運ぶヘモグロビンのせいであり
チアノーゼを起こすとそれが不足して赤みを失うことになる。

そこから
地球人と肌の色以外は全く同じ身体の構造をしているという
ガミラス人の肌が青いのは、血液が青い為と考えられるし、
僕の記憶でもガミラス人の血は青ムラサキだったように思う。

そうすると、興奮して上気すれば顔には青みが増すのが当然。
この赤みはいったい何の色なのだろうか。

ま、どうだっていいんですけどね。


あ、ちなみに
雪の尻&股間についてはスルーの方向で。

posted by BIE at 13:04 | Comment(1) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年06月19日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #11 いつか見た世界


旧作における第13話に相当

小マゼラン銀河外縁部、戦火を交えるふたつの勢力。

yamato2199_11a.jpg
ガミラス軍の「宇宙の狼」ドメル中将率いる第6空間機甲師団が
圧倒的戦力差で一方的に蹂躙しているのは

yamato2199_11b.jpg

このカラーリング、複眼のような意匠・・・
僕たちは彼らを知っている

旧作シリーズ第2作目の「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」及び
TVシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2」の仇敵、彗星帝国ガトランティスの艦艇だ。
ご丁寧にBGMまで彗星帝国軍のものが使用されている。

本作ではマゼラン銀河の外部から飛来し、繰り返し侵入を試みる新興勢力のようで
ガミラスの勢力圏もマゼラン銀河の外までは強く及んでいないことがわかる。

僕たちがその強大さを知っている勢力を圧倒することで
現在のガミラス軍の強さ、巨大さ、その勢い、
そしてドメルの勇猛さや知将ぶりを印象づけるのが狙いであり
ガトランティスの登場は、決して続編への伏線ではないと、僕は考える。



還る艦を失い、休戦の使者から捕虜に身を落としたメルダ。

前回の話では、地球人のことを、
宣戦布告もなしに攻撃を仕掛けた野蛮な民族と言って憚らず
青い肌の優位性や、代々軍の重責を担う一族の誇りを重んじる彼女が

母艦の裏切り行為(これはモニターで見ていたが)や、
その後、なりふり構わぬ"友軍からの"攻撃により母艦が撃沈されたことなど
古代たちから説明を受けたとて、どうして信じられようか。

yamato2199_11c.jpg
これはもちろんメディカルチェックや保菌の確認なども含めて
ガミラス人の身体の詳細を知るための検査だが、
このような屈辱をメルダが甘んじて受け入れているのが少し不思議だ。


検査の結果、
メルダの肉体は青い皮膚を除けば、DNA配列まで地球人と同じ。

yamato2199_11d.jpg
旧作13話でも、捕虜としたガミラス人は
呼吸による大気成分まで地球人と同じであった。

確か旧作TV版のラストでデスラーが
「地球型の大気の中では我々は生きられない」
言っていたような気がするが・・・まぁいいか・・・。


ガミラス人を野蛮な獣のように考えていた古代は
地球人と変わらぬ姿を見て

yamato2199_11e.jpg
我々と同じ知能や感情を持つ人間が
なぜあんな残虐な侵略行為をするのだと激昂。

yamato2199_11f.jpg
遊星爆弾で両親を失ったことなどを思い出しながら葛藤し

今、自分が斬りかかったガミラス兵が
自ら命を絶とうとしたことを
「命の大切さをしれ!」と、たしなめる古代。・・・なんじゃそら

yamato2199_11h.jpg
ガミラス人にも誇りがあり、血も涙もある人間なのだ
ということなんだと思うが・・・古代、お前ひどいよ・・・。

沖田艦長の指示でいろいろ情報を聞き出そうとするも
末端の兵士にはガミラスの実態が分かろうはずもなかった
という理由で、情報は得られなかったそうである。

yamato2199_11i.jpg yamato2199_11j.jpg
それでも文化形態や文明のレベルだけでも分かれば
大きな収穫だと思うが・・・
(なんか非人道的なことしてるようにも見えるが・・・気のせいだな

そして艇の修理完了と共に食料を与えて釈放
地球人とガミラス人の間に信頼や友情が芽生えた、なんてことはなく、
ガミラスは憎いが、いち人間個人に対する地球人のスタンスを
再確認する話だった。

このガミラス兵がどこかで生き延び、後のストーリーで再登場、
味方してくれる場面なども、ひょっとすると考えられていたのかもしれないが
如何せん、旧作は話数短縮を余儀なくされ
カットされたエピソードも少なくないため、そればかりは知るよしもない。


yamato2199_11k.gif

島が見る記録映画「地球の危機〜対異星人 戦いの記録〜」
政府公報の下の数字は認可番号だよな?年月日じゃないよね

戦時のこういう映画って、たいていは戦意昂揚のための国策プロパガンダで
偽証や捏造はあたりまえだし、自勢力に都合のいい解釈しか映さない。

父親の死を穢されて、
自分の中の真実が揺らいでいるときに観てもなんの慰めにもならないぞ。

yamato2199_11l.jpg さらに

君のお父さんは立派な男だ。それは断言できる。
艦長・・・その言い方はフォローになってないです・・・


yamato2199_11m.jpg
8年前、反対勢力を押し切り、艦隊提督である沖田を解任してでも
島の父が乗るムラサメに先制攻撃をかけさせたのは芹沢。

旧作では、地球防衛本部長官の藤堂が全権の責任者だったが
本作においては、藤堂は地球連邦政府の極東管区行政長官であり文官。
方や、芹沢は国連宇宙軍極東管区軍務局長で、軍務の最高司令官なのである。

これは芹沢にそれなりの権力を与え
8年前の性急な判断や、事実の隠蔽、イズモ計画への固執など
獅子身中の虫と言ってもいい、
災いの種を設定するためと考えられる、地味だが大きな設定改変である。

yamato2199_11n.jpg
司令部からの箝口令を破って真実を語る山崎
もちろん島は頑なに信じない。


yamato2199_11o.jpg

その頃、雪と山本によるサービスタイム。

せっかくのサービスタイムに水を差してナンだが
ヤマトの艦内スペースを考えると、
女性用の浴場だけでこのスペースはいくらなんでも広すぎだ。
しかも、これだけの湯を涌かすエネルギーを考えてもムダが多すぎる。

地球との最後の通信のときに
其れ用に間に合わせのスペースを作ったことには感心していたのに
限られた空間の使い方がここへ来ておかしい。

窮屈な艦内生活だからこそ、福利設備は手厚くしたい
という気持ちが働いたと考えるにしても、これはゆきすぎだ。


そして、雪の助言もどこ吹く風

yamato2199_11p.jpg
山本は実に身勝手な行動にでる。

前回メルダに言われた
戦闘機乗りなら、私達の間にこんなもの(銃)は必要ない
を実践するかの如く、
yamato2199_11q.jpg
ドッグファイトで語りあおうというのだ。

yamato2199_11r.jpg
キャットファイトではなく・・・な(w


結果、山本の乗るファルコンはエンジントラブルにより爆発
脱出した山本を救助したのは他ならぬメルダだった。

yamato2199_11s.jpg
あー、山本個人レベルならこれで解決でいいよ。
しかしどうだろう・・・

熱く青臭いヒューマンドラマの側面が色濃かった旧作と比べ
本作では連邦組織や軍組織のリアリズムを上乗せして描写しているはずなのに
ヤマト内の規律だけ、こんなにゆるくていいのか・・・?

山本の重大な軍規違反はこれで(少なくとも)二度目。常習だ。
たった6日間の営巣入りで済まされては、艦内に示しがつかないよ。

更に何億円もする(であろう)ファルコンを
極個人的理由で無断運用の上、おシャカにしておいて

yamato2199_11t.jpg
ひとりスッキリした顔してんじゃねェよ。


まぁ、とにかく・・・だ、
旧作と同じく、いくばくかの食料を与えてメルダを解放。
本作では、種族間で、ある種の理解を得ることに成功した。

後に再登場するらしいメルダが
友好的かどうか、存分に期待しよう。



余談だが:

生物学的な身体の組成やメンタリティが地球人と同じとはいえ、
文化形態は異なるはずである。

地球人同士でも、
友好的なジェスチャーが相手にとっては侮蔑を表す場合もある。

yamato2199_11u.jpg
信頼と感謝の証が「シェイクハンド」だったり、

yamato2199_11v.jpg
翼を揺する動作が、飛行機乗りにとって挨拶代わりだったり、
そこまで地球人と同じというのは少し出来すぎだ。

わずかでもいいから、メルダが地球の文化を学習するカットがない限り
ここは少し分かりにくい描写をした方が良かった。
安易な演出が少し悔やまれる。

posted by BIE at 02:30 | Comment(2) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年06月14日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #10 大宇宙の墓場


旧作における第13・15話に相当

yamato2199_10a.jpg
島のコンソールで、ワープ突入の状況を示すシグナル
第03話で真田さんが説明していた
ワームホールを人為的に発生させるプロセスと同様のものだと思う。

yamato2199_10b.jpg
旧作でタイミングが狂うと一巻の終わりとされていた
あのシビアなゲージに相当するものだろうか。

本作でも、ワープの失敗は
時空連続帯に歪みを生み、宇宙そのものを相転移させてしまう可能性がある
とのことだが、
適宜自動化されており
島のレバーひとつに全宇宙の命運がかかっているというようなことは
さすがにない。

そんな中、超光速航法の要であるらしい自動航法室になにやら異変。
艦長や真田は思い当たるふしがあるようで、

yamato2199_10c.jpg
霊媒体質の百合亜が見た女性とはいったい・・・
ってか、ワープ中に船内うろうろしてんな。


yamato2199_10e.jpg

どう見ても海中なんだが・・・
ヤマトは次元の狭間に入り込んでしまった。

時空の性質が反転しているため
真空から無限にエネルギーを取り入れる波動エンジンが
外部にエネルギーを放出してしまう・・・


沖田艦長には、なぜそんなことが即座に分かるのか不思議だが、
まぁ、とにかく不用意に機関を動かせない状況だということだ。(強引だな




旧作15話でも次元断層に落ち込んでガミラス艦と遭遇

yamato2199_10f.jpg
四次元航路での演習(w をしていたドメル艦隊総数3000(!に追われ
出口も分からぬ次元の狭間を彷徨うヤマト

エネルギーもみるみる流出し万事休すということろに

yamato2199_10g.jpg
なぜだかスターシアのメッセージと共に機関がすべてパワーを取り戻し
ワープでドメル艦隊を振り切って逃げる・・・っと

ん〜ツッコミどころがありすぎて、このまま再現は無理。

というわけで、本作では
ヤマトと同じ境遇で、目下絶賛遭難中のガミラス艦と折衝し
協力してこの空間から脱出することに。


地球人類史上初のガミラス人との直接的な接触

yamato2199_10h.jpg
旧作13話では、被弾した敵機を拿捕、パイロットを捕虜に。
「生きたガミラス人だ。貴重な資料だぞ」とか
ちょっと人道的にどうかと思う発言もあったりしますが

それは相手が正体不明の宇宙人だという前提での話で
地球人とほぼ同じ姿を見て、いろいろ思うところが・・・という話。
このエピソードは、本作においては次回とも深くリンクするので
詳しくは次回に触れることにします。


さて、敵艦からの使者を受け入れるのだが・・・

yamato2199_10j.jpg

こんなデブリだらけのところ艦載機飛ばすなんて正気じゃないぞ。
コスモゼロもカタパルトで発進って・・・
もっとゆるりと飛ばせる艇持ってないのか?


yamato2199_10k.jpg yamato2199_10i.jpg
パイロットスーツのデザインは旧作のものをリファインしたようだ
乳の収まり方にこだわりを感じるw

アナライザーがガミラスの言葉を通訳できるのは
ガミロイドから言語データを抽出した以外に考えられないのだが
機械同士でデータを交換したのに「わかりにくい」とはおかしな話。

yamato2199_10l.jpg
これは「キミの宇宙語はわかりにくい」
バルタン星人とイデ隊員の会話を再現したかっただけに違いない。
どうせなら「キエテ・コシ・キレキレテ」とか言えばいいのに。


この、メルダ・ディッツ少尉曰く
宣戦布告もなく開戦の口火を切ったのは地球側だという。

勢力が違えば、各々の正義は相反して当然だし
士気を高めるためにも自軍の不利な情報が広く伝わるはずもない。

ここでは、少しでも優位な立場で交渉できるよう
強気な発言をしているだけにも見えるが
この言葉の正否はいずれ分かることになる。


yamato2199_10m.jpg
ガミラス側からの提案は
次元断層の異層境界面を波動砲でこじ開け、
推進力を失ったヤマトをガミラス艦が曳航し、共に脱出するというもの。

yamato2199_10n.jpg
取るべき道は「相手を信じること」だ。

自分が相手を信じることで、相手の信頼を得る。
これは昭和の日本人の美徳でもあるが
危機管理という面から見ると極めてお人好しな、ワキの甘い決断だ。

確約というか人質というか
そういう意味では"少尉"ただひとりなど何の保険にもならないし
そもそも、敵軍との折衝に少尉ごとき(しかもパイロット)が来ること自体、
相手が信頼に足るかどうかあやしいと思うべきである。

メルダがガミラス軍高官の娘だなど、ヤマト側は知らないのだ。


yamato2199_10o.jpg 作戦開始
牽引ビームを接続。

なんか普通に受け入れてるけど、この牽引ビームって何だ?

ガンダム以降、見慣れてる気もしないでもないが
ガンダムみたいに宇宙港への進入角を直線的に示すだけならともかく
これ、物理的に引っ張ってるよね。

しかも接続が切れたら慣性の赴くままに"しなる"し・・・

こんな技術があるなら、
今どき、鎖で繋がったロケットアンカーなんか要らないじゃんよ。
ガミラス独自の技術なのかね・・・



二等ガミラス臣民ばかりの艦に
なぜ親衛隊の情報将校と、代々軍の重責を担う家系のエリート軍人が
乗っていたのか明らかになっていないが、これはもちろん
艦内でヤマト側には想像できない悶着を起こすための仕掛け。


そんなこんなで、ガミラス艦内が少しバタバタしたものの、

yamato2199_10p.jpg
波動砲で開いた次元の裂け目から無事脱出

かと、思いきや今度は
先ほど情報将校が打電した通信により

yamato2199_10q.jpg
自らの地位を守ることに必死なゲールが艦隊を引き連れ登場

提督の令嬢メルダがヤマトに居ることもかまわず
総攻撃が開始される。

yamato2199_10r.jpg
協力した艦は戦渦に巻き込まれ(というか証拠隠滅のため? 友軍の砲火に撃沈

するとその時
突如拡がった次元断層に艦隊が吸い込まれ全滅。

yamato2199_10s.jpg

ゲールは艦隊を見捨てて戦線を離脱(ってか敵前逃亡・・・


真田さん曰く
次元断層の開口部が元に戻ろうとする反動で、
一次的に裂け目が拡がり、飲み込まれたんだ・・・


・・・すいません。何言ってんだか全然分かりません。

応戦せずに「逃げよう」と言った沖田艦長の判断も
たいがい都合が良すぎるが
※旧作でもここで「逃げよう」という名セリフがあるので
 再現したかったのだと思う


波動砲の理論、もう一度きちんと整理してくれないだろうか。
旧作の超絶パワーのエネルギー兵器をぶっ放す という方が、
あらゆる場面で理解が易い。

次元爆縮砲ならそれでもいいけど、もちっと特性を一貫させてほしい。
そして、マイクロブラックホール云々の攻撃ならば
反射幕でははね返したりできないことを今から忘れないでいてくれ。
※何のことかは旧作を参照。


yamato2199_10t.jpg
あなたの帰るべき場所はなくなったそうよ。

良くあるパターンだが
彼女は今何が起きたのか、古代たちの説明を受け入れることができるのか

その話は次回へとつづく。
そしていよいよ・・・ドメルが出ます。

posted by BIE at 16:06 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト

2013年06月06日

宇宙戦艦ヤマト 2199 #09 時計仕掛けの虜囚


今回は、非常にヤマトらしからぬ
ちょっと哲学的なオリジナルエピソード

強いて旧作と比較するなら16話が該当するだろうか。


─アンドロイドは電気羊の夢を見るか─

僕はこの古典をちゃんと読んだことがないし
それどころか「ブレードランナー」も
『強力わかもと』以外さほど記憶に残っていない為
尚のこと、この第09話を語るのは難しい。


yamato2199_09a.jpg

鹵獲したガミロイドのサンプルからは
地球人類と同軸線上の数学・物理学を理解する文明がうかがえた。

同じルールの将棋が指せる
とは、なかなか渋くて分かりやすい喩えだ。

まぁ地球人同士でも相容れない文化・文明はゴマンとあるので
あくまでロジックを積み重ねて互いを理解できる糸口があるという程度だが、
それは敵艦の破片見たときにある程度は理解できていたろうに・・・
さりとて、敵の素性が少しでもわかったのは、大きな前進なのだろう。


yamato2199_09b.jpg
さらに深い情報を引き出すために
ガミロイド"オルタ"とコミュニケーションを取るアナライザー。


"オルタ"は、アナライザーの目を盗みヤマトの主幹ネットワークに侵入
そこでヤマトの"女神"と出会う

yamato2199_09c.jpg
その"女神"に「お前は何ものか」と問われた"オルタ"は自問をはじめる。


自分はいったい何ものか。
人なのか、そうでないのか。
何をもってそれを判断するのか。



百合亜が朗読する小説「観測員9号の心」に呼応するように

・これまで使役されるままルーチンをこなしてきたガミロイドが
 初めて抱いた自分への疑問、世界への疑問。

・ヤマトで唯一、自分と似た存在である"オルタ"に
 ただならぬ"感情のようなもの"を覚えるアナライザー。

・人でありながら人を全く信用しない排他的リアリストの伊東。

・カチカチの理系かと思えば意外にロマンチストだった真田。

様々な感情と思惑が交錯する。


旧作の第16話は

食用植物の採取にビーメラ星に降りた森雪とアナライザーは
蟻もしくは蜂のような姿の原住民に捕まってしまう。

yamato2199_09d.jpg

命の危険を感じた雪は、ロボットであるアナライザーに
罵詈雑言心ない言葉を浴びせてしまうのだが、

普段から「自分は人間だ」と言って憚らぬアナライザーは
作られた生命ゆえに、
人間よりも命の意味や、生命の終わりについて熟考しており

人の命、人に作られた命、ガミラスに使役される未開種族の命
それぞれに違いなどないのだ・・・というお話。

結末では

yamato2199_09e.jpg
人に産みだされた命であろうと、身体が鉄であろうと
そこで抱いた、プログラムではない"感情"を守り抜き
自分は人でないことを自覚しながらも
やはり雪を愛する自分でありたい。と結論づけたアナライザー。


本作では、旧作のような人間くさいロボットではなく
自律型のヤマトの分身という立場で、はじめから機械然と描かれているが

今回、第09話のアナライザーは
閃き、満足、喜び、困惑、疑問、傷心と、
実に様々な感情を露わにする。

あくまで僕の価値観では、人工知能は
膨大な知識データから最適な選択肢をプログラムとして実行するものであり
「そうだ!〜にしよう。」と閃いたり、
「あれのことかな、それとも…」と選択肢に悩んだり

yamato2199_09f.jpg
諸手を上げて喜んだりすることはないのだが、

この第09話では、それがあえて人間くさく描写されている気がする。


yamato2199_09g.jpg
真田副長、まさかあなた、あれにココロがあると思っていませんか?

私には君に心があるのかどうかさえ分からない・・・


このやりとり、
今回の「人のような機械」「機械のような人」という例に値する
サンプルですが、この会話が二人の間に少なからず軋轢を生みます。

この軋轢は後の重大な事件に大きく影響するのですが
まぁ、それはまた別の話・・・(森本レオ風。


yamato2199_09h.jpg

"女神"を探して逃げ出し、甲板を進む"オルタ"。
一方のアナライザーは、人に属する機械として
ガミロイドの活動停止と爆発阻止、レコードの回収と
そつなく任務をこなす。ここでは彼のことをもう"オルタ"とは呼ばない。

yamato2199_09i.jpg
しかし、ガミロイドの体液をかぶったアナライザーは
泣いているようでもあり、
恒星の背景、無音の空間、そしておなじみのスキャットがもの悲しい・・・


で、ちょっとだけ余計なことだが
活動停止した"オルタ"が・・・・

yamato2199_09j.jpg これに見えたことはナイショだ。




まったくの余談だが:

眠れないときに羊を数えるっていいますよね。
それについて例え話をひとつ。


ここに、明朝早くから超重要な会議のプレゼンを控えた男が居るとしよう。
資料の整理はできている。
あとは会議で発表し質疑をこなせば上司の評価も上がる。準備は完璧だ。

それなのに・・・眠れない。
どうしたんだ、いつもはこんなことないのに・・・

ダメだ・・・ちゃんと眠らないと明日失敗するかもしれない。
寝酒を飲むか・・・?
いや、寝過ごすことになったり、匂いが残ると最悪だ・・・

目を瞑ろう・・・眠るんだ、眠れ俺・・・眠れ、眠れ・・・

翌朝、朝食の支度をする妻がこういった
「あなた、ゆうべ、羊、羊って何度もつぶやいてたけど
 何のおまじないなの?」



一説によると、
眠れないときに羊を数えるというのは
sleep(眠れ)とブツブツつぶやいているのが
sheep(羊)に聞こえたことが、事のはじまりだという。(真偽不明

もしこれが本当なら
僕たちは、日本語で羊を数えたところで眠れるはずはない
・・・いや、そうじゃなくて

アンドロイドだろうとオートマタだろうと、
電気羊の夢など見ようはずもないのである。

「電気羊の夢」とは、そういう意味かと思っていたのですが
全っ然違うんですねww

posted by BIE at 05:54 | Comment(0) | TrackBack(1) | 宇宙戦艦ヤマト